在沖基地の海外分散を進言 米ナッシュ報告
ちょっと興味深いニュースだなあ。
在沖基地の海外分散を進言 米ナッシュ報告(沖縄タイムズ)海外駐留米軍の課題をアイゼンハワー米大統領に報告した「ナッシュ・リポ―ト」(1957年)で、過密な在沖米軍基地は敵からの先制攻撃に極めて弱く、特に空軍や海兵隊を他の極東地域や、サイパン、テニアンへ分散配備するよう進言していたことが9日、明らかになった。また、沖縄県内で兵力の「適切な分散は不可能」と指摘。さらに、在沖海兵隊を「機動性に欠ける」と厳しく評価している。(知念清張)
同リポートは、1950年の朝鮮戦争やソ連(当時)との軍拡競争によって膨らんだ軍事費を抑え、財政健全化を目指す同大統領の指示で、国防次官補を務めたナッシュ大統領特別補佐官が作成した。
リポートでは、沖縄は飛行場、港、兵たん施設、訓練場が海岸線あるいはその近くに位置するため、空と潜水艦からの攻撃に対して「極めて脆弱(ぜいじゃく)」だと指摘。ソ連のミサイル能力や、増強されている中国の軍事力から見て、沖縄を「非常に魅力的で脆弱なターゲットにしている」と、強い危機感を示している。
沖縄県内での米軍基地の適切な分散は「不可能であり、他の極東地域に部隊や施設を移すことを除き、この脆弱性を、近い将来大きく低下させるのは困難だ」とした。
極東以外にも適切な移転先として、第2次大戦で米国が使用したサイパンとテニアンの基地を復活させ、太平洋の中心に再建することにより、グアムに集中するSAC(戦略空軍)や「沖縄に集中している航空、海軍力(海兵隊)を適切に分散させることができる」としている。…
そうだよなあ、軍事的に考えても沖縄のような基地のありようというのは常識的に問題だという意見が出て当然だよなあ。それは今でも続く問題。抑止力としてだとか、戦略的要だとかということが、どうもウソっぽいと言うことは当時から言われていたわけで。
だけど、なぜ、沖縄の基地が続いたのか、そして続くのか。それは、結局、それでもこれだけ、好きなように、自由に使える基地はないということなのだろうなあ。そこが、いちばんの沖縄の問題だよなあ。
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