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2011年3月

2011/03/31

原発新増設、見直しも…首相が共産委員長に

 政治が、いまはじめなければならないことは、被災者が希望をもって、生きていけるような、復興のグランドデザインを示すことだろう。まず、希望をもつために当たり前に、しなければならないことは、みんなで一致してすすめていく。

原発新増設、見直しも…首相が共産委員長に(読売新聞)

 菅首相は31日、首相官邸で共産党の志位委員長、市田書記局長と会談し、東日本巨大地震の被災対応や東京電力福島第一原子力発電所の事故などに関し意見交換した。
 志位氏によると、首相は2030年までに少なくとも14基の原発を新増設するとしたエネルギー基本計画について「見直しを含めて検討する」と表明。住宅が損壊した被災者を支援する「被災者生活再建支援法」の上限額を300万円から引き上げる考えも示した。11年度税制改正に盛り込まれた法人税引き下げに関しては、日本経団連の米倉弘昌会長が棚上げを容認したことを理由に「見直しを含めて検討したい」と述べた。…

 ここで、のべられていることは、誰でもが一致できる、しごく当然のことなのだろうと思う。ます、それを、すぐにすすめることだ。

 一方で、こんな動きもある。

大連立、排除せずと自民・谷垣氏=民主幹事長も「選択肢」(共同通信)

 自民党の谷垣禎一総裁は31日午後の記者会見で、民主、自民両党による大連立について「2011年度予算も通ったし、これから年度も替わる。いろいろ考えていかなければならない。常に360度、上下左右を見渡しながら進んでいく」と述べ、排除しない考えを示した。民主党の岡田克也幹事長も会見で「与党に多くの党が入っていただくことも一つの選択肢だ」と語った。
 谷垣氏はこれまでも、将来の民主党との連立に含みを残していた。同日の発言はさらに踏み込み、東日本大震災の復旧・復興が本格化するのを前に、大連立政権の可能性を検討する考えを示したものだ。
 谷垣氏は会見で「未曽有の災害、国家的危機を前にして、被災者支援、復興に関して与野党を超えて協力すると明らかにしてきた。幅広くいろんなことを検討しなければならない」と強調。連立参加に際しての政策協議に関しては「いろいろな政策判断の違い、考え方の違いがある。どういう協力体制が組めるのか一番考えどころだ」と述べた。
 これに関し、岡田氏は「戦後経験したことのないような大きな事態に直面しているので、党派を超えて協力する必要がある」と指摘、自民党との大連立を「選択肢」と位置付けていることを強調した。

 一般論として、さまざまな政党が協力してことにあたるということはあり得るだろうが。では、どんな復興をめざすのか。復興の姿というのは、きわめて政治的な問題でもある。ましてや、原発の問題はなおさらだろう。挙国一致でなく、昔から議論されてきた大連立ではやっぱり困るのだ。
 問題は、被災者が、自身の力で、立ちあがって復興をすすめるような支援をすること。被災者を切り捨てはいけない。被災者を置き去りにしてもいけない。そこが、問われているのだと思うのだけれども。

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震災で親が死亡・不明は86人 育英会に一時金申し込み

 今日は、インタビューの準備の資料の読み込みなどが中心の一日。あと。いろいろ打ち合わせ。その先の企画の膨大な資料のコピー。これも読まなきゃねえ。困った。

震災で親が死亡・不明は86人 育英会に一時金申し込み(共同通信)

 東日本大震災で親が亡くなるか行方不明となり、あしなが育英会に返済不要の特別一時金を申し込んだ子どもたちが、31日現在で86人に上っていることが同会のまとめで分かった。
 86人のうち、父親が死亡・不明になったのは54人、母親10人、両親ともに死亡・不明は15人。7人は詳細不明だった。子どもの就学年齢別では高校生が25人で最も多く、次いで大学生・専門学校生が23人、小学生21人などだった。
 あしなが育英会は今回の震災を受け、40万~10万円の特別一時金を給付することを決めている。阪神大震災では573人の子どもたちが対象になった。
 担当者は「今回は子どもたちと親が離れていた日中に起きており、親を亡くした子どもはかなり増えるだろう」としている。

 震災で親を亡くした子どもの対策は、さすがに政府もはじめている。厚生労働省が専門家チームを派遣しはじめている。相当数にのぼるようだ。
 もちろん、こういう経済的な支援をして、しっかり生きていこうというメッセージは大事だ。同時に、親を亡くした哀しみを語り、表出し、分かち合うことこそが大事なのかもしれない。哀しみを受け入れることで、希望が生まれるのだろうから。
 そういう向き合い方が大人に求められているのだろうか。

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希望を紡ぐということ

 あまりにも醜い東電の会見…。

 少しずつ、現場の人たちの奮闘によって、被災地は、前に踏みだそうとしている。それはすごいことだと思うなあ。

 だけど、津波は、一瞬にして何もかもを押し流した。高齢者が多いこの地。そこでは生きる「気力」も奪いかねない。
 「心のケア」と言われるけど、大事なことは希望を語ることなのかもしれない(もちろん診察・治療という医療行為が急がれることは言うまでもないけど)。語りかける仲間、そのでともに生きる地域のコミュニティ。
 だけど、支援の効率性を考えて、自治体合併の議論なども出てきたりしている。
 どう、希望を紡ぐのか、そういう施策が今求められているのだと痛感されられる。

 人を置き去りにしてはいけない、切り捨ててはいけない。そのために何が必要か。
 そのためには、被災者がうけた「心の傷」への想像力、そのために知識が必要だ。
 そんなことを考えながら、本を集めまくる。

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2011/03/30

閉じるということ

 たまたまだけど、明日でなくなる施設とかかわることになった。
 1つは、相方の特別支援学校の寄宿舎。子どもや家庭の実態から、子どもの発達支援にとって、欠くことができな役割を果たしてきた寄宿舎を、東京都は、どんどん閉舎をすすめている。この問題について、社会的発信もし。父母とともにいろいろなとりくみがなされたけど、願いは叶わなかった。
 もう1つは、子どもがお世話になり、運営にずっとかかわった民営の学童保育。少子化、家庭の経済的困難、学校選択制などもかかわって、運営がたちゆかなくなった結果でもある。だけど、OBになって運営に直接かかわれなくなって、十分な手を打てなかったことは、悔しい思いでいっぱいでもある。やっぱり、最後まで、仕事を投げ出さず、自分の将来よりも子どもたちのことを中心に考えた指導員の先生たちには感謝と尊敬の思いでいっぱいである。

 そんなことを考えていたら、都立大学も明日が最後の日だそうだ。
 もちろん変えなきゃいけなことのはある。だけど、大切なものを、一方的な施策によってつぶされていくことを見るのは、やっぱりいたたまれないと思う。

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中学校教科書検定:竹島問題、全社が記述

 これだけの困難を震災と原発事故で被っているわけだけど、それでも、いろいろなことはすすんでいる。政治というものはつくづく酷いものだなあと思ってしまう。

中学校教科書検定:竹島問題、全社が記述(毎日新聞)

 10年度の教科書検定が公表され、来年春から中学生が使う教科書の内容が明らかになった。これまで社会科の一部の教科書にしか記述がなかった竹島問題を「地理」と「公民」のすべての教科書が取り上げており、竹島の領有権を主張する韓国政府が反発を強めている。
◇「固有の領土」を明記
 現行の社会科教科書で竹島の記述があるのは、地理の6社中2社と公民の8社中3社。これに対し、今回の検定に合格した教科書には、地理(4社)と公民(7社)のすべてに竹島の記述があったほか、1社は歴史の教科書でも取り上げた。このうち、地理3社、公民4社と歴史の1社は竹島を日本の「固有の領土」と明記した。
 また、中国や台湾も領有権を主張し、昨年の中国漁船衝突事件でクローズアップされた尖閣諸島についても、竹島と併記する形ですべての公民の教科書と、地理、歴史1社ずつに記述があった。
 日本政府の見解は「竹島、尖閣諸島ともに固有の領土」で、「竹島については北方領土と同様に解決しなければならない領土問題があるが、尖閣諸島には領土問題はない」という立場だ。文部科学省も08年、今回の教科書編集の指針となっている新学習指導要領の解説書に「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違がある」などと記載。「固有の領土」と明記することは避けたものの、「竹島」に初めて言及し、日本の領土として教えるよう求める姿勢を明確にした。
 今回、各社が横並びで領土の記述を増やした背景には、こうした政府の意向がある。教科書の記述も「竹島については日本と韓国の間に主張に相違があり、尖閣諸島については中国も領有を主張している」(教育出版の公民)など、政府見解に沿っている。ある教科書会社の幹部は「領土についてはいろいろな考え方があるが、政府見解や解説書の表現などに準拠した」と説明する。
◇「つくる会」系も合格
 今回の検定では、自国中心の歴史観を反映した教科書づくりで内外の反発を招いてきた「新しい歴史教科書をつくる会」が、自由社と連携して発行する教科書が合格した。さらに、00年度と04年度検定に同会主導で臨み、その後たもとを分かった扶桑社が子会社の育鵬(いくほう)社から出す教科書も合格した。
 いずれも社会科の歴史分野と公民分野の教科書を申請し、自由社版には歴史237件、公民139件、育鵬社版には歴史150件、公民51件の検定意見が付いた。両社はすべて書き直した。
 例えば、申請段階の自由社版の歴史教科書は、日本の植民地支配に関する説明の中で、創氏改名について「日本式の姓名を名乗る創氏改名が許可され」と記述。「誤解するおそれのある表現」と意見が付き、「創氏を命じ、日本式の姓名を名のる創氏改名が実施され」と修正。また、「日本軍による南京占領の際に、中国の軍民に多数の死傷者が出たことが、のちに『南京事件』として宣伝されるもとになった」という記述に意見が付き、「軍民に多数の死傷者が出た(南京事件)」と修正した。…

 歴史研究団体が共同アピールを発表している。それはこれ。「11.03).doc」をダウンロード
 引き続き、大きな問題がありそうであり、そういう教科書を、子どもたちに押しつける動きは活発だ。早く手に入れて、内容をチェックしないとなあ。ああ、仕事が増えるなあ。

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福島の野菜農家が自殺 摂取制限指示に「もうだめだ」

 間接的には数日前に聞いていた話なのだけど、予想されていた、最悪の事件がおこってしまった。

福島の野菜農家が自殺 摂取制限指示に「もうだめだ」(朝日新聞)

 福島県須賀川市で24日朝、野菜農家の男性(64)が自宅の敷地内で首をつり、自ら命を絶った。福島第一原発の事故の影響で、政府が一部の福島県産野菜について「摂取制限」の指示を出した翌日だった。震災の被害に落胆しながらも、育てたキャベツの出荷に意欲をみせていたという男性。遺族は「原発に殺された」と悔しさを募らせる。
 自宅は地震で母屋や納屋が壊れた。ただ、畑の約7500株のキャベツは無事で、試食も済ませ、収穫直前だった。遺族によると、男性は21日にホウレンソウなどの出荷停止措置がとられた後も「様子をみてキャベツは少しずつでも出荷しないと」と話し、納屋の修理などに取り組んでいた。
 23日にキャベツの摂取制限指示が出ると、男性はむせるようなしぐさを繰り返した。「福島の野菜はもうだめだ」。男性の次男(35)は、男性のそんなつぶやきを覚えている。「今まで精魂込めて積み上げてきたものを失ったような気持ちになったのだろう」…

 この農家は、有機栽培にこだわり、安全な農業を探求していたというのに。政治が、やるべきことも問いかけていると思う。もっと政治が役割を発揮しないといけない。

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共産党志位氏、福島原発「政府は危機収束の戦略と見通しを示すべきだ」

 なぜか、なるほどというデータが、外国の市民団体や研究機関からのわかりやすいデータがいっぱい出てくる。これは一体何なんだろうなあ。

 たとえば、米エネルギー環境研究所のこれ
 ノルウェー大気研究所のシミュレーションは、向こう数日間の福島原発からの放射能雲(ヨウ素131)がどう拡散するかを予測している。
 これって、どういうことだろう。

 さて、こんな記事もあった。

共産党志位氏、福島原発「政府は危機収束の戦略と見通しを示すべきだ」(産経新聞)

 共産党の志位和夫委員長は29日午後、国会内で記者会見し、福島第1原発事故に対する政府対応について「どういう戦略で原発の危機を収束させようとしているか。大まかな戦略とだいたいの収束の見通しを示すべきだ。避難生活が何カ月なのか、何年になるのか。現地では、それすら分からない状況だ」と訴えた。
 志位氏は記者会見に先立ち、国会内で藤井裕久首相補佐官と会い、原発事故への政府対応の改善を求める菅直人首相あての申し入れ書を提出した。
 文書は「原発施設外の放射能汚染のデータを、被災自治体と住民に、正確に速やかに継続的に届ける措置が必要だ」と指摘。福島第1原発から20キロ-30キロの住民に対し、「屋内退避」を求めた上で「自主退避」を促す政府の措置について、「避難指示を出さないのであれば、人の自由な往来と物資を被災者の元に確実に届けることを保障すべきだ。どっちつかずの対応は現場に多くの矛盾を押しつける」と政府の対応を批判した。

 ボクも、いったい政府と東電は何をどうしようとしているのか。その根拠となるデータは何なのか。はっきり示してほしいと思う。

 サッカーのチャリティマッチ。ボクは用事があって、見られなかったけれども、ここでカズか。あの年で動ける身体をつくる精進をしているというのが驚異的だと思う。それは十分人を感動させる。ボクは甘ったるいなと、反省もさせられるなあ。

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2011/03/29

採用数は減少?選考時期はどうなる?

