福島原発事故から考える―国家と犠牲
ちゃんとまじめに働いていますよ。ずっと抱えていた講演原稿の整理はほぼ九割は官僚。最後の調整にかかりますが、いつ時間がとれるのかなあ。会議のほかは、そんな仕事を今日は一日こなして、そして、夜は以下の講演会に。主催は、JCJ、MIC、マスコミ関連九条の会、自由法曹団
。
まず、自由法曹団の東日本大震災対策本部事務局長の久保木亮介弁護士が、被害への賠償、補償をめぐる問題を報告。なかなか好感度の高いしゃべりです。そしてメインは、高橋哲哉さん。ボクは、彼のことはとても買っている。たまに話を聞かないとなあ。最近はおしゃべりをする機会もないし。
高橋さんは、福島の問題は、原発が4つの犠牲によってなりたっていることを明らかにしたと強調する。その1つが、原発事故による犠牲である。2つは、被曝労働の存在のうえにたっているという犠牲だ。英雄予備軍としてのその存在は、責任あるものの責任を見えなくする。3つめは、ウランの発掘生成のプロセスの犠牲、4つめが核廃棄物による犠牲だ。これまで処分場として想定されていたのは、実へ原発立地地域であり、どこまでもそうした地域に犠牲をおしつける。
高橋さんは、石橋さんの原発主義という定義をもちいて、この問題を歴史的には、戦前の軍国主義の破綻と重ね合わせる。そして戦後の日米同盟の犠牲としての沖縄とも。捨て石としての沖縄と福島を重ね合わせながら、いまも核武装のねらいを捨てない保守政治をも問いかける。
知識をひけらかしたりするような話ではなく、まったく直球の語りだった。この地は、彼の育った地でもある。それだけに問題に真正面から、ていねいに向き合おうとする姿勢には、頭が下がったし、共感した次第。
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