原発導入のシナリオ ~冷戦下の対日原子力戦略~
ここにきて、菅さんは、今後のエネルギー政策に関連し「原発に依存しない社会を目指すべきだ」と記者会見で強調したそうだ。だけどメディアの関心は、菅さんいつやめるの? その宣言内容にはほとんど質問がなされないという奇妙な状態。もちろん菅さんも菅さん、メディアもメディア。
さて、福島原発の事故以降、ネットでずいぶん注目をあつめた映像がある。その1つが、94年にNHKがつくったドキュメントのこの映像である。「毒をもって毒を制する」 ―つまり広島・長崎に続く第5福竜丸事件で反核・反米の世論が高揚する中で、原子力の平和利用ということをかかげて、その世論を克服する世論形成の全貌を明らかにしたスクープだ。そして、その中心人物が、読売の社主で原子力委員会の初代委員長となる正力松太郎であり、その腹心の柴田秀利という人物である。この動きに呼応して、IAEAの成立、アイゼンハワー国連演説がある。そして、科学者たちの自主開発を動きは、簡単に封じ込められ、濃縮ウランをアメリカに依存する核開発がすすめられることになる。
これが、日本における原発の歴史の序章でもある。
なかなか迫力のあるドキュメント。今日、ちょっと時間のあるときに、見てみた次第。
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