 内定切りや派遣切りはひろがっているようだ。しかし、ユニオンの人たちに聞くと、相談件数は、例年の三月より少ないという。こんなに大変な人がいるときに、がまんしなくっちゃと抱え込んでいる若者が少なくないのかもしれない。だけど、人間のことを大切にしない社会で、救援や復興がすすむはずがない。そのことは心したいと思う。
 では、就活はどうなのだろうか?ダイアモンドオンラインの記事から。

採用数は減少?選考時期はどうなる? 大震災が与える2012年度新卒採用への影響(ダイアモンドオンライン)

 東日本大震災から2週間あまり。被害状況を把握することすら目処が立たない不安の中、今後の雇用情勢を危ぶむ若者の声も少なくない。そうしたなか、2012年度の新卒採用について、各企業はどのような対応を考えているのか。HRプロ(東京都千代田区)は、今回の震災が新卒採用に与える影響を企業にアンケートした内容を発表した。
 集計期間は3月18日~3月22日。同社の運営する人事ポータルサイトに登録する企業108社の人事担当者から回答があった。

採用予定数に「影響なし」約7割
  「採用予定数はほとんど影響を受けない」
  「今回の震災の影響で2012年度新卒採用人数が影響を受けると予想されていますか」という問いに対して、71.3%の企業がこう回答した。さすがに「増えると予想する」と答えた企業は1社もなかったが、「1~2割減少すると予想する」は15.7%、「3割以上減少すると予想する」は6.5%にとどまった。もちろん、今後の状況によって判断が変わってくることは充分に考えられるが、現在の時点で新卒採用の人数を当初より減らす企業は少数派だ。…

 これまで異常だった就活。学生の実状よりも、企業の都合が優先されていた。ほんとうに学生の立場や状況を尊重・考慮したあり方にすることがいま求められていると痛感するのだけれども。

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被災地でなくても不安・動揺 保健室駆け込む子が急増

 心のケアの問題について、いろいろ資料を集め始める。これだけの規模の大惨事だ。心にどういう傷をあたえているのか、その規模や深さも想像できないものがある。そんなことを感じながら、こういう記事を読んだ。

被災地でなくても不安・動揺 保健室駆け込む子が急増(朝日新聞)

 東日本大震災の被災地から離れた首都圏などの小中学校で3学期、保健室に駆け込む子どもたちが増えた。「地震や放射能が怖い」「眠れない」と不安を訴えたり、教室で泣き出したりしたという。新学期もなお動揺している子が出ることも考えられ、専門家は保護者や教師に配慮を求めている。テレビで被災地の状況を見続けていることや、保護者が家庭で不安を口にしていることが背景にあるようだ。
 「いつでも逃げられるようにと思うと、カバンが手放せない」。東京都内のある区立中学校では14日、2年生女子が通学カバンを抱きかかえ、泣きながら保健室に来た。震災の様子を伝えるテレビ番組を見続けて「怖くて涙が止まらない」と言う。女性養護教諭(36)はうなずきながら聞き、11日の地震当時のことは「上手に避難できたね」とほめた。彼女は次第に落ち着き、その後体育の授業に参加して「体を動かしたら元気になった」と報告に来た。
 保健室には「不安で眠れない」「揺れ続けているようで気持ち悪い」と生徒たちがひっきりなしに訪れた。授業中に地震があると、泣き出す子も多かった。…

 今後、子どもの不安に、正面からこたえなければいけない。大人のあり方が試されている。教師のあり方も試されている。子どもたちにとって、遊びがこれほどまで大事になっているときはない。だけど、原発の不安が、それを阻んでいる。そのこともまたしんどい現実でもある。

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2011/03/28

社会保障・税改革で非公式会合=結論時期で異論も

 ちょっと、与謝野さん何をやっていだよう。何か、軸が狂っている?

社会保障・税改革で非公式会合=結論時期で異論も(時事通信)

 政府は26日、社会保障と税の一体改革を議論する「社会保障改革に関する集中検討会議」の非公式会合を開催した。東日本大震災の影響で菅直人首相らを交えた公式会合が開けないため、中心メンバーの与謝野馨経済財政担当相らが今後の論議の進め方を検討。一体改革は震災復興と同時並行で議論すべきだとし、公式会合が再開できるまでは一部メンバーによる非公式会合で準備を続ける方針を確認した。
 ただ、民主党の出席者からは、政府や与党が震災対策に忙殺される中で検討会議が一方的に議論を先行させることに強い異論が出た。政府内でも枝野幸男官房長官は一体改革案の決定が当初予定の6月よりも遅れるとの認識を示しており、既定のスケジュールを重視する与謝野経財相らの意向通りに進めるのは難しい情勢だ。

 まあ、そんなに単純ではないとが思うけれどもね。枝野さんは、6月決着は難しいと言った、だけど、その場で、「社会保障を取り巻く環境の変化や、国際社会の自由貿易拡大の流れは、震災によって待ってくれるものではない。震災対応に影響の出ない範囲で、粛々と事務作業は進める」とも言っている。
 谷垣さんも、入閣は断ったけど、それに対する批判にひるんでいるともいう。

 もともと、消費税でも、TPPでも、構造改革でも、この2つの政党には大きな違いがないとすれば、治さんの予言通り?大連立は近いのだろうか?国民のいまの思いとは別の思惑で、進むとすれば、それは重大なことだ。そうとうよく注視し、考えるべきだと思う。

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震災 教室で考えた

 復興に向けて、大きな役割を果たすものに学校がある。大きな心理的傷と不安をかかえた子どもたちにとって、生活の中心的な場であった、学校の意味は大きい。読売新聞に、神戸の際の経験を取材した記事があった。

緊急連載 学校と震災 (7)授業再開が心癒やす(読売新聞)

 1995年1月17日に起きた阪神大震災では、多くの学校が避難所となった。教育現場は、その運営に追われながら、学校再開に備えた。子どもの心のケアも課題となった。
 生徒714人のうち、2人が死亡、6割が自宅外へ避難した神戸市立鷹取中学校もその一つ。避難所の被災者は、震災直後に約2500人に上り、市内最大規模となった。
 「水も電気もガスもない中で、少ない食料は奪い合いとなり、暴動すら起きかねない状況だった。教員は声をからして対応にあたった」。同中の教務主任として、避難所運営の責任者を務めた中溝茂雄・市立長田中学校長(53)は振り返る。
 落ち着きを取り戻したのは震災3日目。電力会社の発電車によって電気が通じてからだ。被災者を班に分け、班長を決めて名簿を作成。班ごとに支援物資の配給が行えるようになった。2月1日、近くの水族館の食堂を借りて授業を再開。学年によって半日や隔日の変則授業だった。
 各学校では、余震におびえたり、不眠を訴えたりする子どもの心の傷が心配された。鷹取中では、生徒にボランティア活動への参加を呼びかけた。中溝校長は「震災直後は、みんな同じ気持ち。生徒にもどんどん手伝わせ、生きる目的を持たせたほうがいい」と意義を説く。…

 もちろん、今度の震災はそんなに単純じゃない。広範囲に町そのものが壊滅したところが少なくない。だから、単純ではないが、実状によりそいながら、学校再開の意義を考えていくことが大事なのかなあとも思う。そのための支援が必要なのだろうと。学校がコミュニティなのだから、集団避難の場合も、コミュニティが重視されればとも思うけど。

 もう1つ。震災のいろいろな思いを抱えているのは、何も東北だけではない。東京の子どもたちだって、地震の恐怖と、原発の不安のなかで生きている。学校は、そのことにも向き合わなければいけないと思う。
 この点で、こういう記事があった。

きょういく特報部 震災 教室で考えた(朝日新聞)

 東日本大震災や福島第一原子力発電所の事故に、教室で何を学ぶのか。新聞記事を読み合い、被災地が元気になれるプランをつくった東京都葛飾区立本田(ほんでん)中学校、チェーンメールやNPOのホームページから情報への向き合い方を考えた京都府宇治市の立命館宇治中学校。二つの授業を見た。
◆自分にできる行動探る
 24日、本田中の1年4組の教室の黒板に、12日から21日までの新聞の1面が張られた。「東日本大震災」「福島原発で爆発」「80歳と孫、9日ぶり救出」……。
 紙面の前に本山明教諭(56)が立つ。避難所に入った介護施設の高齢者を震災直後に書いた記事を示した後、同じ人々を追った1週間後の記事を読んだ。同じ施設の高齢者が1人また1人と亡くなっていく様子を描いた記事に、生徒は「悔しい」と唇をかんだ。
 震災の発生時、同校は体育館で総合学習の発表会の最中だった。電気が消え、泣き出す生徒もいるなか避難した。「だが、生徒はその後、震災をわがこととしてどこまで意識したのか。テレビの画面を流すように見ていただけではないか」と本山教諭。学年末の社会科の残る時間をすべて震災の授業にあてた。…

 さすが、本山先生であり、氏岡記者であるなあ。と学んだ次第。

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被災3県30万戸空き家 市民団体「すべて公表を」

 なかなか、疲れがとれないけど、仕事と格闘をはじめる一日。しんどいですけどね。
 なかなか、先が見えないいらだちがある。ほんとうに山ほどの困難が横たわっているというのに、どれだけ政治は、その課題にこたえるべき動き始めているのだろうかと。

 もう生活をどうするのか? 被災者もそんなことを考え始めているのだと思う。そんな被災者の思いによりそった対策を考え始めなければいけないのだと思う。
 そのためには、神戸の失敗をしっかり学んで、地域のコミュニティを大切にして。できるだけ、生活文化の近いところに、被災者の住宅を確保して、地域再建をめざす、大胆な政策提起が必要なのではないのだろうか?津波に襲われた町は、津波ととにに生きる術を考えるしかないのだろうとも思ったりもする。

 昨日の新聞にこんな記事があった。

被災3県30万戸空き家 市民団体「すべて公表を」(しんぶん赤旗)

 日本住宅会議、住まいと貧困に取り組むネットワーク、国民の住まいを守る全国連絡会は25日、菅直人首相と大畠章宏国交相に対して、東日本大震災での「住宅・居住支援についての緊急要請」を行いました。要請に際して記者会見した同全国連絡会の坂庭国晴代表幹事は、以下の3点にわたって要請すると説明しました。
 (1)政府の公営住宅とUR賃貸住宅の空き家活用は極めて不十分。公営住宅は建て替え予定の空き家を含めて活用すること。UR賃貸住宅は仙台市内に330戸の空き家がある。空き家は東北で15戸しかないという「空き家隠し」をやめ、すべてを公表し、緊急に提供すべきだ。
 (2)応急仮設住宅はできる限り従前の居住地に近い安全な場所に、コミュニティーが保持されるように供給すること。自力で仮設住宅を建設した場合も補助や支援が必要。
 (3)岩手、宮城、福島の被災3県には、「賃貸用空き家」が約19万戸、持ち家も含む「その他の空き家」が約11万戸、合計30万戸ありその活用についても検討すること。

 政治は、もっと被災者の思いに即しながら、迅速に、効果的に、大胆な政策を提起する必要がある。現場で、現場の人たちの思いと力に依拠しながら、そこでいかに復興していくために何ができるかをもっともっと考えるべきだと思う。そのために、避難も含めて、必要なことをする。もちろん、いまは、まず安全と生活の安定を最優先することは言うまでもないけれども。
 抽象的に、挙国一致などと言っても仕方がない。まず、しっかり何をなすべきかの議論、そして行動を起こすことが大事だと思う。
 いろいろ資料を集めたりする。

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福島第1原発:事故の影響 世界で広がる見直し

 今日(昨日)は、ゆっくりの一日を過ごす。ちょっと、疲れたあ。昼から、相方と久しぶりに映画を見に行く。行ったSMは、うん、何と言うか、まあ日常の世界なのだけれど、でもどことなく不安げの毎日。昼のTV番組で、キャスターさんが言っていたけれども、情報を知らされないなかで、結局、覚悟しろってことかと。何となく、そんな雰囲気が充満しているなあ。

 フランスのフランス放射線防護原子力安全所(IRSN)がそこのHPで、日本語の情報を発信し始めた。同所によると、原発の危機的な状況は、まだ数ヶ月続くのではという予想も出ている。悪い方向にむかわなければいいのだが。
 だけど、さっぱり情報は、やっぱりでない。どころか、情報の管理そのものが、むちゃくちゃになっている感じがする。高濃度の放射線が出ていても、そのことが報告されなかったり。東電の混乱もそうだけれども、それでも情報はでてこない。その背景は、政府、そのものが、いわば統治能力を失いかけているのだろうか。

 一方、世界では原発政策の見直しがすすむ。

福島第1原発:事故の影響 世界で広がる見直し(毎日新聞)

 東日本大震災で被災した福島第1原発事故の影響が、世界各国に広がっている。ドイツが1980年以前に稼働した老朽原発7基の運転を3カ月間停止する措置に踏み切ったほか、中国も新規原発の審査を一時中断、イスラエルなどが計画中止を表明した。運転中に二酸化炭素をほとんど排出せず、地球温暖化対策の切り札として近年、再び脚光を浴びた原子力発電だが、再び「冬の時代」に逆戻りするとの観測も出始めている。…。

 ドイツでは、25万人ものデモがおこっている。

 しかし、復興のほうは、どうなっているのだろうか。これも、どうもでてこないなあ。

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2011/03/27

3年B組 金八先生ファイナル

 金八さんの最後の贈る言葉。とっても説教ぽい番組だけどね。今の子どもたちの思いとは少しずれているかもしれないけれども。でも、金八はやっぱり金八で、いつも、子どもの中でおこっている問題に関心をもったストーリイで、金八はたたかい続けてきた。そんな姿に励まされたり、いろんなことを話し合ったりした人もきっと多いわけで。そして、定年かあ。贈る言葉は、それはそれで心に滲みる。なにより、懐かしかったなあ。
 今年、定年を迎える先生たち、ほんとうにご苦労さん。お疲れ様でした。

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2011/03/25

20~30キロ圏に自主避難促す…枝野長官

 いったい何なんだろうこれは。

20~30キロ圏に自主避難促す…枝野長官(読売新聞)

 枝野官房長官は25日の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所から20~30キロ・メートル圏内の屋内退避区域について、住民の自主避難を積極的に促すよう関係市町村に指示したことを明らかにした。
 政府は、事故の推移によっては原子力災害対策特別措置法に基づき、20キロ・メートル圏内に出している「避難指示」に切り替える可能性もあるとしており、住民の受け入れ先や移動手段確保などの準備を加速させる方針だ。政府の原子力安全委員会も同日、20~30キロ・メートル圏内の住民の自主避難が望ましいとする見解を発表した。…

 自主避難ってどういうことなんだろう。自己責任ということなのだろうか? どうして国は責任をもたないのだろうか?
 もともと、外国と違って最悪の事態を想定しての対策がない。ドイツの記者は国の基準で、いわき市にも入れないというのだから。
 今日の未明の東電の記者会見で、作業員の被曝の現場のものすごい高濃度の放射線の状況が明らかになった。いったい何なんだこれは。なぜ、こんなことが起こるのだ?

