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2011/09/14

八重山教科書:不採択は無効 文科相が見解

 昨日のブログでこのニュースを書かなかったことを、沖縄に住む友人からしかられちゃいましたけど。

八重山教科書:不採択は無効 文科相が見解(沖縄タイムス)

 中川正春文部科学相は13日の閣議後会見で、八重山地区の中学校公民教科書の採択問題をめぐり、育鵬社版を不採択とした3市町の全教育委員による協議について、石垣と与那国から異議が出ていることを踏まえ「残念だが協議は整っていないと考えていかざるを得ない」とし、不採択は無効との見解を示した。事態の収束に向け文科省として協力する姿勢を示したが、現時点で具体的な方法は明確にしておらず、同地区の教科書採択一本化は混迷を極めている。
 中川文科相は会見で「一義的には県教育委員会に頑張っていただかないといけないが、私たちも協力していきたい」と述べ、文科省による何らかの対応の可能性を示唆した。
 同省の徳久治彦審議官は同日、自民党の文部科学部会と日本の前途と歴史教育を考える議員の会の合同会議に出席し、石垣市、竹富町、与那国町の全教育委員が育鵬社版を不採択とした8日の決定を無効とする理由を説明。
 育鵬社版を選定、答申した八重山採択地区協議会と異なる新たな協議の場を設ける場合、少なくとも3市町各教育委の合意が必要とし「(育鵬社不採択の協議は)無償措置法に定める協議になっていない」と強調。現在有効なのは地区協議会の答申であるとした。自民はこの説明を受け、文科省に対し、地区協議会の判断に従うよう竹富町教委を指導することを要請した。
 石垣市の玉津博克教育長も同会議に出席し国が竹富町を指導するよう求めた。記者団の取材には「ノーコメントだ」と発言を避けた。
 東京の動きについて、3市町の教育委員長はいずれも全教育委員による協議の有効性をあらためて主張し、「教育長が委員会を代表しているわけではない」と不快感を表した。…

 文科相はどういう意図でこのような発言をしたのか。選定のあり方の法解釈はいろいろできるのかもしれないけれども。自民党の側の不成立の議論は、どう考えても屁理屈だとしか思えないけれどねえ。一介の事務方にすぎない教育長がここまで立ち回るのも異様であり、彼らが頼るのが自民党の政治家というのもねえ。

 なぜ、こんな事態になってしまうのか。問題はだれが子どもにとって、子どもとともに教師がおこなう教育活動にふさわしい教科書を選ぶことができるのかだ。本来は、教科書は学校が選ぶものだった。それが教育委員会が選ぶようになり、さらに広域化されていった。そのときに、そういう教育活動のあり方にそって、教育委員会が判断する良識こそも求められているのにねえ。いったい教育長の発言や行動にどういう教育的な良識があるのか教えてほしいものだ。
 だけど、文科相はあんな発言をしたけれど、もし文科省が動いたら、これは国家による地方教育委員会へのたいへんな介入になっていって、ちょっと重大な事態になっていくよ。そう文科省が軽率に動くとは思えないけど。どうなっていくのかなあ。
 長いたたかいになるかもしれない。長い、注目が必要かもしれない。

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