”老障介護” いま何が必要か
いちおう、インタビュー原稿を仕上げる。だけど、ちゃんと仕事がすすまんなあ。あかん、今のままでは。
夜、職場で一仕事を終え、特報首都圏の表題の番組を見る。
年老いた親が障害のある子どもの介護を続ける、いわゆる”老障介護”が広がっている。 重い障害のある子どもを30年、40年もの長い間、介護している親たち。安心して子どもを預けることができる場所もなく、経済的にも、体力的にも、精神的にも、ぎりぎりの状況で介護を続けている。 現在、障害のある子どもの介護をする親の半数以上が60歳を超えているという調査結果もある。なかには93歳の親が障害のある72歳の子どもの介護をしているケースもある。 また高齢の親であればあるほど、ヘルパーなど公的サービスを利用していない実態も明らかになっている。「自分でできるうちは自分で介護したい」「子どもの世話ができるのは幸せ」といった思いで、家族中心の介護を続けるケースが数多くある。「使命感」や「社会からの孤立感」が、年老いた親を追いつめている。 社会として障害者をどう支えていくかを決める「(仮称)障がい者総合福祉法」の議論が、2013年の制定を目標に本格化しようとしている。重い障害のある人の多くは自宅と作業所の移動という生活をしているため、こうした実態は見えにくい。社会の高齢化のなかで、”老障介護”がここまで広がっている現状を、どう考えたらいいのか。 番組では、高齢の家族が障害のある子どもを介護する様々なケースの取材を通して、”老障介護”という現実を変えていくためにいま何が必要なのかを探る。
親が、介護を一身に背負うために、むしろ、親と当事者が、なかなか離れられなくなる。そんな実態もうきぼりになる。ほんとうに社会化されていかないと。そうしてこそ、自立や人間としての尊厳の尊重もある。
番組では後半に、生活ホームの紹介もしていた。それはそれで、関係者のねばり強いとりくみでつくりだされている貴重な実践。だけど、まだ全国で4万人ほどの利用の規模しかない。財政的にも困難だけど、それだけじゃない。地域の理解や支えがないと。そういう地域づくりの行政を戦闘にしたとりくみがないと。
今度の震災でも、家庭に取り残された障害者の実状がある。そもそも、日常的に、障害ある人が暮らしやすい社会でなくて、災害時に、その人権が守られるはずはない。まだまだ課題は大きいなあ、と考えさせられた。
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