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つながりあうために

 やっと、仕事の山場を越えつつある。この年で、こんなにハードな仕事するかあ?っていう仕事だったけど、まあ、がっばるしかないかなあ。ボチボチねえ。

 いまの現状を見て、日本の人たちはなんでもっと怒らないのだろうと思うなあ。
 だけど、みんなイライラしているなあとも感じる。
 そんで、ちょっと考えたことがある。

 ボクがいろいろな活動、とくに保育園や学童の運動で学んだこと。それはね、やっぱりね、近くにいる人に敵を作らないこと(苦笑)。正確に言うとね、近くにいる人ほどつながらなきゃならないから、寛容になること。もともと、それぞれ立場も、利害も、経験も、性格もやっぱり違うから、見方も、考え方も違う。それを理解する。理解できなくても、怒らない、悪く思わないこと。これが、ほんとうに難しいことだけどね。ここがうまくいかなくなると、やっぱり運動はうまくいかなくなる。
 身近な人に怒りをもつのは、感情をコントロールするうえで、容易だ。だから、そうなる。だけど、そうすると本当に怒るべき相手に、怒ることができなくなる。
 そんなことを心に期したいなあ。

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就活とブラック企業 現代の若者の働きかた事情

Photo0805 やっぱりものすごく酷いことになっている。もともと日本における働き方などは、ルールなんてものは機能していなかったのかもしれないけど、それを「会社主義」みたいなものが支えていた時期があったけど、それも崩れて。非正規の組み込まれた働き方は、過労死を生みだす苛酷なものになり、就活のありようも変えた。女性の一般職のあり方(=契約社員だったり)など、典型的。
でも、その根底には大企業の雇用政策があるなあ、などと感じながら読んだ。ここが人を人として扱わなくなっている。たんに表面的なブラック企業の問題だけではない。だけど、だからこそ、ブラックの告発は求められるということか。そこにユニオンの意義がある。
 大震災でも、内定切りなども始まるなど酷いことになっている。経済が深刻な影響を被っているからこそ、大企業に社会的な責任をはたしてもらわなっくっちゃと、つくずく思う。
 こういうときだっからこそ、考えたい問題を提起している、ブックレットだと思うのだけど。

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2011/03/24

それでも生きていくために

 佐藤慧さんが、陸前高田から東京に帰ってきて、ブログで、かの地のことを写真と共に報告している
 それは、とても心に滲みる。

 ボクは昨日、震災の地から戻ってきた人の話をきいた。現場を歩き、瓦礫の中に、佐藤さんの写真にもあるように、やはり、アルバムなどを見つけるという。たしかに、そこには、ついこの間まで、普通の日常の生活があった…。
 そして、数々の遺体に遭遇する。

 陸前高田でも、いまだ1万の安否不明の人々がいるという。

 それでも、ボクらは、この現実を直視して、前を向いて生きていかなければならない。目の前で助けられなかったことに、後悔と自責に悩む人を励ましながら。

 ブログを読みながら、やっぱり泣けてくる…。

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放射性物質、初の拡散試算…原子力安全委

 一昨日は、職場に泊まり込んで、インタビュー原稿の仕事。夕方までに仕上げる。1万字強のインタビュー原稿を1日でつくったのは、さすがにはじめてだあ。疲れたあ。いろいろな原稿の処理を進行させながら、夕方は原発関係の処理。いろいろ気をつかう。危険をあおってはいけない。だけど、事態の重大性は、記録しなくてはいけない。

 その原発は、引き続き、深刻。先週の末あたりに、いずれは利根川の水が問題になるなあと、職場で話をしていたけど、予想された事態がすすんでいく。その原発は、いよいよ中央制御室が立ちあがる段階にきた。ここからが、いっそう慎重な作業になるのだろう。かなりの紆余曲折も予想される。じっと、事態の推移を見守る。多角的に英知を集めてほしいし、そのためにももっと情報を公開してほしい。

 やっぱり、東電や経産省のやり方は納得できない。それに対しリーダーシップを発揮できない政治のありようも。非常時だから、いろいろ言いたくはないが、だけど、初動の時点でも、「安全神話」に凝り固まっていた責任は大きい。そんなストレスが溜まる。ボクだって不安なんだから。

 やっと、原子力安全委員会がスピーディを出してきた。もう出来てるって、18日には言っていたよ。何をやっているのやら。

放射性物質、初の拡散試算…原子力安全委(読売新聞)

 東京電力福島第一原子力発電所の事故に関して、政府の原子力安全委員会は23日夜、放射性物質の拡散を予測した模擬計算「SPEEDI(スピーディ)」の結果を発表した。
 現在、避難や屋内退避の指示が出ている原発から半径30キロの範囲外でも、事故後の12日から24日までずっと屋外にいた場合、大気中に漂う放射性ヨウ素を体内に取り込んで、事故発生からの被曝
ひばく量が100ミリ・シーベルトを超える危険性があることがわかった。100ミリ・シーベルトは、甲状腺がんを予防するために安定ヨウ素剤を服用する基準で、同日夕に記者会見した枝野官房長官は「現時点で直ちに避難や屋内退避をする状況ではないが、念のため、風下の場合は、窓を閉め屋内にとどまってほしい」と注意を呼び掛けた。
 試算の対象は、放射性ヨウ素の影響を受けやすい1歳児で、甲状腺に放射性ヨウ素がたまった時の体内被曝量を予測した。事故後の12日午前6時から24日午前0時まで、ずっと屋外にいた場合を想定した。屋内での被曝量は、屋外の4分の1から10分の1になる。…

 大丈夫かなあ。斑目さんの先日の記者会見の発言で、信頼失っているからなあ。
 情報をかくすと、国民は不安になる。問題は、ちゃんと説明できるかってことにあるのだけど…。

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2011/03/23

議員定数を削減していいの? ゼロからわかる選挙のしくみ

4f103349_2 「議員も身を切るべきだ」という口実で企てられる定数削減の本質とは何なのか? この問題を議会制民主主義のあるべき姿、選挙制度のあり方が私たちの暮らしにどのような影響をあたえるのかというところからさかのぼって考えようというのが本書の目的です。そして、小選挙区制と議員定数削減こそが、財界政党が国民に「痛み」を押しつける原因となったのであり、議員定数削減をすすめることは、いっそう国民に「痛み」を押し付けることになるというのが本書の結論です。
 26のQ&Aと豊富な図表で、わかりやすく解説しているのが本書の魅力。いっせい地方選挙を前に、地方議会の議員定数削減の問題点についても言及されているのも売りだと思います。
 実はこのテーマは、結構語り尽くされたものでもある。しかも、原理的な問題までさかのぼれば、結構、難しかったりする。そのような問題も、ものすごく工夫して作られているというのが、本書の最大の特徴だと思います。ぜひ、読んでほしいし、さまざまな場で学習会のテキストとして活用してほしい一冊だととても思います。

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本多勝一の戦争論――「侵略」をとらえる目

1594b2_2  元朝日新聞の名記者として『中国の旅』など多数の著作をもつ筆者の最新の著作。若手記者のころベトナム戦争取材を体験した筆者は、日本の侵略戦争へと取材をすすめる。Ⅰ部では、南京事件など日本の加害への歴史認識を自らかかわった「百人斬り」裁判などにもふれながら問いかける。
 広範のⅡ部は、さらに現在のイラク戦争に及ぶ。この戦争を抽象的な戦争として批判するのではなく、侵略と被侵略という視点で批判するなど学ばされる。それはⅠ部に通じる視点である。そして、筆者の視線は、現在のジャーナリズムのあり方に向かっていく。なぜ新聞は「権力の監視役」を果たせなくなっているのか。「政党機関紙といえ『赤旗』」を読まないと真実を知れないというのも筆者の結論の一つである。それはボクも同感である。

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2011/03/22

日本学術会議緊急集会「今、われわれにできることは何か?」に関する緊急報告

 いや、学術会議も、なかなか本気でがんばっている。先日の緊急集会の報告が、すでに、HPにアップされている。
 それが、これ
日本学術会議緊急集会「今、われわれにできることは何か?」に関する緊急報告
 やっぱり、この大きな苦難を前に、政治は、専門家の英知を、国民の知恵と力を、もっと集める取り組みをしなくっちゃ。

原発設計「想定悪かった」原子力安全委員長

 いろいろ言いたくはないが、それでもやっぱりこんな記事を見ると言いたくなる。

原発設計「想定悪かった」原子力安全委員長(読売新聞)

 政府の原子力安全委員会の班目春樹委員長は22日の参院予算委員会で、東日本巨大地震による東京電力福島第一原子力発電所の事故に関し、「(原発設計の)想定が悪かった。想定について世界的に見直しがなされなければならない。原子力を推進してきた者の一人として、個人的には謝罪する気持ちはある」と述べ、陳謝した。
 社民党の福島瑞穂氏の質問に答えた。
 班目氏は2007年2月の中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)運転差し止め訴訟の静岡地裁での証人尋問で、非常用発電機や制御棒など重要機器が複数同時に機能喪失することまで想定していない理由を問われ、「割り切った考え。すべてを考慮すると設計ができなくなる」と述べていた。福島氏はこの証言を取り上げ、「割り切った結果が今回の事故につながった」として謝罪を求めた。
 班目氏は「割り切り方が正しくなかったということも十分反省している。原子力安全委員会は原子力安全、規制行政に意見を言う所だが、抜本的な見直しがなされなければならないと感じている」と語った。……

 もちろん、なによりも推進した政府や東電の責任は大きい。それに、こんな記事をのっける読売新聞は原発にどういう態度をとってきたのか。
 ボクらは散々言ってきた……。共産党の吉井議員の質問などがとっても話題になっているけど。

 まあ、だけど、いまは、東電をはじめ、現地にいる人の作業の成功を祈るしかないわけで。いつも朝起きたら、事態が少しでも好転していることを祈るようにテレビをつける。夜を徹した作業が続けられている。
 原子力安全委員会をはじめ、すべての英知を結集しよう! そのためにも、必要な情報はもっと正確に知らせるべきだと思うが。

震災、原発関連の企画をすすめながら

 もう下版まで、数日なのに、この時期に、緊急のインタビューをとって、泊まり込みの作業をしている。もう一本、原発の地のリポートなども。いろいろ現地の話を聞くと、やっぱり、その現場の大変さ、想像を絶する被災の深刻さと同時に、その地でがんばっている人たちの話に、涙ぐんでしまう。ここはしっかりしなくっちゃねえ。

 被災の数字は、日々、大きくなる。どこまでいくのだろうか。まだ、生存に必要なものも届かないところもある。どうすれば、そのパイプは確保できるのか。支援者の入り、いろいろな取り組みがなされていることも届いている。学校が再開された被災地もあるようだ。考えなきゃならない、知恵を集めなければいけない課題はあまりにも多いのだから、微力でも、考えないとねえ。

2011/03/21

平成22年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日現在)について

 実は、18日に、このような調査が発表されていた。震災の陰に隠れてしまってるが、やはり2月1日の段階でも、ここ数年最低の状態、深刻な状態が続いている。

文部科学省報道発表

平成22年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日現在)について
                                          平成23年3月18日

 文部科学省及び厚生労働省では、23年3月大学等卒業予定者の就職内定状況を共同で調査し、このほど平成23年2月1日現在の状況を取りまとめましたので、公表いたします。
-内定率の概要-
 大学等の就職内定率は、大学(学部)は77.4%(昨年同期比2.6ポイント減)、短期大学は63.1%(同4.2ポイント減)、高等専門学校は97.3%(昨年同)、専修学校は69.5%(同2.9ポイント減)となっており、全体では76.3%(同2.6ポイント減)となっており、依然として厳しい状況となっています。
 こうした状況を踏まえ、現在、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省では、大学等のキャリアカウンセラーと大卒就職ジョブサポーターとの連携を一層促進させるなど新卒者等の就職支援のための対策として「卒業前最後の集中支援」を実施しているところですが、引き続き、一人でも多くの学生が内定を得られるよう、学生の就職環境の改善に努めてまいります。
 なお、東北地方太平洋沖地震により、新卒者等の就職活動等に影響が及ぶ可能性も考えられるため、今後の対応策について現在検討をしております。
 (同時発表:厚生労働省)

 資料の全体はこれ。

 震災の経済への影響もあるし、実際に、大学そのものを閉めているところも多いし。まだ、就職が決まらない学生たちは、ほんとうに大きな困難に直面している。心ある大学は、いろいろな援助を考えていることなのだと思うけれども。この問題も、ほうっておけない問題でもあるのだけれども。

 さて、震災関連では、医療関係者の不眠不休のとりくみが、いろんなところで、報じられる。
 関係団体からは、阪神大震災のときの経験が、無料で公開されているのも特徴。
たとえば、精神科医の中井さんの「災害がほんとうに襲った時」が全文公開されている。
 ほかにも、医学書院が、震災関係の論文を無料公開している。

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風の少年~尾崎豊 永遠の伝説~

 うーん、尾崎っていうのは、何となく、昔の優等生があこがれる存在って感じだと、ずっと思っている。NHKが好きだしね。なぜか、昨日、今日とテレビ東京が特集番組と、ドラマ。亡くなってから来月で19年。20周忌というわけなのかなあ。成宮くんの尾崎は、ちょっと。でも、歌は結構、甘い声、うーんへただけど。

 だけど、実は、ボクも尾崎はやっぱり好きだったりして。最初に卒業を聞いたのが、85年、東京に出てきたばかりだなあ。ラジオかそれとも、たぶんテレビでPVが流れていたのか。そのときはやっぱり衝撃的だった。好きな曲、シェリー、僕が僕であるために、かな、やっぱ。

 というわけで、ドラマを見てしまった。

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2011/03/20

計画停電が実施される場合の労働基準法第26条の取扱いについて

 実は、震災にかかわってはすでに、さまざまな問題が起きている。

 その一つは、表題にある問題だ。厚生労働省がすでに15日には通達をだしているのだ。停電で休業する企業が広がっているが、その賃金をどうするのかという問題だ。今回の停電による休業は、使用者の責任ある問題ではないというわけだ。休業を避けるために努力などは問われるが、場合によっては、賃金がはらわれないケースが生じる。ここは、しっかりした監視と交渉が求められる。

 では、派遣はどうなるのだろうか。賃金が払われなければ、即、深刻な困難を被ることになる。ただ、たぶん法的には、この通達でいわれているは派遣先の問題だろうと思う。派遣元は、他の企業に派遣する努力をしたのかなど、独自の責任が当然問われるはずだ。

 そのほか、中小企業の経営などについても、すでに深刻な影響が生じているのだろうと思う。ここにも支援が必要でもあるのだ。

 諦めてはいけない。泣き寝入りしてはいけない。

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神戸連続児童殺傷事件 加害男性から7通目の手紙

 震災の話題ではないけれども。ちょっと気になったニュース。

神戸連続児童殺傷事件 加害男性から7通目の手紙(神戸新聞)

 1997年に神戸市須磨区で起きた連続児童殺傷事件で、亡くなった山下彩花ちゃん=当時(10)=の命日となる23日を前に、両親の元に当時14歳だった加害男性(28)から手紙が届いた。母京子さん(55)は「1年前の手紙に比べ、気持ちを表現する言葉が増えているような気がする」と語った。
 男性は医療少年院を退院後、2007年から毎年この時期に手紙を送っており、04年の仮退院中を含めると今回で7通目。京子さんによると、代理人を通じて、17日に郵送で受け取ったという。横書きの便せん3枚にペンで書かれていた。
 京子さんは「私信」として、内容は明かしていないが、「だんだんと罪と向き合おうとしているような感じを受けた」「(手紙の中で)『彩花さん』ときちんと名前を書いていたので、胸が詰まる思いだった」などと述べた。
 また、京子さんはこの日、手記を神戸新聞社に寄せ、加害男性に対し「厳しい現実から逃げずに生き抜いていくなかに贖罪(しょくざい)の道が見えてくることを信じています」などと訴えた。手記の前半では、今月11日に発生した東日本大震災に触れ、「14年前のわが身の姿に重なる」と家族などを亡くした被災者への思いをつづった。

 そうか、少年Aも、もう28歳か。
 彼のことは、このブログでも、井垣康弘さんの『少年裁判官ノウト』の感想で紹介したことがあったと思うけど。
 やっぱりボクは、厚生と再生を信じたい。

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不眠不休で使命感貫く 県立高田病院の佐藤副院長

 今日も、どうしても結構早く目が覚めてしまう。だけど、無理矢理、眠ることにした。相方のところに、新車がやってくる(コンパクトカー)。もちろん、ずいぶん前に注文したものだけれども、震災をへて車がやってくる。不思議なものだ。これからの困難を考えると、お金はらえるかなあ。ガソリンが大丈夫かと思ったけど、午後以降は、この地域のスタンドは、そんなに並ばずに給油は可能だった(朝は結構、渋滞だったけどね)。久しぶりに買い物にいく。ないのは、乾電池(単1・2)、トイレットペーパー、ティッシュ、インスタントラーメン、食パンかな。あとは、比較的普通に戻っている。
 午後から、地域の関係の仕事をする。パソコンを前に、ビラづくり。使っているのはイラストレーターです。

