議員定数を削減していいの? ゼロからわかる選挙のしくみ
「議員も身を切るべきだ」という口実で企てられる定数削減の本質とは何なのか? この問題を議会制民主主義のあるべき姿、選挙制度のあり方が私たちの暮らしにどのような影響をあたえるのかというところからさかのぼって考えようというのが本書の目的です。そして、小選挙区制と議員定数削減こそが、財界政党が国民に「痛み」を押しつける原因となったのであり、議員定数削減をすすめることは、いっそう国民に「痛み」を押し付けることになるというのが本書の結論です。
26のQ&Aと豊富な図表で、わかりやすく解説しているのが本書の魅力。いっせい地方選挙を前に、地方議会の議員定数削減の問題点についても言及されているのも売りだと思います。
実はこのテーマは、結構語り尽くされたものでもある。しかも、原理的な問題までさかのぼれば、結構、難しかったりする。そのような問題も、ものすごく工夫して作られているというのが、本書の最大の特徴だと思います。ぜひ、読んでほしいし、さまざまな場で学習会のテキストとして活用してほしい一冊だととても思います。
« 本多勝一の戦争論――「侵略」をとらえる目 | トップページ | 放射性物質、初の拡散試算…原子力安全委 »
「読書」カテゴリの記事
- 前衛8月号ができています。(2025.07.07)
- みんなでつくろう子どものための学びを(2025.06.30)
- 社会の底が抜けたような状況に、論壇誌は(2025.06.10)
- 劣化する米国、吉見俊哉さんの見方 非対称な関係、見直す時 トランプ氏再選、背景に帝国主義(2025.06.02)
- 6月号ができています(2025.05.11)
「政治」カテゴリの記事
- 「外国人優遇」はデマ 参院選で広がる排外主義に複数団体が反対声明(2025.07.08)
- 前衛8月号ができています。(2025.07.07)
- 検証 フジテレビ問題(2025.07.06)
- 「参院選でも注目~SNS切り抜き動画の実態」(2025.07.05)
- Power To The People(2025.07.04)
コメント