東金女児殺害:深い審理実現せず 知的障害被告に判決
とっても悲しいというか、しんどいニュースです。
東金女児殺害:深い審理実現せず 知的障害被告に判決(毎日新聞)千葉県東金市の女児殺害事件で懲役15年(求刑・懲役20年)を4日に言い渡した千葉地裁(栃木力裁判長)公判は、軽度の知的障害がある勝木諒被告(24)の訴訟能力が争われる異例の展開を見せた。知的障害者の刑事手続き改革が議論される中「通常の手続きで刑罰を科すのが公正と言えるか」と投げかけた形だが、中途半端な問題提起に終わった印象をぬぐえない。
知的障害者は、対話相手の誘導や臆測が自分の記憶に交じり、話す内容が変わりやすい。刑事手続きで言えば、取り調べで捜査側のストーリーに誘導されかねない。障害者の事件に詳しい児玉勇二弁護士(東京弁護士会)は「防御能力を欠く状態で捜査が進み公判に持ち込まれており、公正な裁判とは言えない」と現状を指摘する。
勝木被告の取り調べでは検察側も一部録画などの「配慮」を見せた。全面録画ではないので弁護側は反発したが、公判では起訴内容を認め自白調書にも同意。取り調べを法廷で検証する機会はなかった。被告のつたない受け答えなどを理由に「訴訟能力がない」と主張するにとどまり、判決は「コミュニケーションに支障はない」と一蹴。捜査手法にまで踏み込むような審理にはならなかった。…
これからでもこの事件の捜査などの検証は絶対に求められます。なぜ、裁判所は踏み込まなかったのか?疑問が残ります。
同時に、思い出すのは、この事件のメディアの報道のあり方です。そのこともあらためて検証すべきだと思います。
いずれにしても、こういう結果では、被害者の側も浮かばれない気がします。
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