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2011/06/12

若者と中退~中退予防戦略 学生はなぜ辞めるのか?

 育て上げネットが主催したセミナーで、NPO法人NEW VERY 理事長の山本繁氏の話を聞いた。いま」、大学生の8人に1人が中退しているという調査については、以前に、このブログで、紹介をした。それを調査したのがこのNEWVERYだ。その調査と、彼らが取り組んでいる中退防止の対応の話だった。

 彼の方法は、基本的に、中退というのは、社会的に見ても大きなリスクであり、大学の経営上の問題という角度から接近する。データをしっかり掌握して、経営学、マネージメントの理論をつかって、防止策を明らかにする。それはそれで、ボクのような人間と必ずしも同じ土俵ではないのだけれども、問題を機敏に発見する力だとか、さすがだと感心させられる。民主的な大学の運動などでそういう機敏さはみならわなければいけないと痛感させられるのだけれども。
 対処の方法も、あながちまちがってはいない感じがする。大学の教育もあり方や、授業改善などもで、相当数の中退は減らすことができる。ボクもいぜん、授業改善にとりんくでる大学の先生を取材したことがあるけれども、具体的な対処は大きな差があるわけではない。

 もちろん、問題は、実はとてつもなく大きな問題だ。不登校や引きこもり、中卒、高校中退、高卒無業や非正規の拡大、大卒の困難。そのあいだに大学・専門学校の中退の問題もあり、そういう社会的な自立をはかっていく過程での支援の問題を浮き彫りにした意味も大きいとは思う。
 そのためには、考えなければいけない問題がたくさんある。今日の主題ではまったくない、大きなトランジットをめぐる問題、大学のあり方の問題もある。その背景には、格差社会の問題や雇用をめぐる問題、社会保障のあり方の問題などもある。議論にはならなかったが、現実には、発達障害の問題もある。発達障害については言及しなかったが、中退リスクの高い学生を、いまのままだと、受け入れは大学の無責任にもつながるという趣旨のことも言っていた。そこでは大学のあり方そのものが議論の対象になろう。その一方で、今日の中心主題である、こういうミクロのレベルでの検討も必要なのだろうなと思う。個々の大学では、いったに何をどうするような教育をするのか。大学教育について、いろいろ考えさせてくれた。

 なかなか目にすることのないようなデータなどもあって、あっという間の、3時間のセミナーだった。どう自分として引き取っていくのかは、まだまだもっと考えないといけないと思ったけど、普段、あまり考えない角度からの接近もあって、貴重な時間だった。こういう現実への敏感さは、もっとボクらも見習わないといけないと思った。

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