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2011/04/21

震災アスベスト緊急対策について

 震災、原発でいろいろな問題が話題になる。復興に向け、瓦礫の処理などもはじまっている。ただ、あまり注目をされていないけれども、大事で、早急に対策が求められる問題に、アスベストの問題がある。とくに、打ち上げられた船舶にはアスベストがたくさん使われている。ちゃんと、対策をうたないと、その被害は相当深刻になる。
 立命のアスベスト研究プロジェクトが次のような提言を先月に発表している。

  震災アスベスト緊急対策について
1.震災直後と解体現場の周辺ではアスベスト飛散の完全防止は困難です。特に工事関係者は専用の防じんマスク着用を義務づけ、住民、ボランティアの方々には少なくとも一般マスクだけでも着用させるように手配すること。
2.アスベスト使用建物についての解体工事については、最低限、環境省「災害時における石綿飛散防止に係る取り扱いマニュアル」に従って応急対策をとること。
3.アスベスト使用建物が不明の場合には、1996年以前の建物には厳重注意をして作業を徹底すること。
4.アスベストの危険について工事関係者のみならず住民やボランティアに周知徹底すること。今後の追跡的な健康調査のために、工事関係者およびボランティアについては登録制度を設け、氏名・作業場所・作業内容等を記録すること。
5.アスベスト濃度測定について恒常的な定点観測をし、撤去現場での測定も随時実施すること。
6.工事監督者や環境測定の専門家による安全確認の監視などの体制をとること。

 阪神・淡路大震災や9・11のニューヨークのワールドセンター爆破事件の際のアスベスト対策とそれから得られた教訓にもとづく対策を『終わりなきアスベスト災害―地震大国日本への警告』(岩波ブックレットNo.801)に書いていますので、ぜひ参考にしてください。

    
立命館アスベスト研究プロジェクト
                                      立命館大学政策科学部教授    石原 一彦
                                      立命館大学政策科学部教授    森  裕之
                               大阪市立大学名誉教授、滋賀大学名誉教授 宮本 憲一

 これは、阪神の際の貴重な教訓である。阪神・淡路大震災では地震直後と解体工事にあたり、アスベストが飛散し、この対策が遅れたために、直後には呼吸器疾患患者が大量に発生し、その後工事関係者の中に中皮腫(がん)の死者が出ている。対策が打たれれば防げる被害も多いのだから。ボランティアに行く方も。この被害への認識はきちんともっておくべきだと思う。

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