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2011/06/25

「地域主権」下の教育改革の批判的検討 ~東京・大阪・埼玉̶いま自治体の教育で何が起こっているのか~

Img00251201106251433 今日は、教科研東京大会のプレ集会。テーマは表題のとおりのもの。東京と大阪の報告は、具体的に現場で何がおこっているのかというもの。東京は主に、教員政策=人事考課と主幹、主任教員の導入の結果。大阪は主には、競争の強化の現状。その前に、中田さんが、「新自由主義下での『地域主権』教育改革の基本性格と問題点」と題した報告。教育に限らず、地域での新自由主義改革の性格について、分析しようというもの。効率化の名の下に、二項対立という方法で、福祉国家の解体がすすめられる。そうしたもとで、首長にすべてをまかすリスクへの問いかけ、そして、「地域主権」の名による格差を代償として容認していいのか、サポートとコントロールは二項対立かなどと問いかける。
 この中田報告には、いろいろ議論がなされた。討論で指摘されたような矛盾をもっと明確にしてそこから展望を明らかにするべきだとか。だけど、ボク的には、矛盾が直接、変革につながるような議論は注意すべきだと思った。そこはたぶん中田さんと同意見。もちろん、権力の側は、大阪でもそうだけど、支配層が一致団結という状況ではけっしてなく、その議論も脆弱さがある。とくに、大阪の場合は、橋下さんの主張そのもののレトリックというか、本来、府政の議論ではない問題を、たくみに活用しながら、論点をすりかえるその議論の危険性と脆弱性をもっと明らかにすればいいのにという感想をもった。そうだからこそ、たたかいようによっては、広範な一致を勝ち取ることができるという条件があるのではないのか。ただ、それは、そういう主体的な議論が必要だろうと思うなあ。
 そこで、注目されるのが埼玉の学童保育の報告。飯能の河野伸江先生の話は、やっぱり泣かされる。ずっと、泣いてました(苦笑)。かくも、困難を抱えた子どもたちと、必死に生きる親たちを、絶対に追いつめることなく、ともに生き、支える実践が可能なのか。その”つながり”ということが、新自由主義の対抗軸として注目されるわけで。たしかに、ボクもつながりというものに注目するし、そのことを大事にしてきた。だけど、実践の過大評価は禁物。言ってみれば、こうしたつながりは、絶対に、注目すべきものであるのだけど、それだけで対抗軸になりうるわけでは決してない。ここに依拠しながら、社会的な認識の変化が必要になる。そうであるからこそ、なぜ、こうした実践ができるのかということや、さらにはどういう課題を抱えているのかをちゃんと議論しないとと思う。ボクも埼玉の民営学童の出身で、この世界の実践をどう考えればいいのか。だけど、そこが議論にならない。
 総じて、議論は深まらなかった。だけど、興味あるテーマだったので、個人的にはおもしろかった。
 新自由主義というのは、教員にだけふりかかるようなものではない。子どもたちにふりかかる困難や、親たちの経済的困難と孤立、そういう構造的で、複合的なものは、同時に歴史性をもつ、日本の新自由主義の歴史的な位置ももっと確認すべきだと思う。おもしろいテーマで、言いたいこともいっぱいあるけれど、考えるといろんなこともわかってくるような。ほんと、いっぱい議論したいことがあるなあ。

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