かすかな光へ
夜、映画を見に行ってきた。U先生から、ずいぶんまえにチケットを買わされていて、見に行かなければと思っていたのをやっと見に行くことができた。見終わった後の、気分はいい。面白かった。
大田堯先生の、何というか人間ドラマになっている。戦前の一兵卒としての出兵。戦後の民主的な教育のとりくみ、綴り方との出会い、青年学級の実践。そうしたものがベースとなり、大田教育学はつくられている。教育の国家統制、そして人づくり政策との対峙。さらに、いま、自然のなかでの教育のあり方を考え、人権とは。違いを認めること、変わる可能性を信じること、つながることだという信念が、描かれる。
あまる難しい理論問題としてではなく、大田先生の生き様そのものとしてそのことが描かれる。教育と学習の関係そのものは、いつまでたっても難しい問題だろうけれども、子どもが変わる、その力をもっているっていうことへの確信は、やっぱり心を揺さぶり続ける。
たしかに今の教育現場は、もっとすさまじく、血なまぐさいのだろうと思う。いわば教師にとって、戦場のようでもあるのかもしれない。でも、ボクらが依拠すべき教育観がここにあるし、そこに立脚して、もっと大きな夢を教育では語りたい。そんな励ましも、大田さんならではの口調で語りかけてくる。勇気も、元気も、もらえる映画だと思うなあ。
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