戦争マラリア遺族が「つくる会」系批判
何か、今日は、眠かったです。ちょっときついですね。たまった原稿を処理しつつ、いろいろな相談や手打ち。いや、結構、忙しいんです。
戦争マラリア遺族が「つくる会」系批判(沖縄タイムス)「軍強制」は八重山にもあったんだ―。八重山地区の教科書選定問題で、戦争マラリア遺族が、沖縄戦「集団自決(強制集団死)」で軍関与を記述しない「新しい歴史教科書をつくる会」系教科書に対し、反発を強めている。遺族らは戦時教育の異常さを指摘し、「戦争の真実を子どもたちに伝える教科書を使ってほしい」と叫ぶように訴えている。
沖縄戦時の八重山では、日本軍が住民をマラリア有病地帯の山間部や西表島へ強制疎開させた。住民は疎開先で次々にマラリアにかかり、地区全体で約3700人の死亡者を出した。
波照間島出身で石垣市在住の銘苅進さん(81)、好子さん(75)夫妻は、日本軍の軍曹に自決を促されたり、疎開先の西表島で家族を亡くした体験を語り、同会系教科書が「軍国主義へ導く可能性がある」と危機感を募らせる。
マラリアで家族を亡くした石垣市の田底重雄さん(89)も自身の経験を踏まえ、「軍強制や戦争マラリアの恐ろしさを記述した教科書が望ましい」とした。…
八重山の教科書問題は、地元紙のリードで、県民的な議論になって、県の有力者の発言もあいついでいる。それだけではなく、こういう歴史の掘り起こしも、あらためてなされているということが、とても大事なことだと思う。八重山は、戦争マラリアで多くの人がなくなったところ。それは日本軍による強制疎開の犠牲者だ。その遺族の発言は説得力があるなあ。
同時に、沖縄の議論ですごいなあと思うのは、育鵬社と自由社の教科書を批判するだけではなく、歴史教科書すべての読み比べを、さまざまなテーマでおこなっていること。その作業をとおして、子どもたちにふさわしい教科書とは何かを議論していることだと思う。これだけのレベルでこうした議論がなされていることの意味って、たぶん小さくはないのだろうなって思う。
帰りの電車でも寝てしまった。なかなか本が読めない。読まなきゃならない本がたくさんあるし、いただいた本もいっぱあるのに、かなり、追い込まれている。メールの返事もできていないのがたまっている。ちょっと、ピンチ。
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「育鵬社と自由社の教科書を批判するだけではなく、歴史教科書すべての読み比べを、さまざまなテーマでおこなっていること。その作業をとおして、子どもたちにふさわしい教科書とは何かを議論していることだと思う。これだけのレベルでこうした議論がなされていることの意味って、たぶん小さくはないのだろうなって思う。」
沖縄に限らず、私達日本人にとって、子供達にとっての歴史教育というものを考えて行くのなら、これこそが、大切なことであり、それにより真実を見極め、これからの日本のあり方というものを根本的に変えて行くためにも、やらなければならないことでは無いでしょうか。
ちなみに、歴史認識ということで簡単なことは、韓国の歴史ドラマと日本の大河ドラマを比較しながら見るだけでも、学べるところは大いにあると思います。
例えば、韓国の歴史ドラマの中で、側室をに任命するに当たって、王様は反対する母親に対して、「ただその者を好いているのではなく、子供が出来たから」と説得するのも、これを日本の大河ドラマで言えば、豊臣秀吉と大政所や北政所(ねね)と淀殿に置き換えて比べても、だれもが納得出来ることでは無いかと思います。
例えば、王妃と側室との関係も、北政所と淀殿との関係に置き換えて比較するだけでも興味深くなるのでは無いでしょうか。
逆に、韓国の歴史ドラマの中での出来事に際して、王様の立場を、例えば織田信長や徳川家康などに置き換えた場合の比較して、相違点や共通点というものを相対的に学んで行くだけでも、幾らでも興味深くなり、理解も深まるのでは無いでしょうか。
日本の宮内庁で保管されていた、朝鮮王朝時代の儀軌が、韓国に引き渡されることも昨年話題になったかと思いますが、韓国の歴史ドラマ等から、挑戦王朝時代の伝統や文化等にも興味深くなって行くことを通じて、日韓関係も良くすることに繋がるのなら、これに越したことは無いと考えられます。
投稿: asa | 2011/08/23 15:24