 現地から、いろいろなニュースも届いてくる。いま、陸前高田で、取材と救援のだんどりづくりをすすめてる佐藤慧さんのお父さんの記事が岩手日報に載っていた。

不眠不休で使命感貫く 県立高田病院の佐藤副院長(岩手日報)

 「患者に笑顔を見せることができなくなってしまった」。16日夜に盛岡市の県立中央病院に入院した県立高田病院の佐藤敏通副院長(57)は涙ながらに語った。妻淳子さん(54)の行方が分からないまま、患者や被災者を守り続けた5日間。食事も睡眠も不十分な中、医師としての使命感と信念で診療していたが「体力的にも、精神的にも限界だった」。被災地では同じ境遇の仲間がぎりぎりの状態で診療を続けている。不眠不休の医療現場の疲れはピークに達している。…

 この記事に出てくる、山下文男さんは、ボクの職場の大先輩でもある。その大先輩が、佐藤さんのお父さんとともに、津波に直面していたことも、とても不思議な気がする。

 現場の奮闘は、ほんとうにものすごい。
 福島原発の現場の人たちの命がけの奮闘。
 被災の現場での奮闘。

 しっかり連帯しなければいけない。ボクにできることを。

 何よりも、深刻な事態はいまなお続いている。
 原発は、再臨界の可能性は否定できない状況にいまなおある。爆発による飛散の危険もいまなお。

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2011/03/19

【福島原発】フォトジャーナリストが緊急現地報告

 フォトジャーナリストの森住さんと豊田さんが、福島での取材報告を、ネット放送でおこなっている。
http://www.ourplanet-tv.org/
 やっぱり生々しい。

 森住さんは、大手メディアの報道では内部被曝問題への認識が弱いと批判する。
 沢田昭二先生が、この点でのQ&Aをつくっている。「q.doc」をダウンロード
 
 矢ヶ崎先生も、次のような文章を書いている。「genpatu.pdf」をダウンロード

 いまは、まず、冷却の作業が何とか成功することを祈るしかないのかなあ。はたして、ポンプは動くのか。次はどのような対策が必要なのか。
 そして、被害を少しでの減らすために、とにかくできることをする、その知恵と力を結集すべきだろうと思う。

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被害の全容を直視すること

 大地震から1週間以上たつが、日増しに被害が増えている。今日で、死者は7500人をこえ、行方不明も毎日は2万をカウントしている。ただ、まだよくわからないのだ。テレビが特にそうだけれど、新聞を読んできても、どこでどのぐらい不明確なのか、それもわからない。こんどの地震・津波が広範囲をおそい、そして過疎の高齢化の地域での震災という特徴をよくあらわしている。今日の午後7時の官邸発表はこれだけど、これでもよくわからない。そして、原発の問題がある。

 いろいろ資料をさがしてみた。スマトラ沖の津波の際の復興などは、やはり長期の時間がかかっている。阪神大震災の教訓集が、内閣府にアップされているのだけれど、阪神大震災と比較しても、いまだ初動(3日間)の課題をクリアできないもどかしさを感じる。阪神ではそろそろ仮設住宅が課題になっていたが、いまだ避難所の安全が確保できない現状にある。
 だけど、そういう新しい特徴・困難をもったものだからこそ、被災者の救援と生活の安全を最優先にしながら、今後とりくむべき課題をしっかり見据えていかないといけないのだと思う。そのためにも、被害の全容を、できるだけ早く、明らかにし、国民全体の共通認識にして、知恵も、力も結集しなきゃいけない。

 たとえば、子どもたちの教育はどうするのか。阪神の際は、ほぼ1週間後には、神戸でも学校の再開ははじまり、1カ月とちょっとで、すべての学校が再開されている。しかし、今回は、現時点で、学校の被災の全容もまだよくわからない。この連休までは、どこでも休校になっているが、多くのところが三月いっぱいの休校の方向なのだろう。だけど、現状で、4月に新学期が迎えられるのか? 実は世界のいろいろな災害の際にも、学校の再開というのは最優先されている。日本でも、戦後の復興は学校からはじまっていると言ってもいいような歴史がある。では、今回は、どうすればいいのか? 学校の接続(入学などの問題)という問題もある。もしかしたら学童疎開という方法も必要なのかも知れない。
 そんなことも含め、知恵を結集しての対策を急いですすめなければいけない。そのための財政をどうするのかという問題もある。とっても、考えなきゃいけないことがたくさんある。

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2011/03/18

日本学術会議緊急集会「今、われわれにできることは何か?」

Img00224201103181503_2 今日は、午後から、学術会議の表題のシンポジウムに行ってきた。
 学術会議は、法律で定められた政府に勧告をする権限をもつ、日本の科学者コミュニティである。そこが、いま何ができるのかという話し合いの場をもったわけだ。その行動力に、金澤会長をはじめとした人たちに敬意を表したいとつくずく思う。すてたもんじゃない。

 原発の問題は、即、日本の科学技術に対しての信頼を揺るがしている。そのもとで、科学者たちが発言をしようとしている。その中身は、ボクが紹介しようと思っていたけど、twitterなどですでに十分に発信されているのでそちらをどうぞ。http://togetter.com/li/113014

 学術会議だから、どうしても年配の方が多いから、そのスピードにいらだつ人が多いかもしれない。だけど、こういう会議がおこなわれたのはとても重要な意味がある。もちろん政治的な立場は、保守的な人から左翼的な人までいろいろだけどね。そういうなかでの議論でも、真摯な議論のなかでいろいろな発見がある。
 たとえば原発の問題でも、現状の認識、その対応にはいろいろな論点がある。政府の対応だって、明らかに盲点がある。東電、保安院と政府の対応に終始するのではなく、原子力安全委員会を含め、もっと専門家の英知をただちに結集すべきだと思う。たとえば、金属工学の方が発言されていたけど、鉄の劣化の問題など多角的に検討すべいだと思う。とにかく、英知を結集する体制をつくるべきだ。

 それは、原発の問題だけではない。教育、経済、あらゆる分野で、短期、中期、長期の対策で、あらゆる知恵が必要だ。なにしろ、われわれには経験のない未曾有の事態なのだから。そのときに、さまざまな学術的な知識の結集こそ、いま大事なのだと痛感させられる。科学界には広渡さんなど、しっかりした組織者もいるしねえ。

 政治は、科学は実用的な技術以外は重視せず、学術会議はその科学・技術政策の転換を求めてきた。そのことがいま求められているのだろうと思う。こういう議論もちゃんと、見ていきたいと思った。

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全日本民医連会長からのよびかけ

 全日本民医連の藤末会長からのよびかけがyoutubeにアップされています。地震後ただちに現地に支援に入った藤末さんが 阪神淡路との違い、原発の問題、高齢者増加、広範囲であることなどを紹介、さまざまな団体と手をとりあって医療支援を行うことを訴えています。
http://www.youtube.com/watch?v=Okps0_su-14
 ぜひ、見てください。

2011/03/17

震災を受けとめる目線

 え! 選挙やるんすかあ? この判断は、やっぱり、おどろく。もちろん、選挙になれば、ボクらはどうどうと主張し、全力で、問題を提起します。だけど、そのまえに、やっぱりいいたい。この状況で選挙するのですか? 民主党をたたきたい自公、政治的対立が先鋭化しないあいだに(解散・総選挙は当面ないとふんで)、選挙をやってしまいたい民主などなどと勘ぐってしまうのはボクだけでしょうか。早く、大連立して、増税路線にすすみたいのでしょうかねえ。

 プロ野球ももめていますね。セ・リーグは開幕強行ですか。選手会の良識はあたりまえです。Jリーグだって同じでしょう。やっぱり、市民の目線から離れた「老害」が力をもつセ・リーグには、未来はないのでしょうか? 停電の最中にプロ野球ですかあ。

 いいたきゃないけど、今日の北海道新聞にはこんな記事があった。

原発「津波に耐え素晴らしい」 原子力行政「胸を張るべきだ」 経団連会長が発言(北海道新聞)

 日本経団連の米倉弘昌会長は16日、東京都内で記者団に対し、福島第1原発の事故について「千年に1度の津波に耐えているのは素晴らしいこと。原子力行政はもっと胸を張るべきだ」と述べ、国と東京電力を擁護した。米スリーマイルアイランドの原発事故を上回る重大事故との見方が強いだけに、発言は波紋を広げそうだ。
 米倉会長は事故は徐々に収束の方向に向かっているとし「原子力行政が曲がり角に来ているとは思っていない」と発言。「政府は不安感を起こさないよう、正確な情報を提供してほしい」と話した。…

 ここにも、市民の感覚からはなれた人がいるよなあ。ただ、この事故は財界を直撃しているから、そうとう心中穏やかでないのは想像できるっけどねえ。
 ちなみに北海道新聞のこの記事の横には、こんな記事もあった。

島原発設計 元東芝の技術者 「津波全く想定せず」(北海道新聞)

 東京電力福島第1原発を設計した東芝の元技術者、小倉志郎さん(69)=横浜市=が16日、東京の外国特派員協会で記者会見し「1967年の1号機着工時は、米国ゼネラルエレクトリック社(GE)の設計をそのままコピーしたので、津波+を全く想定していなかった」と明かした。
 三陸沿岸は津波+の多発地帯だが、津波が比較的少ない米国技術が今回の被害の盲点となった可能性がある。
 日本の原子力発電は英米の技術輸入で始まり、福島原発はそのさきがけ。小倉さんは1、2、3、5、6号機の冷却部分などを設計し「1号機は、日本側に経験がなく無知に近い状態だった。地震津波の多発地帯とは知っていたが、批判的に検討、判断できなかった」と話した。2号機からはGEの設計図を改良したが、「マグニチュード8以上の地震は起きない、と社内で言われた。私の定年が近くなってやっと、地震対策の見直しをしたが、それでも大地震は想定しなかった。責任を感じる」と述べた。

 ちょっと、驚くべき話である。

 いろいろいやなことがあるけれど、一方で、さまざまな団体が、支援のとりくみを強めていることには、とても励まされます。民医連の支援のとりくみは、やっぱり、すごいです。
 障害者の団体である、きょうされんだとか、福祉保育労は特設ブログがつくられています。
 この連帯の力は、やっぱりすごいと思いますよ。
 何か、自分もがんばろうと思います。

 追伸。
 それでも、言いたいことはあるので、
 科学者会議の声明反核法律家協会の声明。
 ちょっと、代弁してもらう(苦笑)。

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心は折れそうになるけれど、ガンバレ オレ!

 たぶん緊張しているのでしょうね。いつもより、睡眠時間が短くなっていますね。たぶん、みなさん、そうなのでしょうね。

Img00223201103172026_2 新宿の高島屋前の夜の写真。今日は、停電騒ぎがあったから、暗闇の都会の風景は、とても不気味ですね。停電になった真っ暗な中を帰宅している方もいるのでしょうね。この停電騒ぎも何なんだ。深刻な被害の大きさと、原発の恐怖で、ほんとうに心が折れそうになります。だけど、正念場です。被災の現場にいる方々と連絡をとりながら、目の前の雑誌づくりの手立てをすすめています。同時に、2カ月先、3カ月先の雑誌をつくらなければなりません。これって、結構、つらい仕事ですけどね(笑い)。

 「しんぶん赤旗」に、宮城の商工団体連合会の方の手記がのっていた。重税反対の集会の開催中に津波が襲ったそうだ。ああ…。

 心が折れそうになるけれど、だけどね。やっぱ、正念場だなあ。みんな、がんばっているもの。
 森住さんのブログで、「福島第一原発作業員へのインタビュー」が掲載されている。いつも、弱い人たちが犠牲になる。いろいろ、いいたいことは山ほどあるけど、現場で、がんばっている人たちとは、連帯しなくっちゃ。(追伸・河添さんの指摘のように、ここで働いている労働者は偽装請負が少なくないのですよね)

 今夜は、ほんとうに寒い。帰り、電車は暖房がストップし、また駅から歩いて帰るとき、ほんとうに震えた。
 被災地は、いったい…。

 なぜ、ものが届かないのか? いろいろ言いたいことはたくさんある。ただ、いまが、いち早く何とかしなくっちゃ。祈り様な思いでもある。

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2011/03/16

福島原発の情報を注視する一日

 いまだ原発は深刻な事態。ドイツの救援隊の一部が、政府の情報が充分に公開されないことを理由に帰国したことなども報道されている。ボランティアで救援に入っている人たちに、情報が伝えられないのは、やっぱり重大な問題なのだろうと思う。ちなみに、ドイツは、80年代以前に稼働している原発の操業をすでにとめている。

 ただし今日、イギリス大使館でおこなわれたイギリスの民間団体の分析では、現時点での対応に対してもおおむね評価するものだったという話も伝わっている。関係者が、全力で対応していると信じたいとは思う。
 やっと情報は出されはじめているとは思う。だから、大切なのは、信頼できる情報を信頼できる形で、説得力をもって発信していくことなのだろうと思う。政府が独占して情報を発信するのではなく、利害関係のない人たちの手によって発信していく、そういう独立した機関を重視すべきなのだと思うのだけど。為政者たちは、「民の力」ってことを散々強調してきたのだから、こういうときになぜ、民間や国民の力を信頼しないのか。豊富な知恵や力がある。その知恵を、この問題ではいまこそ、結集すべきだと思う。

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被災にあわれた方に必要な情報を

 今日は、すっかり冷え込んでしまいました。青森は大雪です。いまだ暖房も充分ではない被災地がほんとうに心配です。

 救援のとりくみも少しずつ広がりはじめているのでしょうか。医療機関の救援もはじまってきました。現状を共有するうえでインターネットが大きな力を発揮しているようです。たとえば、塩釜の坂病院がtwitterで病院の状況を発信しています。いま現状がどうなっているか、何に困っているか。ここには、全国の支援病院からすでに、医師・看護師が入って、避難所での巡回診察をはじめているようですが、こうして情報が共有されるのだと思います。

 大手メディアが、大きな話題が中心になっていて、必要な情報が発信されないなかで、インターネットでは、そこを補うような情報が発信されています。少なくない自治体からは、防災情報が発信されています。生活情報なども発信されています。

 避難所に避難されている方の情報も、グーグルが発信しています。
避難所名簿共有サービス(Google)避難所にいる方によって撮影された名簿写真
Google Person Finder: 2011 日本地震(Google) 人探し用伝言版

 こうしたことは大事なことだと思います。

 今日、インターネットで話題になっていたのは、立教新座の渡辺校長のメッセージ。ここは、卒業式を中止したのだけれども、卒業生に、日本文学の大家でもある渡辺先生がメッセージを発信した。
http://niiza.rikkyo.ac.jp/news/2011/03/8549/
 ボクはこの困難を前に、若い人に何を語れるのかなあ。

 だけど、しかやかに、がんばりたいとは思うのだけど。

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看護崩壊 病院から看護師が消えてゆく

9784048700870 ええ本書くわ、小林美希さん。今度の本はとくにいい。こんなことはいまあまり言いたくはないが、地震の前後にこの本を読んでいたわけで、地震で問われているこの国の政治のあり方というものと、どうしても考えてしまう。それは、人を何よりも大切にする政治がおこなわれているのかということ。ほんと言いたくはないが、これまでも、これからもそれがいちばん問われている。

