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2011/01/09

日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第1回“外交敗戦”孤立への道

110109_b  「坂の上の雲」の時代に一気に世界の表舞台に躍り出た日本。それからわずか30年あまりで戦争への道を突き進んでいくことになる。日本はなぜかくも短期間のうちに世界の趨勢から脱落することになったのか。太平洋戦争70年の年に問いかける大型4回シリーズ。
 戦後、軍関係者や研究者が、国策決定に関わった旧軍人や外交官を対象に膨大なヒアリング調査を実施した。その「幻の肉声」の山を手がかりに、第1回は、なぜ日本が孤立していったのかを探る。
満州事変の対処において世界の潮流を見誤り、国際連盟を脱退。さらに、孤立を避けようと最も危険なドイツ接近を選ぶ。当時の外務大臣をはじめとする数々の証言と最新の研究から、外務省と陸軍が二重外交を繰り広げて国際的な信用を落とし、さらに、入手した情報を共有せず国家戦略なきままに外交を展開するというミスの連鎖が浮かび上がってくる。

 うーん、どうかなあ。たしかに戦略なき、日本の状況が、ていねいな取材、新しい取材でよく出ていて、興味深いけどねえ。2重外交を打破し、孤立を避けるための防共外交が、孤立へのすすんでいくさまはなるほどだけど。反面、これだけだと、いかに政治にリーダーシップがなかったのか、当時の指導層が無能だったのかという話だけになってしまうなあ。当時の国際関係のなかで、たしかに、日本のなかでは、しっかりした戦略が確立していなかっただろうけれども、どういう思惑のぶつかり合いと葛藤があったのかということも、同時に深めないの、どうも実像がうかびあがってこないような気がするけどどうなんだろうか。まあ、2回目以降、どう描かれるのかが問題なんだろうけれどねえ。

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コメント

久しぶりにこちらにコメントを。
番組は見ていないのですが、時々、同様の主張にぶつかるので、ご意見よく分かります。「思惑」だけに解消する傾向っていうのか、すごくありますよね。半藤さんの本を読んでもそんな感じを受けます。
このあたりは、世界観の問題なんでしょうか。変革の立場の欠如という問題なんでしょうか。
確かに、日本外交に戦略がなかったっていう話は面白いし、その思想的根本には皇室への無謬性があったんだろうし。当時の日本政府に世界の趨勢を見誤ったことは事実だとしても。
「なぜ戦争へと向かったのか」の解明は、それを可能とした歴史のベクトルにこそカギがあるのでしょうかね。

など、いろいろ問題意識はかきたてられます。

 何が足りないって、あまり言いたくはないんですがね。でも、まあ、自分の仕事への戒めとして考えたいと思います。
 今年もよろしくお願いします。

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