中学校教科書検定:竹島問題、全社が記述
これだけの困難を震災と原発事故で被っているわけだけど、それでも、いろいろなことはすすんでいる。政治というものはつくづく酷いものだなあと思ってしまう。
中学校教科書検定:竹島問題、全社が記述(毎日新聞)10年度の教科書検定が公表され、来年春から中学生が使う教科書の内容が明らかになった。これまで社会科の一部の教科書にしか記述がなかった竹島問題を「地理」と「公民」のすべての教科書が取り上げており、竹島の領有権を主張する韓国政府が反発を強めている。
◇「固有の領土」を明記
現行の社会科教科書で竹島の記述があるのは、地理の6社中2社と公民の8社中3社。これに対し、今回の検定に合格した教科書には、地理(4社)と公民(7社)のすべてに竹島の記述があったほか、1社は歴史の教科書でも取り上げた。このうち、地理3社、公民4社と歴史の1社は竹島を日本の「固有の領土」と明記した。
また、中国や台湾も領有権を主張し、昨年の中国漁船衝突事件でクローズアップされた尖閣諸島についても、竹島と併記する形ですべての公民の教科書と、地理、歴史1社ずつに記述があった。
日本政府の見解は「竹島、尖閣諸島ともに固有の領土」で、「竹島については北方領土と同様に解決しなければならない領土問題があるが、尖閣諸島には領土問題はない」という立場だ。文部科学省も08年、今回の教科書編集の指針となっている新学習指導要領の解説書に「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違がある」などと記載。「固有の領土」と明記することは避けたものの、「竹島」に初めて言及し、日本の領土として教えるよう求める姿勢を明確にした。
今回、各社が横並びで領土の記述を増やした背景には、こうした政府の意向がある。教科書の記述も「竹島については日本と韓国の間に主張に相違があり、尖閣諸島については中国も領有を主張している」(教育出版の公民)など、政府見解に沿っている。ある教科書会社の幹部は「領土についてはいろいろな考え方があるが、政府見解や解説書の表現などに準拠した」と説明する。
◇「つくる会」系も合格
今回の検定では、自国中心の歴史観を反映した教科書づくりで内外の反発を招いてきた「新しい歴史教科書をつくる会」が、自由社と連携して発行する教科書が合格した。さらに、00年度と04年度検定に同会主導で臨み、その後たもとを分かった扶桑社が子会社の育鵬(いくほう)社から出す教科書も合格した。
いずれも社会科の歴史分野と公民分野の教科書を申請し、自由社版には歴史237件、公民139件、育鵬社版には歴史150件、公民51件の検定意見が付いた。両社はすべて書き直した。
例えば、申請段階の自由社版の歴史教科書は、日本の植民地支配に関する説明の中で、創氏改名について「日本式の姓名を名乗る創氏改名が許可され」と記述。「誤解するおそれのある表現」と意見が付き、「創氏を命じ、日本式の姓名を名のる創氏改名が実施され」と修正。また、「日本軍による南京占領の際に、中国の軍民に多数の死傷者が出たことが、のちに『南京事件』として宣伝されるもとになった」という記述に意見が付き、「軍民に多数の死傷者が出た(南京事件)」と修正した。…
歴史研究団体が共同アピールを発表している。それはこれ。「11.03).doc」をダウンロード
引き続き、大きな問題がありそうであり、そういう教科書を、子どもたちに押しつける動きは活発だ。早く手に入れて、内容をチェックしないとなあ。ああ、仕事が増えるなあ。
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