 ボクも友人に看護師がたくさんいるけれども、その労働のあり方が、いかに深刻で、そのことが看護師不足を拡大し、いっそう医療の現場を深刻にしているということを正面から考えさせられる。この本では、とくに若い人の問題を論じているわけではないけれども、非常に、しんどい若者期をおくっている若手が、熱意と使命感で働き続け、傷つき、さっていくその姿は、もう痛々しい。そんな現場の実状をしらない医療改革が、いっそうの事態の深刻さを生んでいる。

 もうこんなことやめようよ。ほんとうに人を大切にするような社会のルールをつくっていかないと、もう医療はもたない。この国は崩壊する。そんなこと、政治の決断でできるのではないのか。それが政治でしょう。

 もう1つ、考えたのは、相方の労働の実態。特別支援学校の寄宿舎の勤務だけど、かつてよりだいぶ減ったけど月5回の夜勤がある。その勤務は、短くても連続20時間、長いときははるかに24時間を超える。子どもの障害が重度重複化しているため、仮眠もとれないことが多い。しかし、深夜の時間帯は労働時間にはカウントされないので、あけの翌日は日勤となる。その問題性は裁判でも認められていない。これってなあ。夜勤労働がどれだけ人間にとって荷重なのかということは、あまり問題視されていない。
 つくずく何とかしないとたいへんなことになると、考えさせられた。この問題にも鈍感じゃいかん。

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2011/03/15

福島原発事故、スリーマイル以上=深刻さは「レベル6」か-仏核安全局

 今度の地震は、広範囲で甚大な被害があったのが特徴。首都圏も震度5強から6だったわけで、さまざまな被害が広がっている。あまり話題になっていないが、東京ディズニーランドは現在も営業を中止している。とくに、千葉では、液状化の影響が出ている。

 千葉の神部紅さんが、twitterで、千葉での液状化の被害の後をウオッチしてつぶやいている。
http://twitvideo.jp/contents/lists/akaill
 これもまた軽視できない。

 福島原発の事態は、引き続き深刻なようだ。海外の評価は厳しい。

福島原発事故、スリーマイル以上=深刻さは「レベル6」か-仏核安全局(時事通信)

 仏核安全局(ASN)のラコスト局長は14日の記者会見で、東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発の事故の深刻さについて、史上最悪とされる旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(1986年)ほどではないものの、米スリーマイル島原発事故(79年)を上回るとの見方を示した。AFP通信が伝えた。
 事故の深刻さを示す国際原子力事故評価尺度(INES)のレベルで、チェルノブイリ事故は最も重い「7」、スリーマイル島事故は「5」。ラコスト局長は会見で「日本の関係者と話した」とした上で、福島原発の事故は「レベル5を上回り恐らくレベル6に当たる感覚だ」と述べた。

 孫崎さんによると、星条旗の報道で、米軍は「海軍は横須賀、厚木で放射線観測、各指令官は基地住民に用心に室内に留まるよう指示。厚木で0.5 millirems 観測。横須賀も同レベル。9時25分「全て避難し、換気を閉じ、窓閉めるよう」指示したというのだ。

 事故の推移をしっかり見ていくことと同時に、政府などの対応についても、しっかり監視をしなきゃいけないようだ。

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日本大地震災害に対する韓国市民団体の声明

 日本の大震災に対しての海外からの激励は、ほんとうに励まされます。先日のスペインリーグのセビージャvsバルサ戦でのの横断幕「頑張れ、日本! 僕らは君と共にいる」には、涙がでました。
 さて、今日は韓国からです。

 今回の日本の東北地域で発生した地震と津波により、想像を超える被害と苦痛を味わっている方々や被害者の方々に深い哀悼の気持ちを送ります。加えて、原子炉の爆発による放射能被害と、今なお続く各種災難や悲報に驚愕と悲しみを禁じることができません。一刻も早くこの災難が収拾されることを心から願っています。
 今回の東北地域の災害によって、日本の市民だけではなく少なくない数の在日同胞と外国人も被害を受ける、もしくは今だに生死さえも確認できていない状態だと聞いています。宮城県に居住する日本軍「慰安婦」被害者宋神道(ソン・シンド)さんもまた、連絡がとれない状態だということで大変心配しています。
 国境と民族を超え、この惨事を東アジアの痛みとしてすべての人々が立ち上がらなければならない時です。日韓過去問題と関連した韓国の市民団体もまた、日本のすべての人々がこのとてつもない惨事を乗り越えていけるよう、できる限りの努力を行うつもりです。日本市民と在日同胞を含めた外国人すべての安全のため、最善の努力と協力を行うことを韓国政府当局にも要請します。
 再度、深い哀悼の気持ちを伝えながら、口にするにも辛い悲しみと衝撃を乗り越えて、再び立ち上がることができるよう祈っています。そのために、韓国の市民団体も積極的な協力を惜しまないことを約束します。
2011年3月15日
KIN(地球村同胞連帯)
(社)韓国原爆被害者協会
アジアの平和と歴史教育連帯
アヒムナ運動本部
韓国挺身隊問題対策協議会
原爆被害者および原爆2世問題解決のための共同対策委員会
世界NGO歴史フォーラム
全国歴史教師の会
太平洋戦争被害者補償推進協議会
大韓民国臨時政府史跡地研究会
挺身隊ハルモニとともに行動する市民の会
独島守護隊
ナヌムの家
南北経協運動本部
日本NPO法人 ASIA PEACE BUILDERS
興士団
平和統一市民連帯
平和博物館
民族問題研究所
靖国反対共同行動韓国委員会
歴史問題研究所
林鐘国先生記念事業会
正しい韓民族史運動本部
ウトロ国際対策会議
サハリン希望キャンペーン団
丹波マンガン記念館債権韓国実行委員会

 そうか、ソン・シンドさんも被災しているのか。安否がまだ確認できていないということで、胸が張り裂けそうになります。
 韓国挺身隊問題対策協議会からのメールでは、恒例の明日の水曜デモは震災犠牲者への追悼の気持ちをこめてサイレントデモ形態で行うということです。「数多くの人命被害と大きな苦痛を被った今回の惨事は、国境と民族を超え世界の悲しみであり、一人でも多くの人が救助されること、一日でも早く被害が復旧することを望んでいます」としています。

 こういう海外からの励ましにこたえて、救援と復興へ、全力を傾けたいものです。

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被災障害者等への特別支援に関する緊急要望書

 ほんとうに困難を抱えている人に心を配れる対策と支援であってほしいと思います。日本障害フォーラム(JDF)が
「被災障害者等への特別支援に関する緊急要望書」を発表していますので紹介します。

1.被災障害者等に関する実態把握を、自治体・地域の障害者団体等を通じて緊急に行ってください。
2.民間事業者も含めたすべての放送事業者・情報提供主体は、緊急速報や避難情報、記者会見における情報保障(手話、字幕、解説放送の確保等)を行ってください。また分かりやすい内容の情報提供を行ってください。
3.人工呼吸、人工透析等に必要な電源の確保を行ってください。
また被災障害者等への必要な医療の確保と提供、ならびに、医薬品や、カテーテル、オストメイト用のストーマ装具、酸素ボンベ等医療品・装具等の確保と提供を行ってください。
4.避難所における配慮については、次のようなことを行ってください。
・肢体不自由者へのバリアフリー等の確保(スロープ・車いすトイレの設置等を含む)
・視聴覚障害者への情報保障(手話、要約筆記を含む文字情報、音声による情報提供等)
・知的障害者等への分かりやすい情報提供
・医療・医薬品・装具等の確保に関する支援、ならびに、精神障害者・発達障害者・難病等に係る障害者等の休憩場所の提供等、必要な配慮。
 また、被災障害者等が利用する福祉避難所、ならびに自主的に開設された避難所への物資の配給や支援を行ってください。
5.被災障害者等の移動支援・生活支援を行う介助者等を確保してください。(避難後の他地域での制度利用を含む)
 また、車輌、燃料、設備の確保等、被災障害者等の移動と生活に特段の配慮をお願いします。
6.障害者施設、作業所、住宅の修復に向け、補正予算の編成を含む特別の対応を行ってください。また公営住宅の提供を含む、住居の確保を行ってください。

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2011/03/14

福島第一原発は引き続き緊急事態

 福島原発は、引き続き重大事態です。第2号機の燃料棒もほぼ露出しているようです。メルトダウンがはじまっているのはほぼ確実と言われています。しかも、圧を抜く弁がしまってしまったという情報が流れています。今後どのように推移するのか、心配です。最悪の事態にならないことを祈るばかりです。

 問題は、なかなか情報が公開されないことです。肝心の、核燃料の状態がどのようになっているかを知ることができる情報はほとんどでてきません。1号機や3号機の核燃料はどうなっているのでしょうか? ほんとうに最悪の事態にならないのか、情報が公開されないといっそう不安がつのるばかりです。なぜ、避難が20キロなのか? 十分説明もなくすすめられる対策は、不安を増大させることにしかなりません。

 もう1つは、現状の危険を共有する情報の出されていないことです。1号機と3号機の水素爆発と推測される事故がおきているわけですから、放射性物質が飛散したことは確実です。どれだけの状況なのかというデータも充分には出されていません。13日には、JVJAの取材団が双葉に入った結果が発表されていますが、13日には、検問もなく入れた地域も、今日は入れなくなっているようです。原発からかなり離れた地域でも、放射能の測定結果は通常より高い数値ということも伝えられています。
 現状をしっかり共有し、ヨウ素剤の配付などしっかりした対策を講じることは急がれるのではないでしょうか。

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どうかしっかりと心のケアを

 今日は、首都圏は交通マヒです。いつも通勤に使う電車は、終日運休です。しかたがなく、自転車を使い、いろいろな方法で、なんとか職場にたどりつきました。大変だったのは、帰りです。夜、遅くなって、やっと家の方向の電車が動くようになったのですが、長蛇の列。2時間半ほどかかってやっとさっき帰ってきました。

 さて、テレビを見ていると、いろいろな被災者の姿が報じられます。そこで、心に残るのはたとえば、学童保育の先生の姿です。地震の翌日、まだ、親と会うことができず、不安げに過ごす子どもをしっかり支える学童保育の先生の姿。たぶん、前日から避難所でいっしょに過ごしていたのだろうと思います。子どもたちをしっかり抱きしめる姿る
 ほかにも介護の方や看護師さんなど、救出されたお年寄りを抱きしめながら励ます姿が流れています。
 こういう対人援助職の人は、正面から、子どもたちやお年寄りの思いを受けとめます。その哀しみや不安を我が子とのように。その心に刻まれる傷は、当の子どもやお年寄りのそれとかわらないのだと思います。その傷を受けとめ分かち合うことができているのかと心配です。こういう人たちの心のケアの問題も軽視してはいけないのだと思います。

 心の傷は、この人たちだけではなく、私たちの問題でもあるのかもしれません。これだけひどい被害がテレビなどを通じて報じられているわけです。そのことをわがことのように考えます。しかも、今日から、民放はコマーシャルをはじめましたが、大半がACです。これらのCFは悪いものではないですけど、これだけ清く生きろと言われ続けるのは、ちょっとしんどいものがありますね。今日、職場でも、いつもよりしゃべりつづけるような人もいます。テレビを見て、涙してしまう人もいます。
 私たちも、少しリラックスする必要がありそうです。楽しいことを考えたり、音楽を聴いたりと。

 どうかみなさんも、しっかりとリラックスする時間をつくってくださいね。

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2011/03/13

なによりも人々の命と生活を最優先に

 被害の実相は、どんどん明らかになる。呆然とばかりしていられない。まずは、救援の手だてが機能すること。まだ、被害の全容がわからないだけに、いそがれる。

 ただただ、何よりも、人々の命と生活が最優先にされることを願う。この国にはいちばん欠けていることでもあるのだから。もう、いろいろ理屈をこね回すのではなく、なによりも人々の命と生活に優先順位を、直接的につけようよと。
 現実には、困難な課題がある人、弱い人のところに集中的にしわよせがいく。そのことをまず考えようよと。

 計画停電が実施されるそうだ。それは理解できる。それで困る人は大丈夫だろうか。ほんとうに、よく練られた対応なのかなあ。

 ちゃんと考えよう。まだ〆切までには時間がある。自分ができることをしっかり考えなくっちゃと、肝に銘ず。

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福島第一原発 JVJADAYSJAPAN プレスリリース

 原発の状況は、引き続き、重大である。圧力を下げる作業で、一定の放射性物資がそとに出て、それが水素爆発で飛散したことは否定のできない事実なのだと思う。もちろん、パニックになる必要はないが、ていねいな情報の提供と、ていねいな対応が求められる局面である。

 森住さんのブログに、福島第一原発 JVJADAYSJAPAN プレスリリースが紹介されている。

三月一三日午前10;20双葉町役場玄関付近で放射線を計測。 三台の機器を使用。 すべての測定器が振り切れた。(BEIGER COUNTR DZX2は1000マイクロシーベルト/時以上,VICTOREEN 209-SI10ミリレントゲン/時以上,MYRate PRD-10/19,9マイクロシーベルト/時)なりふり切れた。 10時30分頃 双葉町厚生病院玄関前でもすべての計測器が振りきれた。国道288号線を双葉町に向けって多くの人々が自宅に向かっていった。すべて の住民が双葉町の高汚染について知らなかった。我々は双葉町に向かう住民の車を止めて、長時間の滞在は危険であることを知らせた。 半径二〇キロ圏内立ち入り禁止の表示はなかった。また、検問もなかった。

問い合わせ先:JVJA携帯:090-6101-6113
不通の場合、佐藤文則の携帯:090-4066-0479

取材者;JVJA山本 宗輔、森住 卓、野田 雅也、豊田 直己、綿井健陽、DAYS JAPAN編集長広河
〓一

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2011/03/12

大地震、2日目に

 職場にとまって、朝、起きて、あまりにもの被害の大きさに呆然となる。昼からは、かなり映像で、津波の実相が明らかになってくる。驚くべき被害の状況だ。ボクらにとって、なじみのある陸前高田はほぼ壊滅。沿岸部の地域は軒並み壊滅状態にある。この被害の大きさは想像ができない。人的被害も最終的なものは予想もできない。
 生活の困難も想像を絶する状態にある。その復旧の方策も、被害地域が広いだけに、想像を超えるものがある。
 経済にあたえる影響もかなりものの。それも一定期間長期化するかもしれない。大企業は生産調整もはじめるようだけど、その影響はどんな形であらわれるのか?
 本当に、政治の責任の大きさを考えさせられる。(言いたいことはいっぱいあるけど)いま求められるのは、救援を軌道にのっけること。

 同時に心配なのは、原発の状況も。いまだ情報公開が不十分なだけに、安易な推測はダメだと思うけれども、20キロの範囲での避難勧告がその深刻さをものがたる。爆発は、蒸気爆発ではなく、水素爆発だった。放射能物質が散らばった可能性は否定できないのではないのか。海水を入れる作業がどうなるのか、ほんとうに暴走につながらずコントロール下におけるのか、再び爆発など散布の可能性はないのか、今夜が山場なのだろうけれども、今後の推移は見守りたいと思うけど。この問題が提起している問題も大きい。

