被害の全容を直視すること
大地震から1週間以上たつが、日増しに被害が増えている。今日で、死者は7500人をこえ、行方不明も毎日は2万をカウントしている。ただ、まだよくわからないのだ。テレビが特にそうだけれど、新聞を読んできても、どこでどのぐらい不明確なのか、それもわからない。こんどの地震・津波が広範囲をおそい、そして過疎の高齢化の地域での震災という特徴をよくあらわしている。今日の午後7時の官邸発表はこれだけど、これでもよくわからない。そして、原発の問題がある。
いろいろ資料をさがしてみた。スマトラ沖の津波の際の復興などは、やはり長期の時間がかかっている。阪神大震災の教訓集が、内閣府にアップされているのだけれど、阪神大震災と比較しても、いまだ初動(3日間)の課題をクリアできないもどかしさを感じる。阪神ではそろそろ仮設住宅が課題になっていたが、いまだ避難所の安全が確保できない現状にある。
だけど、そういう新しい特徴・困難をもったものだからこそ、被災者の救援と生活の安全を最優先にしながら、今後とりくむべき課題をしっかり見据えていかないといけないのだと思う。そのためにも、被害の全容を、できるだけ早く、明らかにし、国民全体の共通認識にして、知恵も、力も結集しなきゃいけない。
たとえば、子どもたちの教育はどうするのか。阪神の際は、ほぼ1週間後には、神戸でも学校の再開ははじまり、1カ月とちょっとで、すべての学校が再開されている。しかし、今回は、現時点で、学校の被災の全容もまだよくわからない。この連休までは、どこでも休校になっているが、多くのところが三月いっぱいの休校の方向なのだろう。だけど、現状で、4月に新学期が迎えられるのか? 実は世界のいろいろな災害の際にも、学校の再開というのは最優先されている。日本でも、戦後の復興は学校からはじまっていると言ってもいいような歴史がある。では、今回は、どうすればいいのか? 学校の接続(入学などの問題)という問題もある。もしかしたら学童疎開という方法も必要なのかも知れない。
そんなことも含め、知恵を結集しての対策を急いですすめなければいけない。そのための財政をどうするのかという問題もある。とっても、考えなきゃいけないことがたくさんある。
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