海自いじめ自殺訴訟で原告控訴 死亡賠償不認定に不服 そして「自殺多発…自衛隊の闇 沈黙を破った遺族の闘い」
今日は、いろいろあったけど、基本、原稿に向き合う日。活字を見ると相変わらず眠くなる。この状況をなんとか脱しなきゃいかんなあ(苦笑)。
さて、
海自いじめ自殺訴訟で原告控訴 死亡賠償不認定に不服(共同通信)海上自衛隊の護衛艦たちかぜに勤務していた1等海士=当時(21)=が2004年に自殺したのは先輩隊員のいじめが原因として、遺族が国などに計約1億3千万円の損害賠償を求めた訴訟で、原告側は4日、自殺は予見できなかったとして死亡に対する賠償を認めなかった1月26日の横浜地裁判決を不服として、東京高裁に控訴した。
原告側弁護団は「訴訟で争点になっていなかった自殺の予見可能性を持ち出したのは、不意打ち判決だ」としている。
地裁判決は、自殺はいじめが原因と認定、国と先輩の元2等海曹(40)に計440万円の支払いを命じたが「自殺を予見できたとまでは認められない」と判断。賠償責任は、1等海士が先輩から生前受けた暴行や恐喝による精神的苦痛の範囲にとどめた。
実は、この問題を、先日、NNNドキュメントで取り上げていて、見た。アジアカップの次の日。結局、よく考えたら夜更かししているから眠いんだよなあ。若くない。
2004年、海上自衛隊横須賀基地に勤務する隊員(21)が電車に飛び込み自殺。「お前だけは絶対に呪い殺してやる」ホームに残された遺書には、先輩隊員への告発が、怨みの文字と共に綴られていた。翌年、航空自衛隊浜松基地の隊員(29)は、生まれたばかりの子供を遺して自殺。彼は10年間、上官から執拗で理不尽な命令を受け続けていたという。両事件とも遺族は「いじめが自殺の原因」として提訴。しかし、自衛隊はこれを認めていない…。今、自衛隊員の自殺が相次いでいる。1995年に49人だった自殺者は2005年には過去最多の101人に増加。(09年度は86人)約5年に及ぶ海上自衛隊員の裁判は2011年1月26日に判決が下る。自衛隊という巨大な国家組織に立ち向かう遺族たちの闘いを追った。
自衛隊のおける「いじめ」の問題は、ほんとうに根深い。そして、陰湿なものがある。しかも、それを、組織的に隠蔽、もしくは是認するような体質がある。この自殺者の数は、やはり、尋常ではない。
これは、そもそも、軍隊固有のものなのか、戦前の軍との継続性はだとか、なぜに日本では、憲法や権利というものについての教育が公務員であるにもかかわらず、隊のなかでおこなわれないのかなどなどいろいろ考えたくなる。たぶん、日本的なものもあるのだろうし、軍隊でもある種の軍隊ではこういうことが生じやすいということはあるのだと思う。
だけど、そういう問題の是非も含めて、横に置いても、この自衛隊でおこっていることの異常さは、ちょっとおどろくばかりだ。これでは、とうてい、この隊なるものが、国民の命を守るという理屈はなりたたない。執拗な反省の強要、人格を無視した見せしめ…。
しかも、「指導」に名を借りながらも、そういう異常なことがおこなわれいたという事実を、自衛隊は認めている。なのに、それによって自殺を予見できなかったというのが、責任逃れの論理であり、それを司法が追認していることにその異常さがある。
では、この異常さは、いま企業のなかでも存在する、「いじめ」とどう違うのか? ボクにはわからない。人格の尊重や人権をかえりみない異常な事態が、社会に蔓延しているのは否定できない実態なのだとも思うけど。だけど、そういうことが、強力組織(ってどこかの長官が言っていたけれどね)で、おこなわれ、加速させていることそのものがもつ異様さについては、無関心ではいられないと思う。それがいったい何をもたらすのか、無関心ではいられない。
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