米国の貧困者数4900万人に、医療費負担が高齢者追い込む
これって日本の行く末? いやもうかなり近づいているのか?
米国の貧困者数4900万人に、医療費負担が高齢者追い込む(ロイター)米国勢調査局が中心となってまとめた新たな統計で、2010年の国内貧困者数が4900万人に達したことが分かった。貧困率は16%となっている。
9月発表の公式統計では、貧困者数は4620万人(貧困率15.1%)だったが、より完全な形で貧困の実態を把握するため、広範かつ新たな手法で計算し直したとしている。
9月の統計に比べて貧困率が最も上昇したのは65歳以上。医療費の自己負担が高齢者を貧困に追い込んでいるとされ、貧困率は公式統計の9%から15.9%になった。
また今回発表された数字では、白人やアジア系、労働年齢層の貧困率は上昇したが、黒人や子どもの貧困率は低下。黒人の貧困率は25.4%となり、初めてヒスパニック系(28.2%)を下回った。……
ご承知のようにアメリカは公的保険が制度として完備されていない。高齢者や貧困層には、用意されているとはいえ、それで十分な治療を受けれるわけではない。人の命がここまで、カネで左右されることはないという姿を、かつて、マイケル・ムーアが「シッコ」で明らかにしてくれたわけだけど。それは、高齢化がすすむなかで、いっそう進んでいるようだ。結果、医療負担に耐えられなくなって貧困化するのは、堤美果さんが『貧困大国アメリカⅡ』で描いた、姿か。
TPPは公的医療をも巻き込む。混合診療がすすめば、いっそう市場化された医療が幅を利かす。医師会をはじめ、医療関係者は断固反対しているが当然だ。こういうことはもっと知られていいのだけど。ちょっと、恐ろしい姿なのだと思うけれども。
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