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2011/06/28

内閣府『高校中退者調査』から高校教育の課題をさぐる

 日曜日は、昼から、日高教の高校教育研究委員会の公開研究会に行ってきた。首都大学の乾先生が、表題の報告。この中退調査については、このブログでも何度か紹介してきた。現物はここにある。
 報告についての報道では、中退後の追跡調査の結果、非正規の不安定な状態に置かれているという問題が、注目されていたが、日曜日の報告は、もう少し突っ込んだもの。家庭層は平均的に見て、低階層に偏っているが、詳しく見ると一部には親が高学歴層がいて、そういう層はある程度、中退後、再入学や進学の道を歩んでいる層があること。現在についての不安感や、自尊感情のありようなど、現在、正規就労や専門学校に多いこと、総じて、大学や通信制高校、何もしていないという層に、安定度が低いこと。一方で社会的な支援については、本来もっとも活躍すべき、サポステなどは圧倒的に認知度が低く、いろいろな制度も必要な人ほどとどかないことになっていることなど。

 社会的に困難な人ほど、中退者が多いだけに、その有効な手立てが必要だ。そのことを前提に、中退がこれだけ社会的に不利になる現状では、やめさせない指導も大事だとは思う。だけど、中退には、いろいろな抜き差しならない事情も存在するわけで、やめさせない指導ということにはとどまらない問題もある。とすると、やめさせるときに、どのようにやめさせるのか、どう社会的な支援とつなげていくのかが決定的に重要になる。そして、調査からは言えることは、必ずしも再入学などは居心地のいい場になっていない。そこには、高校教育のありようという問題があると同時に、やり直し(再学習)の経路をもっと多様化すべきであるという問題もある。

 先日、聞いた大学中退の報告と共通する部分と、層がより多様だけに、複雑な部分がある。だけど、貧困への対策、やめさせない対策、やめた後の対策、そして、再学習や社会的自立への支援のあり方など、問題はより深く、大きい。そのことが、現実には放置されているけれども、そのなかで、いろいろしたかなに、必死に、それなりのあり方で生きている姿も垣間見える。
 数字データの分析だけでは、よくわかんない部分も多いし、すっきり見えてこない部分もある。聞き取り調査からはどんなことが浮かび上がってくるのだろうか。調査結果がまたれるところである。

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