障害者権利条約をふまえたインクルーシブ教育システムの構築 ~中央教育審議会特別委員会の審議をふまえて~
SNE学会という小さな?学会がおこなったシンポジウムに行ってきた。昨年末に中教審の特別支援教育の在り方に関する特別委員会(特特)の委員長の宮崎さんを呼んでのとりくみだった。うーん。
改革推進会議がはじまったとき、かなり狭いインクルーシブ教育議論がそこではなされた。それに対する警告的な議論をボクたちはしたものだ。ところが、議論が特特にうつったとき、一気にトーンが変わったというか、いわば特別支援教育の延長線上にインクルーシブ教育があるという議論になってしまった。昨年の終わりの論点整理は、その到達点というわけか。
権利ということを掲げる。だけど、その権利は、ほんとうに発達にさまざまな課題や困難のある子どもの発達を保障するという視点の権利なのだろうか?
そういう理念のない「権利」は、”財政がない”という口実だけで吹き飛ばされてしまう。その醜さが、あたかも改革推進会議を取り巻く状況とダブるようで。文部科学省は、ほんとうに権利条約など眼中にない。たくさんの見捨てられた、障害のある子どもたちの実態と発達…。
だから、ボクらは理念にもとづいた権利を語らなければいけない。そして、その理念を実現する政策とは何かを語らなければならないのだと、そう思う。
発達保障ということが、とても薄くなったのだろうか? いや、ボクらがもっと、もっと考え、訴え、議論しなければいけないのだろうと。
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