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阪神大震災からの知恵

 阪神大震災を経験した方から、あるMLで次のようなメールをいただきました。

地震の時の対応 特に知っておいてほしいこと

・これから夜になるとき。
阪神大震災で最後に最大に悲惨に襲った災害は、「治安悪化」による「人災」です。
大切な人を守ってください。
一人でいる人は、最寄りの知り合いと小さくても良いのでコミュニティを作りましょう。

・避難した女性の方。
絶対に一人で公衆トイレに行かないで。
便乗する性犯罪者がいます。
常に誰かと行動して、トイレも二人以上でいくようにしてください。

・赤ちゃんがいる方。
赤ちゃんの頭にタオルでも何でもいいので、クッションになるようなものを置いてください。
阪神大震災で、テレビが飛んできて死亡した乳児がいました。
彼の死を無駄にしないで。

・電話の使用は極力避けてください! 
非常の為の119番や110番がかかりづらくなっています。 
安否の確認は災害用伝言ダイアル171番 
またはツイッターなどのネットの利用でお願いします。

・地震が起こったら、必ず窓を開けてください。
そして、家にいる人は、水道が止まる前に、お風呂に水をためてください。
まだ、電気が通じる人は、ご飯を炊いてください。
阪神淡路大震災の経験から、皆さんに伝えます。

・停電をした地域は、必ずブレーカーを全て落としてください。
また避難する際も絶対にブレーカー落としてください。
送電時に火災になって家が燃えてしまいます。
停電から復旧した瞬間ショートして火災というケースも多いようですので、停電してても落としてください。
通電されたら小さなブレーカーを一つづつ入れて下さい。
漏電ブレーカーが落ちるようでしたら、無理に入れず、電気事業者等に連絡をとって下さい。

・ガスの元栓をしめてください。
ガスが充満すると静電気だけで大爆発が起こります。

・断水の可能性がありますので、お風呂に水をためてください。
飲料水の確保もお忘れなく。
ネットが使えるうちに自分の住んでる地区の避難場所を確認してください。

・足元数十センチの津波でも足をすくわれ一気に沖合まで流されます。
絶対に見物などには行かないようにしてください。

・車のトランクにタイヤ交換用のジャッキがついているはずです。
瓦礫の下敷きになっている人を救助する場合、かなり重要になってきますので、提供をお願いします。

・室内に居る時も、履物の確保をしてください。
ガラスの破片で足を怪我すると、命取りです。

・避難する時は、雑誌を頭に載せてタオルやシャツで包むだけでも
簡易ヘルメットになります。
おなじように足に巻けば、履物になります。

2011/03/11

大地震 ほんとおそろしい。

Img00221201103111455Img00222201103111506 ほんとうに大きな地震でした。いまも余震が続いています。職場はもうむちゃくちゃ。恐ろしかったです。
 ほんとうに東京は、やわな町です。同時に、ネットや携帯もなかなかつながらず、その弱さも痛感させられました。ボクなんか子どもが大きいから、まあ、いい適当なものですが、子どもがまだ小さい同僚など、早い時間に職場を出たものの、ちゃんと家にたどりつけたのか心配です。息子も含め、対人職場で働く知り合いが多いですが、その苦労も想像させられます。

 いまも被害の全容は、よくわかりません。そうとうな被害が予想されます。ほんとうに心配です。早急な対策が求められますが、まずは、落ち着いて、身の回りの安全が第一なのでしょうね。ただただ、祈るばかりです。


2011/03/10

普天間代替、V字案で日米大筋合意 予算獲得へ議会対策か

 メア暴言で揺れる日米関係、沖縄問題。しかし、その陰で、こんなニュースもある。

普天間代替、V字案で日米大筋合意 予算獲得へ議会対策か(沖縄タイムス)

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐり、日本側が提案した滑走路1本の「I字案」を断念し、米側が主張していた滑走路2本の「V字案」で日米が大筋合意していたことが9日、分かった。複数の米政府筋が明らかにした。
 10日に防衛省で開かれる日米外務・防衛当局の局長級協議で代替施設に関する位置や配置、工法について調整。5月に予定される外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)での正式合意を目指す。
 米議会は今春に在沖海兵隊のグアム移転計画に関する2012会計年度(11年10月~12年9月)の予算案をまとめる予定。2プラス2までに代替施設計画完了などの提示を求めており、実現性より議会対策を優先させたみられる。…

 沖縄県民がメア発言に怒っているのは、それが暴言だったからだけではない。そこに示されているように、沖縄ではあまりにも理不尽で、傍若無人な米軍基地をめぐる振る舞いがあるからこそなのだ。だからこそ、メア氏の更迭ぐらいで問題は解決は決してしない。
 にもかかわらず、「辺野古」の問題を、すすめようというのだろうか。そんなことが、許されていいはずがない。さて、局長級協議はどうなったのだろうか?5月の2プラス2はどうなのか。沖縄県民のたたかいは、ふたたび燃え上がろうとしている。

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君が代訴訟:教職員らの懲戒処分取り消し 東京高裁(追加あり)

 明日、石原さんは、都知事選に出るかでないかの最終的な態度表明をするそうだけどね。どうなんでしょうか。その前日に、しゃれた判決である。なんたって、石原強権都政の象徴みたいなできごとでもあったから。

君が代訴訟:教職員らの懲戒処分取り消し 東京高裁(毎日新聞)

 入学式や卒業式で、日の丸に向かい起立して君が代を斉唱するよう義務付けた東京都教育委員会の通達に従わず、懲戒処分を受けた都立学校の教職員ら167人が処分取り消しを求めた訴訟で、東京高裁は10日、原告敗訴の1審・東京地裁判決を変更、全員の処分を取り消した。判決は通達を合憲としつつ「処分は社会観念上著しく妥当性を欠き重すぎる」と指摘、懲戒権の逸脱・乱用を認めた。訴訟で懲戒処分が取り消されたのは初めて。
 原告側は「通達や職務命令は思想・良心の自由を保障した憲法に反する」と訴えたが、大橋寛明裁判長は「起立・斉唱の強制は歴史観や世界観、信条の否定を求めるものではなく、憲法には反しない」との判断を示した。
 そのうえで「体罰やセクハラ行為などの場合、最も軽い戒告であっても、都教委の懲戒処分はかなり情状の悪いケースに限られている」と指摘。「不起立や斉唱拒否は、自身の信念に基づく真摯(しんし)な動機によるもので、やむにやまれぬ行動だった」と原告の主張に一定の理解を示した。…

 処分者のなかには、知っている先生方もいるわけで、何はともあれ、処分の取り消しという判決は、嬉しい限りで、写真で見る原告団の笑顔には、おめでとうと言いたいです。

 原告団・弁護団の声明は

 判決は、控訴人らの不起立行為等は、自己の個人的利益や快楽の実現を目的としたものでもなく、生徒に対し正しい教育を行いたいなどという歴史観ないし世界観又は信条及びこれに由来する社会生活上の信念等に基づく真摯な動機によるものであり、少なくとも控訴人らにとっては、やむにやまれぬ行動であったということができる、と判示した。
 さらに、「歴史的な理由から、現在でも『日の丸』・『君が代』について、控訴人らと同様の歴史観ないし世界観又は信条を有する者は、国民の中に少なからず存在しているとみられ、控訴人らの歴史観等が、独善的なものであるとはいえない。また、それらとのかかわりにおいて、国歌斉唱に際して起立する行動を抵抗を覚える者もいると考えられ、控訴人らも、1個人としてならば、起立を義務付けられることはないというべきであるから、控訴人らが起立する義務はないと考えたことにも、無理からぬところがある」 と判示した。
 そして、控訴人らの行為によって卒業式等が混乱したという事実はなかったこと等も踏まえ、結論として、不起立行為などを理由として懲戒処分を科すことは、社会通念上著しく妥当を欠き、重きに失するとして、懲戒権の範囲を逸脱・濫用するものであるとして違法であるとし、控訴人らに対してなされた各懲戒処分を取り消した。…


 と評価している。

 まだ、判決文などは、読んではいないのだけど、報道で見る限り、最大の争点である、「通達や職務命令は思想・良心の自由を保障した憲法に反する」という点、ボク的には、こうした行為は、教育の自由に反するということについては、違憲判決をくださなかったことは、残念でもある。悩んだ末の判決という評価もされるように、それでも処分取り消しをせざるをえない内容だったのだ。

 あらためて、1月の高裁判決に対する日弁連会長の談話から引用しておきたい。

 しかし、個人の内心の精神的活動は、外部に表出される行為と密接に関係しているものであり、自己の思想・良心を守るためにとる拒否の外部的行為は、思想・良心の自由の保障対象となるのである。そして、君が代については、大日本帝国憲法下において天皇主権の象徴として用いられた歴史的経緯に照らし、現在においても君が代を歌うこと自体が自らの思想・良心の自由に抵触し、抵抗があると考える国民が少なからず存在しており、こうした考え方も憲法19条の思想・良心に含まれるものとして憲法上の保護を受けるものと解されるから、君が代斉唱などを当然に受忍すべきものとすることは、憲法の思想・良心の自由の保障等の意義を没却するものと言わざるを得ない。また、教育とは、旭川学力テスト事件最高裁大法廷判決(1976年5月21日)も述べるように、「教師と子どもとの間の直接の人格的接触を通じ、その個性に応じて行われ」る「人間の内面的価値に関する文化的営み」であり、だからこそ、「教育内容に対する国家的介入についてはできるだけ抑制的であることが要請され」、子どもの学習権を確保するためにも、教師の自由な創意と工夫の余地が確保されなければならないのである。教師に対し国歌斉唱やピアノ伴奏を強制することは、結局のところ教師の自由な創意と工夫を大きく阻害することにつながるものであり許されないと考える(当連合会2007年2月16日付け「公立の学校現場における『日の丸』・『君が代』の強制問題に関する意見書」、2010年3月18日付け「新しい学習指導要領の問題点に対する意見書」)。

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校長の9割「教員の多忙化不安」 新指導要領の完全実施で

 いよいよ、4月を迎える。この4月、学校はどのような幕開けをするのか……。

校長の9割「教員の多忙化不安」 新指導要領の完全実施で(北海道新聞)

 教える内容や授業時間が増える新学習指導要領の完全実施に際し、公立小中学校の校長の約9割が、「教員の多忙化」が加速するのではないかと不安を感じていることが9日、ベネッセ教育研究開発センターの調査で分かった。子どもの学力差拡大を不安視する校長も多く、センターは「さまざまなサポートが必要」としている。
 調査は昨年8~9月、全国の公立校を無作為抽出。小学校の校長560人、教員2688人、中学の校長573人、教員2827人が答えた。……

 調査概要はここ。
 内容は興味深い。若い先生が増えている。そのもとで、学力向上やしつけを重視する学校が増えている。教え訓練する傾向が強まっている。多い授業時間数を設定している。就学別は減っている。反復練習の宿題が増えている。宿題など提出が重視されている。教師は学力格差が大きくなったと感じている。新学習指導要領には不安を感じている。校長は多忙化を感じ、不安を感じている。実際に教員は、長時間働き、教材の準備の時間のないことを悩んでいる。そして教師としての成長を願っている……。

 こうしたなかでの新学習指導要領の実施である。ここに35人学級が重なる。若い教師、そして臨時・非常勤の比重が高まる。一方で、免許が失効する教員が生まれる。
 とても、不安な4月の船出である。

2011/03/09

待機児童、最多4万8千人…保育所増え希望者増

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待機児童、最多4万8千人…保育所増え希望者増(読売新聞)

 厚生労働省は8日、昨年10月1日時点で、認可保育所に申し込みながら入ることができない「待機児童」が4万8356人だったと発表した。
 前年同期から2298人増え、現在の調査方法になった2001年以降の10月1日調査で最多だった。各自治体で保育所が増設されているため、増加人数は前年同期の5874人から大幅に減ったが、全体の増加傾向に歯止めがかかっていない。
 児童数の内訳は、0歳が1万7432人、1、2歳が2万4978人、3歳以上が5946人で、0~2歳児が9割を占めた。
 市区町村別では、横浜市が最も多く2493人。名古屋市(1766人)、川崎市(1692人)、札幌市(1384人)が続いた。……

 データはここ。

 この数には、無認可の施設に入れている人の数は入っていない。そのこともに注意が必要。国の示した最低基準をクリアできない条件のもとで、保育されている子どもたちもカウントされないということだ。そもそも、保育に欠ける子どもを、行政の責任で、必要な条件で保育するという立場に、実際の施策はたっていないということでもある。
 読売は、保育所は増えていると書くが、全国的には微増にすぎない。しかも、地方では、廃止される保育所があり、身近な地域に保育所がないという深刻な問題も生まれている、これはまた別の機会に。
 いずれにしても、必要な数の保育所をつくるということを軸においた対策がなされていないということだ。それが、学校教育だと許されないのだけれども。少数の人にかかわることなら、あいまいにしてもいいということなのか!この問題は、厳しく主張していかなければならない。
 同時に、待機児の圧倒的多数が0歳児だ。このことは、新システムというものが、待機児対策に直結するというものではないことを示している。待機児対策は、独自に、緊急になされないといけない。

憲法改正手続き緩和へ民自が議連

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憲法改正手続き緩和へ民自が議連(産経新聞)

 民主党の小沢鋭仁前環境相と自民党の山本有二元金融担当相が憲法改正手続きの緩和に向け、超党派の「憲法96条改正議員連盟」(仮称)を近く発足させることが8日、分かった。公明、みんな両党の幹部にも個別に参加を呼びかける。

 軍事的に言えば、アーミテージが言うように、かなり集団的自衛権の行使はすすんでいて、明文改憲というのは直面する課題にはなっていないともいえる。だけど、米軍筋からは、9条改憲の要求は強い。元幹部からの発言も相次いでいる。やはり、いっそうの日本の軍事分担を求めることは、この間の自衛隊の役割の増大と重なってくる。ということは、否定できないし、軽視できないのだろう。
 同時に、政局がらみもあるのかもしれない。政界再編や、大連立の主導権を握っていくうえで、重要なポイントになることも考えられる。とくに自民党からは、改憲圧力は強いようだ。来年までに改憲案をつくるっていっているし。参院の憲法審査会の規程づくりの動きもある。これは民主党がイニシアをとろうとしている。
 くすぶる続ける重要な問題は多い。ただただ国民そっちのけで……、だが。

消費税:20年代半ばには10%台後半必要 経団連提言案

 体調は、徐々に復活方向です。とにかく、早く暖かくなってほしいですねえ。

消費税:20年代半ばには10%台後半必要 経団連提言案(毎日新聞)

 税と社会保障の一体改革について、日本経団連があるべき改革の方向性をまとめた「国民生活の安心基盤の確立に向けた提言」の全文が8日、明らかになった。社会保障費の増加に対応するため、速やかに消費税率を現行の5%から10%にしたうえで、20年代半ばにはさらに10%台後半まで引き上げる必要があると指摘。改革実現に向け、与野党の対立を超えた超党派での議論の必要性を強調した。11日に正式発表する。
 提言は、日本が経済成長を続けるうえで「現役世代の負担増を回避する必要がある」と指摘。高齢者が支払う医療費の窓口負担割合を引き上げるなど社会保障給付の抑制策を講じる一方で、不足する財源を賄うには「税負担割合の拡充が不可欠」とし、消費税率の段階的な引き上げを求めた。ただし、消費税率10%台後半への引き上げは「社会保障制度の持続可能性を維持する」ための対応に過ぎず、財政再建も見据えた場合、消費税率換算で「20%を上回る財源確保が必要」と試算。この財源を「消費税ですべて賄うのは現実的でない」とし、歳出の重点化や経済成長を通じた歳入拡大策が不可欠としている。……

