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2011/07/26

消費税の税率引き上げに関する声明

 反貧困ネットワークが、表題の声明を発表した。

消費税の税率引き上げに関する声明
               2011年7月25日 反貧困ネットワーク
                          代表 宇都宮健児
 政府は、「社会保障・税一体改革」案を決定し、10年代半ばまでに消費税率の10%への引き上げを段階的に行うと政府・与党として決定した。
 私たちは、日本社会が、働いても働いても貧困である人々を増やし、あるいは困窮した人々を仕事や住居からも排除し、あるいは生れ育つ家庭によって教育に差があり貧困家庭に育つ子どもたちがまた貧困に陥っている、と指摘してきた。
 また、税や社会保障の納付と給付を受けたあとに、高額所得者と低所得者の差がほとんど埋まらず、子どもに至ってはお金持ちの家庭の子はより有利に、貧しい家庭の子はより不利になるという逆の効果をもたらすこと(所得再分配がほとんど機能していないこと)のおかしさを指摘してきた。
 その多くの原因が、現在の税や社会保障や教育、そして労働のしくみにあることも指摘してきた。
 そしてさらに今、震災後、生活の手立てを失う人々が、被災地で、そして全国で増加している。
 こうした現状を踏まえ、法案として国会上程される前に、消費税の税率引き上げに関して、以下のことを表明する。
 (1)まず、貧困・格差解消に向け、社会保障改革(機能強化)と税制改革(所得・資産課税の累進性強化)を通じた、所得再分配機能を強化する必要がある。
 (2)消費税については、震災復興財源との関係、被災地域や経済への影響、低所得者への「逆進性」などに十分配慮して、拙速な税率引き上げを行わないことを求める。
 (3)この点、政府が震災復興財源として、2012年からの5年間、所得税と法人税等の引上げで対応する方向で検討している、と伝えられていることを基本的に歓迎する。復興のためにこそ、人々の生活に対する支援が重要である。
                                       以上

 たしかに、消費税の問題は、今後、大きな争点になる。社会保障との一体改革といいながら、その社会保障そのものも削減という方向になっているだけに、ちょっとね、これは。
 声明もあるように、消費税は、震災復興との関係でも、逆進性のある最悪の税制。いま、求められているの、財政の再分配機能をとりもどしような方向で、累進課税を強めることだと思う。収める能力のあるところからというのが原則だ。ただ、(3)の所得税、法人税についても注意が必要。低所得層などが増税になるようなことがあっても、元の木阿弥なわけで…。復興方針の議論では、一律課税という方向で、低所得者層への課税も臭わせているので、ちょっと注意しないとなあなどなど。濁った政治状況だけど、悪いことはちょっと続いている感じがするなあ。

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コメント

税と社会保障改革のために消費税については大いに議論する必要はあると考えます。
だが、優先順位から言えば、消費税の引き上げは今すぐに引き上げなくてはならないとは言えないと思います。

(1)まず、貧困・格差解消に向け、社会保障改革(機能強化)と税制改革(所得・資産課税の累進性強化)を通じた、所得再分配機能を強化する必要があることは、異論ありません。

(2)震災復興財源との関係、被災地域や経済への影響、低所得者への「逆進性」などに十分配慮すれば、先ずは大企業に対して、法人税と社会保険を含めた実効税率を40%から80%に引き上げた上で、TPPにも参加すると言うことは如何でしょうか。
また、内部留保への課税強化や株式配当への課税強化も必要ですが、被災者への義捐金や自家発電をはじめ環境分野への投資等に対しては軽減措置を設けてあげるくらいならしても良い。

(3)逆に、被災地をはじめ地域経済の活性化とある程度の経済成長の維持のために、中堅企業から中小企業に対しては、法人実効税率を引き下げることで競争基盤の強化と負担軽減に繋げてあげることに配慮してあげる。

逆にこれにより、大企業の多くは日本から逃げ出すかも知れませんが、それならそれで「どうぞご勝手に」と言うことで幾らでも追い出してしまえば良いのです。
むしろ「原発に頼らなくてもやっていける社会」と言う方向性に従い、これまでに天下りの温床とされてきた特殊法人を始め、原発推進複合体を解体し、原発施設と併せて幾らでもアメリカやフランス等に売却してしまって財政赤字も減らすことが出来れば、丁度良いとも考えられます。
併せて、少しでも節電や節約等により電力不足にならない様にすると共に、資源や原材料の輸入を減らして、製造業については量より質を重視して貿易黒字が維持出来る程度の規模に縮小することと合わせて、国内農林水産業や社会福祉、再生可能な自然エネルギーを始めとする環境分野を中心に幾らでも求職者支援制度による人材育成と雇用拡大に繋げることで、生活保護の抑制に繋げれば、遥かに有効ではないでしょうか。

日本は、もう誠に小さな社会福祉国家を目指すことで、最低限のプラス成長が維持することが出来る段階となったところで消費税率の引き上げをすれば良いのでは無いでしょうか。

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