神様2011
川上弘美は、ボクと同世代の作家だ。だけど、ほとんど読んだことはない。この世代以降の純文学と呼ばれるジャンルにはほとんど興味がなかった。この、小説も、もともとのものは、クマとハイキングにいく寓話である。この作品をどう読むのかは、ボクには必ずしもよくわかるわけではない。人の思い、人に似せられたものの思いの先にある”神様”、そんなことが込められているのだろうか。
その作品を。3・11後の福島に持ってきたのが今度の作品。その日常の世界を覆う、放射能…。たんたんと、その異様な世界を描くのが恐ろしい。読もうと思ったのは、今日の「朝日」のインタビュー。しかも、この原稿を読んだ、原発の専門家は、福島ではもっと恐ろしいことがおこっていると。原発は制御できないもの、その強い主張がある。
この3・11後の世界にどう向き合うのか。文学の課題だけではなく…。
もう1本の朝日のインタビューは、萩尾望都。彼女は、3・11後に、「なのはな」という、原発の被害を描く作品を、プルトニウムに擬した「プルート夫人」という作品を発表している。彼女の場合は、直接、脱原発を掲げたりはしない。だけど、原発という異質な存在に、振り回される人間のおろかしい姿を見事に描き出しているようだ。これは読んでみたいと思って、インターネットで調べたけど、価格はもうすでに結構、高い! 単行本になるまで我慢かな。
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