 菅さんが迷走し、一体改革の行くえも定かでなくなっているだけに、予想される総辞職・解散総選挙・政界再編・大連立のいずれの動きに対しても、この点でイニシアをとれるようにしなければという焦りがあるのあdろうなあ。
 内容は、見てからだけど、こういう議論と言うのは、税と言うが、なぜ消費税だけなのか?財政構造全体、税構造全体の日本的な問題をなぜ問題にしないのか。一方では、社会保障というが、社会保障の維持のための財源論に終始して、そもそも社会保障にアクセスできずに、命を失うという事態がこれだけ広範に広がっているのに、そういうことについては、なぜ正面から議論しないのか、いつものことながら不思議でもあるなあ。

2011/03/08

メア発言 その後

 メア発言は、沖縄だけではなく国民の大きな怒りを呼び覚ましている。ところが、その対応にさえ、政府は揺れる。昨日の段階では、

 枝野幸男官房長官は7日午後の記者会見で、米国務省のメア日本部長が沖縄はゆすりの名人などと発言したことについて「日米は前自民党政権時代以来の長年の積み重ねのある関係だ。(事実関係を照会するのは)ある意味では問題ではないか」と述べ、発言について米側に照会するのは日米の「信頼関係」から不適切との認識を示した。…(琉球新報)

 ところが、沖縄の議会で、抗議決議が相次いだ。

 沖縄県議会は8日、「沖縄の人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人」などと発言した米国務省のメア日本部長に、発言の撤回と謝罪を求め抗議することを全会一致で決議した。高嶺善伸議長ら県議会代表は週内にも東京の在日米大使館を訪問し、決議文を提出する方針。
 那覇、浦添両市議会も同日、メア氏に発言撤回と謝罪、日本部長の辞任を求める、ほぼ同内容の抗議文を全会一致で決議した。…(共同通信)

 それで、枝野さんは、あわててルーツ大使に抗議の電話をしたという。
 なぜ、このように後手後手の対応になっているのか。

 すこし冷静に、メア氏の発言について考えて見る。「沖縄はゆすりの名人」という構図は、どこかで聞いたことがある。そう守屋元防衛事務次官の『「普天間交渉」秘録』だ。沖縄はごねでカネを引き出していると。同じトーンが、守屋の子分だった、元沖縄防衛施設局長のメモとして、沖縄タイムスの『アメとムチの構図』で紹介されている。
 つまり、メア氏の認識は、メア氏だけのものではなく、日本政府のなかにもそういう認識をもつ人が根強く存在しているということなのだと思う。

 たしかに、これまでには沖縄の基地利権にたかる勢力が存在していたことはあったとは思う。そもそも、米軍の占領支配は沖縄の経済困難の要因になり、返還後はに利権の構造をつくりだす要因をつくりだした。そして、95年の問題以降、政府がいっかんしてとってきたのは、カネと利権による懐柔だっただろう。だけど、この間の沖縄の世論は、そういうカネや利権による買収を乗り越えたところにいちばんおおきな特徴があるのだと思う。

 そのことをメア氏はまったく認識していない。アメリカのゆがんだ占領意識の延長線上に彼の意識はある。その深刻さを今回の問題は明らかにしている。
 そして、同時に深刻なのは、そういう後戻りできない沖縄県民の思い、主張を、政府がまったく認識せずに、正面からではなく、後手後手の対応に終始していることにあるようにも思えてきたが、どうだろうか。

 ちなみに、メア氏の講義録が、アップされてる。

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食べ物やごみ放置…セルフネグレクトの高齢者1500人

 朝日の記事からクリップ。無縁社会と言われる中で、よく考えなければいけない問題の1つだろう。

食べ物やごみ放置…セルフネグレクトの高齢者1500人(朝日新聞)

 医療や食事を拒み、食べ物やごみを放置――。健康や安全を自ら損なう「セルフネグレクト」(自己放任)と呼ばれる状態の高齢者が、2008年度に全国で1528人確認された。放置すると孤独死や「ごみ屋敷」につながりかねないが、対処が難しく、医療・福祉の課題になっている。全国調査は初めて。
 岸恵美子帝京大教授(地域看護学)らの研究グループが09年12月~10年1月、地域介護の拠点である全国の地域包括支援センター4038カ所に調査票を送り、1046カ所(26%)から回答を得た。
 生活上当然すべき行為をせず、安全や健康が脅かされる状態をセルフネグレクトと定義し、65歳以上の人のケースを尋ねたところ、499カ所のセンターで計1528人だった。ホームレスは除いた。
 詳しく書かれた846人を分析すると、男女ほぼ同数、80~84歳が26%と最も多い。68%が一人暮らしだが、21%は家族と同居。56%は介護保険の要介護認定を申請していない。経済状態に「余裕がある」「ややある」が計31%。20%が精神疾患、44%が糖尿病や高血圧など慢性の病気があった。
 センターの保健師や看護師らは通常、問題に気付けば医療や介護を受けるよう勧めるが、「放っておいて」と拒まれることが少なくない。調査でも、「支援がとても困難」というケースが42%に達し、「本人が拒む」という理由が47%で最も多かった。……

 ボクも、セルフネグレクトについて調査・研究している人から話を聞いたことがあるけれど、孤立化の裏側にある問題なのだと思う。生活意欲が減退していくことが、いっそうの孤立化を招く。それはたんに1人ぐらしだけではなく、高齢者世帯そのものを襲っている。一方で、孤立し、困難をかかえた家庭では高齢者だけでない課題でもあると思う。たとえば障害者、たとえば虐待……。本人が支援を拒むということの率の高さを見る必要がある。
 とても難しい問題だからこそ、安易な制度いじりではなく、こういう支援の必要なところに支援がとどくような制度と政策、それをささえるようなネットワークづくりをすすめる必要があるのだと痛感するのだけれども。くわしい調査結果が読みたいものでもある。

公立小中教員:「非正規」最多の15%に 人件費抑制で

 毎日新聞のスクープと言うか、独自分析と取材のニュースだな。毎日らしいニュースだけど。

公立小中教員:「非正規」最多の15%に 人件費抑制で(毎日新聞)

 公立小中学校の教員のうち、常勤や非常勤講師の「非正規教員」が今年度10万9000人となり、教員全体の15.6%と過去最高になったことが文部科学省の調査で分かった。人件費抑制や少人数指導のため、各自治体が給与水準の低い非常勤講師らを年々増やした結果で、学校現場の6~7人に1人となる計算だ。非正規教員は、期限付きで雇用が不安定な上、研修不足や長期的な視点での指導がしにくいなど、教育の質の低下につながる恐れも指摘されている。
 文科省によると、昨年5月1日現在の公立小中学校の教員数は69万9567人。内訳は正規教員58万8794人▽常勤講師5万9150人▽非常勤講師4万9835人▽その他1788人で、常勤と非常勤を合わせた非正規教員は10万8985人。05年度からの6年間で正規教員は約8000人減ったが、逆に非正規教員は05年度の8万4305人から、06年度9万1582人▽07年度9万5662人▽08年度9万9666人▽09年度10万5132人--と年々増加している。……

 学校基本調査をくれば、このようなデータは出てくるのだろうけど。文部科学省自体が、この角度でデータを編集したものがあるのかと探してみたけれど、そうしたデータは見つけられなかった。どこかの審議会にデータが出たのかなって思って探したけどわからなかった。

 いずれにしても、この問題は実際には大きな問題となっている。臨時・非常勤に頼るあまり、臨時・非常勤の先生がみつからなくて、教育に穴があくという事態まで生まれているのだから。結局、本格的な定数拡大をおこなわず(一年限りの加配の制度をつくるのでは正規教員を雇わない)、かつ必要とされる教員の配置に見合う財政保障をおこたってきたことが、臨時・非常勤によってまかなうということを恒常化させてしまったわけだ。はたして、35人学級が、予算が成立してはじまったとき、教員の数は足りるのだろうか?

 非正規におかれた教師たちの実態も深刻だ。数年まえに、生活保護をうけている先生ということが話題になったけれど、Wワークをせざるをえない先生が増えている。塾などのアルバイトをこなし、家に帰って、授業の準備。もう1つ考えたいのは、そういう不安定ななかにいる臨時・非常勤の教師たちも、子どものことを考え、教師として悩んでいるということ。たんに経済的にたいへんというだけではなく、教師の問題として向き合う必要があるとも思うけど。
 いま本当に、ふさわしい数の教員を確保し、学校をゆとりあるものにしていくチャンスなのに……。

2011/03/07

ドキュメント 請負労働180日

0222160 研究者の手による、派遣・請負労働の参与観察の記録である。筆者の書いたこのテーマでの論文は、学会誌などで何本か読んでいて注目していた。もし、この本が、もっと早く出ていたら、いっそうその意味は大きかっただろうなってつくずく思う。それを横に置いても、おもしろかった。
 何よりも、こういう非正規の働かせ方の実態というもの。結局、そこには人間の尊厳を大事にするという考えがみじんも存在しない。この派遣という働かせ方の根底には、この問題があることをよくわからせてくれる。しかも、その派遣・偽装請負などの働かせ方の中で、生産の管理までは、非正規労働者によって担わされているというおそろしさだ。彼が、参与観察をおこなった以降、派遣切りが荒れ狂い、派遣村などのとりくみがあり、派遣法の改正の議論につながっている。しかし、実際に政治の舞台に出されている「改正」案は、この根本の問題にまでメスをいれるものになっていないこともよくわかる。
 そういうなかで、彼は、派遣労働者のなかでのネットワークに注目する。そのなかでの、情報の交換などのつながりは、たしかに、たたかいとは違うものだけれども、そういう非人間的な働かせ方への、間接的な抗議として、裾野を形成する入り口なのかもしれない。
 そして、問題が人間の尊厳への姿勢であるのなら、正規労働者のなかにある異常な働かせ方の解決がなければ問題は解決しない。いま、そこにいる若者たちが、人として大事にされるような取り組みと一体に、この問題の解決もしていかなければならないということを考えさせてくれるものになっているのだ。

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ビルマVJ 消された革命

 温かくなったり、寒くなったり。先週からちょっと風邪気味だったけど、今日は、ダウンしていました。

T0008558a ずっと寝ていて、夕方から少し起き出して、夜に1人だったので、このドキュメント映画を観た次第。
 いまは、アラブでのたたかいが、世界の中を浴びるが、いまなお軍政下のビルマでの国民のたたかいが、デモというかたちで広がった時期があった。その時期に、反政府の立場で、世界に映像を発信し続けた市民ジャーナリストたちの姿を追ったのが、この作品。
 仏教国での僧侶の立ち上がりが、広範な市民の立ち上がりをつくりだし、やがて軍による弾圧を引き起こす。そこで犠牲になった日本人ジャーナリスト・長井さんの姿もあった。

 平和や自由、国民の苦難のためにたたかう人の姿は美しく、胸を打つ。
 しかし、歴史は、そう単純には前にすすまない。だけで、歴史は進む。この地のかくもねばり強くたたかいに心は揺さぶられる。
 そして、かの国のことも、自分の国のことも、まだまだ知らなさすぎる自分が恥ずかしくもなるのだ。

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和の文化「ゆすりの手段に使う」 メア米日本部長が発言

 前原さんやっぱりやめましたね。この人というのは節操ないんだよきっと。自分のことだけ考えての辞任だね。むかしも同じだったけど。ダメな政治家の典型。
 それはね、メイ日本部長のこんな発言にも表れているなあ。

和の文化「ゆすりの手段に使う」 メア米日本部長が発言(共同通信)

 米国務省のメア日本部長(前駐沖縄総領事)が昨年末、米大学生らに国務省内で行った講義で、日本人は合意重視の和の文化を「ゆすりの手段に使う」「沖縄はごまかしの名人で怠惰」などと発言していたことが6日までに分かった。
 メア件氏は米軍普天間飛行場の移設問題など日米交渉に実務者として深く関与、移設先を同県名護市の辺野古崎地区とした現行案決着を米側で強く主張してきた人物の一人。発言は差別的で、日本と沖縄への基本認識が問われる内容だ。…

 メア日本部長の発言要旨はこれ。
 こういう認識の発言に、顔色をうかがい、唯々諾々と従い続けていた外務大臣が、彼なんだもの。ひどいものである。

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2011/03/06

日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第4回 開戦・リーダーたちの迷走

 今日のNHKスペシャル。このシリーズは結局、同じ線上にあるということか。

110306_a なぜ日本は無謀な戦争への道を選択したのか。太平洋戦争70年の年に問いかける大型シリーズ。最終回は、いよいよ開戦を決定した1941年をとりあげる。  今回見つかった当事者たちの戦後の証言テープからは、驚くべきリーダーたちの実態が明らかになった。日本の国策決定の場は、全ての組織の代表者が対等な権限を持つ集団指導体制で、全会一致が建前。常に、曖昧で、玉虫色の決定が繰り返された。各組織のリーダーたちは、戦争に勝ち目がないことを知りつつも、戦争できないと言うことが自らの組織に不利益を与えると考え、言い出すことができない。海軍、企画院、陸軍、首相、それぞれが互いに責任を押しつけ合い、重大案件は先送りとなっていく。しかし、日米交渉が暗礁に乗り上げ、妥結の見通しがみえない中、首脳部は、国力判断、すなわち国家の生産力・戦争遂行能力のデータを総動員して、譲歩か、戦争かの合議を行う。結論は、各組織の自壊を招く「戦争回避」より、3年間の時間を稼ぐことのできる「開戦」の方に運命を賭ける。 日本のリーダーたちは、国家の大局的な視野に立つことなく、組織利害の調整に終始し、最後まで勇気をもった決断を下すことはなかったのである。…

 新しく発見されたものは、とても貴重なもの。当時の為政者たちは、かくも、おろかだったのかというのは、知っていたとはいえ、ここまでかと驚かされる。だけど、問題は、なぜそうなったのかということを問わないと、宿命論になってしまう。決断力があれば変わったという単純なものなのか?

