10代後半の非正規雇用4割=学生バイト除き調査-子ども・若者白書
うーん。午前中は、全教の臨時教員問題のシンポに顔を出した。教育の世界そのものが、非正規のワーキングプアによって担われる問題と同時に、教育に穴があく深刻な実状。ちょっとしか聞けなかったけど。
今日は、こんなニュースもあった。
10代後半の非正規雇用4割=学生バイト除き調査-子ども・若者白書(時事通信)内閣府は3日、子ども・若者育成支援推進法に基づいて初めてまとめた2010年版「子ども・若者白書」を発表した。07年の派遣や契約社員などの非正規雇用者の割合は、10代後半で雇用者全体の72%だったが、このうち学生アルバイトを除いても40%を占めたことが分かった。内閣府は「雇用環境が厳しい中、特に若い人たちが正規雇用者として就職できなくなっている」としている。
年齢層別の非正規雇用者の割合は学生バイトを除けば15~19歳が40.2%、20~24歳が32.5%、25~29歳が27.5%だった。
全文のアップはまだ。概要はこれ。
現状認識や、とりくみにも学ぶべきものがあるかもしれないと期待はさせられる。ただ、どうしても、この手の調査の数は、実態を反映しない。もともと、暮らせないから、失業ができない。非正規で食いつないだり、劣悪な労働環境にいる若者も多い。それは失業にカウントされない。失業しても暮らしていける国とは違うのだ。
そういう若者への支援のありようなどの議論が弱く、特別の困難という形での取り出され方がなされる。それはそれで大事なのだけど、何か欠落する議論があるような。
もっと、注目しながら、議論せねば。
もう1つ、ニュース。
学業継続に不安6割 埼玉私教連調査(埼玉新聞)県内の私立高校に通う生徒の保護者の約6割が「経済的事情で子どもが学校を続け られなくなるのでは」と不安を感じていることが3日、県私立学校教職員組合連合(埼玉私教連)の調査で分かった。埼玉私教連では「不況の中、学費負担の重さが家計を圧迫している」と話している。
埼玉私教連は毎年1回、学費負担の実態などを明らかにするため、高校1年生の保護者を対象にアンケートを行っている。今回は10月15日から25日まで、埼玉私教連加盟22校のうち9校で実施(無作為抽出)。郵送などにより330人から回答があった。
「経済的事情で、子どもが3年間学校を続けられなくなるのでは、という不安を持っているか」との問いに対し、「非常に大きな不安がある」と答えたのは16・1%、「やや不安がある」の46・7%と合わせると「不安がある」は前年調査より7・8ポイント増の62・8%となった。
公立高校は4月から無償化が実施されている。学費について「公私格差が大きい」と感じている人は94・2%に上った。4月に入学してから9月までの半年間にかかった教育費の総額は「80万円から90万円」と答えた層が最も多く、29・1%を占めた。…
あまりにも若者を取り巻く状況は危機的でもある。
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