日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第4回 開戦・リーダーたちの迷走
今日のNHKスペシャル。このシリーズは結局、同じ線上にあるということか。
なぜ日本は無謀な戦争への道を選択したのか。太平洋戦争70年の年に問いかける大型シリーズ。最終回は、いよいよ開戦を決定した1941年をとりあげる。 今回見つかった当事者たちの戦後の証言テープからは、驚くべきリーダーたちの実態が明らかになった。日本の国策決定の場は、全ての組織の代表者が対等な権限を持つ集団指導体制で、全会一致が建前。常に、曖昧で、玉虫色の決定が繰り返された。各組織のリーダーたちは、戦争に勝ち目がないことを知りつつも、戦争できないと言うことが自らの組織に不利益を与えると考え、言い出すことができない。海軍、企画院、陸軍、首相、それぞれが互いに責任を押しつけ合い、重大案件は先送りとなっていく。しかし、日米交渉が暗礁に乗り上げ、妥結の見通しがみえない中、首脳部は、国力判断、すなわち国家の生産力・戦争遂行能力のデータを総動員して、譲歩か、戦争かの合議を行う。結論は、各組織の自壊を招く「戦争回避」より、3年間の時間を稼ぐことのできる「開戦」の方に運命を賭ける。 日本のリーダーたちは、国家の大局的な視野に立つことなく、組織利害の調整に終始し、最後まで勇気をもった決断を下すことはなかったのである。…
新しく発見されたものは、とても貴重なもの。当時の為政者たちは、かくも、おろかだったのかというのは、知っていたとはいえ、ここまでかと驚かされる。だけど、問題は、なぜそうなったのかということを問わないと、宿命論になってしまう。決断力があれば変わったという単純なものなのか?
裏番組で、「ゼロの焦点」。清張が描いた、戦争の苦しみや悲劇。その原因は、こんなに浅く、単純なものとすましていいのか。それは決して、そうではない。そう思うんだけど。
« 障害者権利条約をふまえたインクルーシブ教育システムの構築 ~中央教育審議会特別委員会の審議をふまえて~ | トップページ | 和の文化「ゆすりの手段に使う」 メア米日本部長が発言 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「落日のメガソーラー 問われる自然との共生」(2025.10.18)
- 遺骨はある 海底炭鉱で待つ183人(2025.10.06)
- 博士課程入学者が14%減 人文・社会科学は4割減、就職影響か(2025.10.01)
- 「報道特集」4週間ぶり放送 トランプ大統領が「分断煽る」「左派狩り」米国射殺事件の背景報道(2025.09.27)
- 生き地獄いつまで 生活保護減額違法 専門委で原告 国、謝罪なし(2025.08.30)
「平和」カテゴリの記事
- 【高市自民】「終了です!」予算委荒れ、枝野委員長が制止 規定時間超え女性党首バトル→高市首相イラッ!「それでも戦争は起こってる!」VS共産田村智子委員長「3・5%を否定しない!重大です!」 40分軍事防衛論争の末に(2025.11.11)
- NY市長に左派マムダニ氏 知事選合わせ民主3勝―米(2025.11.05)
- 高齢者医療「窓口3割」拡大へ 現役世代、負担減らぬ可能性も―厚労省検討(2025.11.04)
- トランプ米大統領不支持が59%、「米国は誤った方向に」67% 最新世論調査(2025.11.03)
- 「膨らむ防衛費、「爆買い」のその後を追った」(2025.11.02)
「政治」カテゴリの記事
- 【高市自民】「終了です!」予算委荒れ、枝野委員長が制止 規定時間超え女性党首バトル→高市首相イラッ!「それでも戦争は起こってる!」VS共産田村智子委員長「3・5%を否定しない!重大です!」 40分軍事防衛論争の末に(2025.11.11)
- 前衛12月号ができています。(2025.11.10)
- 子どもの貧困対策・居場所づくり これまでとこれから(2025.11.09)
- 【独自】生活保護の全額補償見送り 最高裁判決対応で厚労省(2025.11.07)
- 9月実質賃金1.4%減、9カ月連続マイナス 物価に賃上げ追いつかず(2025.11.06)
「歴史」カテゴリの記事
- 前衛12月号ができています。(2025.11.10)
- 外国籍教員 教育現場に残存する「差別の壁」(2025.10.14)
- 戦後80年所感は「期待外れ」? 随所に「石破カラー」は見えたが…識者が指摘する「不十分」な部分とは(2025.10.11)
- ニュースをチェックしたりでほんとに落ち着かない(2025.10.10)
- 11月号ができています。(2025.10.07)
« 障害者権利条約をふまえたインクルーシブ教育システムの構築 ~中央教育審議会特別委員会の審議をふまえて~ | トップページ | 和の文化「ゆすりの手段に使う」 メア米日本部長が発言 »



コメント