 裏番組で、「ゼロの焦点」。清張が描いた、戦争の苦しみや悲劇。その原因は、こんなに浅く、単純なものとすましていいのか。それは決して、そうではない。そう思うんだけど。

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障害者権利条約をふまえたインクルーシブ教育システムの構築 ~中央教育審議会特別委員会の審議をふまえて~

 SNE学会という小さな?学会がおこなったシンポジウムに行ってきた。昨年末に中教審の特別支援教育の在り方に関する特別委員会(特特)の委員長の宮崎さんを呼んでのとりくみだった。うーん。

 改革推進会議がはじまったとき、かなり狭いインクルーシブ教育議論がそこではなされた。それに対する警告的な議論をボクたちはしたものだ。ところが、議論が特特にうつったとき、一気にトーンが変わったというか、いわば特別支援教育の延長線上にインクルーシブ教育があるという議論になってしまった。昨年の終わりの論点整理は、その到達点というわけか。

 権利ということを掲げる。だけど、その権利は、ほんとうに発達にさまざまな課題や困難のある子どもの発達を保障するという視点の権利なのだろうか?
 そういう理念のない「権利」は、”財政がない”という口実だけで吹き飛ばされてしまう。その醜さが、あたかも改革推進会議を取り巻く状況とダブるようで。文部科学省は、ほんとうに権利条約など眼中にない。たくさんの見捨てられた、障害のある子どもたちの実態と発達…。
 だから、ボクらは理念にもとづいた権利を語らなければいけない。そして、その理念を実現する政策とは何かを語らなければならないのだと、そう思う。

 発達保障ということが、とても薄くなったのだろうか? いや、ボクらがもっと、もっと考え、訴え、議論しなければいけないのだろうと。

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2011/03/05

SP革命前日

Images いや、ここまでやるのフジテレビって感じ。前半は、まだレンタルにも出ていない映画のダイジェスト。後半は、映画の予告編。えー。野望篇は映画館でみて損したっていうものだったけど。テレビドラマのときは面白かったのになあ。

 ただ、すごいのは、真木よう子が可愛すぎ! それだけで映画館いっちゃうかも。

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2011/03/04

前原氏、外国人から違法献金 5万円受領認め返金へ

 前原さん、野田さん、蓮舫さん。民主党のポスト菅のメンバーの政治とカネの問題が続いています。
 今日は、こんなニュースですね。

前原氏、外国人から違法献金 5万円受領認め返金へ(共同通信)

 前原誠司外相は4日午後の参院予算委員会で、自民党の西田昌司氏の質問に対し、政治資金規正法が禁止している外国人からの献金受領を認めた。前原氏は「返金して政治資金収支報告書を訂正したい」と述べるとともに、経緯や総額を調査する考えを示した。
 西田氏は、この外国人から前原氏は少なくとも4年間で20万円の寄付を受けていると指摘。前原氏は5万円の受領を認めた。政治資金規正法は政治が外国の勢力から影響を受けることを防止するため外国人や外国企業からの寄付を禁じている。
 菅直人首相は、西田氏が前原氏の罷免を要求したのに対し「調査結果を待ちたい」と述べた。…

 政治とカネの問題にうんざりしている人は多いだろう。政治の中身の話にならないのだから。だけど、政治とカネの話は、政治と中身とは一体なのだ。前原さんの他人名義献金にしても、今度の外国人献金にしても、額は小さいかもしれない。だけど、前原さんが、知らなかったということではすまされないと思う。言ってみれば、知っていてやったのか、もしくは、本質的に政治資金ということにまったく無自覚だったのか。政治資金に無自覚というのは、言い換えれば国民主権ということに無自覚だということだろうと思う。
 そもそも、献金者とは古くからのつきあいだったというのだから。

 前原さんは辞任につながるのだろうか。たぶんやめざるをえないのかなあ。先行きは不透明だけど、政権にはかなり深刻だよなあ。政局はどう動くのか、トホホやなあ。いずれにしても。

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東金女児殺害:深い審理実現せず 知的障害被告に判決

 とっても悲しいというか、しんどいニュースです。

東金女児殺害:深い審理実現せず 知的障害被告に判決(毎日新聞)

 千葉県東金市の女児殺害事件で懲役15年(求刑・懲役20年)を4日に言い渡した千葉地裁(栃木力裁判長)公判は、軽度の知的障害がある勝木諒被告(24)の訴訟能力が争われる異例の展開を見せた。知的障害者の刑事手続き改革が議論される中「通常の手続きで刑罰を科すのが公正と言えるか」と投げかけた形だが、中途半端な問題提起に終わった印象をぬぐえない。
 知的障害者は、対話相手の誘導や臆測が自分の記憶に交じり、話す内容が変わりやすい。刑事手続きで言えば、取り調べで捜査側のストーリーに誘導されかねない。障害者の事件に詳しい児玉勇二弁護士(東京弁護士会)は「防御能力を欠く状態で捜査が進み公判に持ち込まれており、公正な裁判とは言えない」と現状を指摘する。
 勝木被告の取り調べでは検察側も一部録画などの「配慮」を見せた。全面録画ではないので弁護側は反発したが、公判では起訴内容を認め自白調書にも同意。取り調べを法廷で検証する機会はなかった。被告のつたない受け答えなどを理由に「訴訟能力がない」と主張するにとどまり、判決は「コミュニケーションに支障はない」と一蹴。捜査手法にまで踏み込むような審理にはならなかった。…

 これからでもこの事件の捜査などの検証は絶対に求められます。なぜ、裁判所は踏み込まなかったのか?疑問が残ります。
 同時に、思い出すのは、この事件のメディアの報道のあり方です。そのこともあらためて検証すべきだと思います。
 いずれにしても、こういう結果では、被害者の側も浮かばれない気がします。

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2011/03/03

告白

Original いやあ、参りました。映画としては嫌いではありません。設定には、リアリティはありません。人物設定のいろいろな要素のところでリアリティをうまく出すというのでしょうか。引き込まれるけれど、あくまでエンタテイメントとして、観客の位置から見られるようなつくりになっているということ、そのものが映画としての救いなのでしょうね。ストーリーには、原作といっしょでまったく救いはないですけど。そういう意味では、テクニックにあふれた完成度の高い映画と言えるかもしれませんね。
 悪人とどっちを上にするかは、難しいですね。たしかに。

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定数・歳費減 覚悟は? 首相「6月に具体案」

 とにかく政治の舞台は混迷している。もう、自・公は対決モードだし、菅さんは、不気味に正面突破をはかろうとする。どう考えても、予算が三月末に成立したあとは、関連法案は立ちゆかなくなり、つなぎ法案でつないで、退陣なのか? 解散なのか?選挙に向かう切り札は、「税と社会保障一体改革」とこれか?

<スコープ>定数・歳費減 覚悟は? 首相「6月に具体案」(東京新聞)

 菅直人首相が、国会議員の定数・歳費削減の具体案を六月にまとめる方針を表明し、野党にも議論を呼び掛けている。国会議員が自らの痛みを伴う改革を断行することで、消費税率引き上げを含めた社会保障・税一体改革に国民の理解を得る狙い。ただ、過去を振り返っても定数や歳費の削減がすんなり決まったケースは数少ない。各党の利害が複雑に絡むため、難航必至だ。 (城島建治)
 「議員の数、歳費の問題も、一体改革を打ち出すときには同時並行的にやらなければならない」。首相は先の一体改革に関する集中検討会議で、こう表明した。
 民主党は衆院選や参院選のマニフェストで「衆院比例定数八○削減」「参院定数四〇程度削減」と明記。首相も昨年七月の参院選、九月の党代表選、今国会の所信表明演説で言及していたが、あらためて期限を切って削減への決意を示した。
 しかし、実現は容易ではない。…

 そう、容易でない。自・公は簡単に乗ってこないだろうし。ならば、解散は早いのか? それとも、いくつかの段階を踏むのか。いずれにしても、この定数の問題は軽視のできないテーマではあるのだが。

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自殺、13年連続3万人超 「就職失敗」原因2.4倍

 二日酔いというほどではないけど。さすがにちょっとしんどいです(苦笑)。朝から、いろいろな仕事。
 さて。

自殺、13年連続3万人超 「就職失敗」原因2.4倍(中日新聞)

◆リーマンショック前比較
 警察庁は3日、昨年1年間に全国で自殺した3万1690人の年代や職業、原因・動機別の統計を発表した。総数は前年比で1155人(3・5%)減ったが、1998年から13年連続で3万人を超えた。
 原因・動機のうち「就職失敗」はリーマン・ショック前の2007年の2・4倍に増え、424人。20代が153人で約4割を占めた。20代は勤務問題にくくられる「仕事の失敗」や「職場の人間関係」でも前年より増加した。
 自殺の原因・動機が判明したのは、全体の74%の2万3572人。うつ病や体の病気など「健康問題」が1万5802人(前年比65人減)。
 生活苦や負債などの「経済・生活問題」は7438人(同939人減)で1割以上減った。一方で、親子、夫婦の不和など「家庭問題」は4497人(同380人増)で1割近く増えた。…

 警察庁のHPには概要が載せられている。
 統計そのものが、必ずしも実態をすべて反映しているわけではないし、家庭問題といっても家族間の葛藤がなぜ生まれるかを考えると、本質的な問題がどこになるのかはなかなか判断がつかない。ただ、雇用をめぐる問題は、どうもいっそう深刻になっていることは事実なようだ。

 もう1つ注目したのは、去年までの数字をあまり注目したことはなかったけれども教員の自殺の146人という数。09年が144人、07年が125人、06年が78人、05年が87人、04年が83人だそうだ。傾向的には増加というか倍加に近い状況になっているようだ。しかも、これは精査してみる必要があるのだろうけれども、原因には直感的には、職場の問題というのが多そうだ。もともと、どこまでを教員としてあつかっているのか? データの取り方もよくわからなのだけれども、かなり気になる数字である。

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2011/03/02

無保険で受診遅れ、71人死亡 「制度崩壊」と民医連

 昨日は歓送会と称した、飲み会。今日は話を聞くという名目での飲み会。実は、飲んでいる相手が同じ人だったりして。こりないなあといえばそれまで何だけど、でも深まった話で面白かった。いやあ、ある分野の問題で、結構、深まっています。

 さて

無保険で受診遅れ、71人死亡 「制度崩壊」と民医連(共同通信)

 国民健康保険(国保)の保険料を滞納して「無保険」状態になったり、保険証は持っていても医療費の自己負担分を払えなかったりして受診が遅れ亡くなった人が昨年、24都道府県で71人に上り、前年(47人)の約1・5倍に増えたことが2日、全日本民主医療機関連合会(民医連)の調査で分かった。
 失業者や非正規労働者が多く、民医連は「厳しい雇用状況が続く中、払いたくても払えない人が急増しており、もはや『国民皆保険制度』は崩壊している」と指摘。調査対象は民医連加盟の病院や診療所計1767施設で「背後にはもっと多くの犠牲者がいる可能性がある」としている。
 71人のうち、保険料滞納は42人。内訳はまったく保険がない「無保険」が25人、滞納のため有効期間が短くなる「短期保険証」が10人、さらに滞納が続き保険証を返して医療費全額をいったん払わなければならない「資格証明書」が7人。…

 午前中の記者会見。どうせボクは二日酔いということで、ほかに人にいってもらましたが。だめですねえ。こういう仕事の態度はと反省しつつ?

 調査結果の現物はここ。
 たぶん、昨年の調査結果もこのブログで紹介したと思うけど、いっそうの深刻さだ。国保料への市町村の持ち出しをやめさる通達の結果もあるのだろう。国保問題は深刻だ。同時に、医療費の負担という壁もある。保険証をもっていてもかかれない実態も広がっている。保健制度の現状は、もう命の保障するものではすっかりなくなっている実態が浮き彫りになる。とくに若者のなかでの非正規労働の広がりは、潜在的な問題として、保健制度のあり方そのものを問いかけているのだと思うけど。

 しかし、政府のなかでの議論は冷ややかだ。ここに税金を使うことを財務省は一貫して否定的なのだと思う。もし、自治体の持ち出しをやめれば、東京でも、3万円のほどの国民保険料(税)の値上げにつながるという。そんな事態になれば、国民の命はどうなるのか。ほんとうは税と社会保障の改革ではそんなことが問われているはずなのだけれども。
 国のあり方、自治体のあり方が問われる中での、いっせい地方選挙であり、解散ぶくみの政局なのだけれども。

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2011/03/01

辺野古「強行は無謀」 米有力外交専門家が論文

 日米同盟の深化という議論は、ある意味で、支配層の危機感のあらわれてあろう。その打開をめざしてか、先月、新下田会議というのが開かれた。

 過去10年間、あるいは民主党政権が誕生するまで、両国の指導者は日米関係はゆるぎないものと受け止めていた。この楽観的状況が日米対話と両国間の協力の質の低下を招き、日米関係の漂流を招いたと言われる。日米関係の再構築が求められているとともに、劇的な変化を遂げつつあるアジア太平洋地域や国際社会の喫緊の課題に対応するために確固たる日米関係を築く必要があるとの認識も高まっている。当センターではこのような問題意識のもと、設立40周年を記念する事業として、日米両国の政治家、政府、シンクタンク、メディア、企業、財団などから約70名の有識者の参加を得て「新・下田会議」を開催した。……

 会議を主催した日本国際交流センターのHPに詳しい紹介がある。

 ホワイトハウスに日本の専門家の数が減っているだけではなく、アメリカの議員が日本に来ることそのものが、めっきり減っているという。日米同盟の危機はそういう形でも現れているというのが彼らの認識だ。そこで、かなり大がかりな会議がおこなわれた。そこには、民主党だけではなく自民党の議員も参加し、財界、そしてメディアもNHK、読売、日経、産経が参加している。ここに、日本政治の今が現れているのかもしれない。

 ただ、議論は、支配層が一枚岩になって、一路、同盟深化ということではなかったのも事実なようで。日米同盟の立場に立ちながらもさまざまな意見もでたようだ。

辺野古「強行は無謀」 米有力外交専門家が論文(琉球新報)

 米国の有識者で知日派として知られるジェラルド・カーティス米コロンビア大学教授が28日までに「日米関係の将来」と題した提言文を発表し、米軍普天間飛行場の辺野古移設の強行は「無謀」だとし、沖縄の反基地感情をこれ以上高めないためにも在沖米軍を削減すべきだと提案した。22日に日米の国会議員が出席し都内で開催した新・下田会議に寄稿した。米国内でも発言力がある古参の知日派だけに、今後の普天間飛行場の返還・移設問題に一定の影響を与える可能性がある。
 論文は、沖縄での基地を取り巻く現状について「沖縄に米軍基地が多すぎるのは否定できない事実だ。県民が辺野古移設を受け入れる可能性は極めて低い。新基地を建設するのではなく、米国は強制される前に迅速に沖縄の軍事プレゼンスを削減すべき」だと主張している。移設強行は「沖縄の反基地感情を悪化させ、沖縄における米国の軍事的プレゼンスそのものを危険にさらすことになる」と警告した。
 同氏は日米同盟を支持し、長期的安定の必要性を強調する立場から「米国は最終的に日本国内の米軍専用基地をなくし、自衛隊基地内に米軍を置くことを支持すべきだ。基地共有は日本における米国の軍事プレゼンスを政治的に可能にするための最善の方法だ」と提案した。
 普天間問題が膠着(こうちゃく)状態に陥った責任は「日米双方にある」と指摘。民主党政権発足直後の2009年10月に来日したゲーツ米国防長官が高圧的な態度で同問題の早期解決を迫ったことは「オバマ政権として適切ではなかった」と批判。さらに、自民党政権下でも10年以上辺野古移設が実現しなかった事実に触れ、移設が滞っている責任について「鳩山由紀夫前首相だけに(責任が)あるわけではない。辺野古移設計画ははじめから欠陥があった」と分析した。……

 日米同盟は、抜き差しならぬ矛盾を抱えている。沖縄問題はそういう問題なのだと思う。

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