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2010/12/08

新卒学生よりも危機的な若者たち! 約6割がフリーター・無職になる「大学中退者」の受難

 大学中退の調査については、以前、このブログでも紹介したと思うけど、ダイヤモンド・オンラインにくわしいインタビュー記事がのった。ちょっと気になる記事である。

新卒学生よりも危機的な若者たち! 約6割がフリーター・無職になる「大学中退者」の受難 ――山本繁・NPO法人NEWVERY理事長インタビュー(ダイヤモンド・オンライン)

 「過去最低の就職内定率」、「第二次就職氷河期」などと言われるほど、厳しさを増している11年卒学生たちの就職活動。しかし、実は彼ら以上に悲惨な状況に陥っている若者たちがいる。それが、大学を卒業せずに中途退学する、「大学中退者」たちだ。「新卒」でも就職が厳しい現在、彼らの就職実態とはどのようなものなのか。そして、なぜ中退する若者が後を絶たないだろうか。高等教育機関の中退者を減らす支援を行っているNPO法人NEWVERYの山本繁理事長に、知られざる中退者の実態と中退率を低下させる方策について話を聞いた。

約8万人が大学を中退し男性中退者45.9%が非正規雇用

 ――新卒学生が厳しい就職環境に置かれるなか、さらに悲惨な状況にあるのが「大学中退者」の若者である。現在、中退者はどれくらいいるのか。また、彼らの就業の現状についてお教えいただきたい。

 中退後すぐに就職するのはレアケースだと思われるが、労働政策研究・研修機構が調査した「大都市の若者の就業行動と移行課程」によると、離学直後に正社員になった人は14.7%、アルバイトかパート59.8%、失業・無職16.6%である。そしてそれ以降のキャリアを見ても、男性中退者の45.9%、女性中退者の58.5%が一貫して非正規労働に従事している。これをみるとわかるように、女性の方が顕著に学歴が雇用に直結する傾向があり、中退後の女性は男性よりも就職が厳しいことがわかる。
 さらに、社会経済生産性本部が厚生労働省の委託で「ニートの若者たちの実態」を調査した結果によると、ニートの31.7%は中退経験者であることがわかっている。
 大学新卒者ですら就職状況が厳しさを増している状況下で、中退者たちは「新卒」の枠に入れないばかりか、企業側も彼らに否定的なイメージを抱いている。「どうせすぐ会社も辞めるんでしょ」というのが正直な評価だ。もちろん本人の資質や努力次第で、正社員の雇用に着くことは全く不可能ではない。大卒者でも即戦力になれないのに、大学中退者が即戦力になれるわけがないと判断されてしまうのもやむをえない状況ではある。

 記事は以下のように続く。

・授業がつまらない、人間関係のトラブル…学生が中退する7つの理由
・「心の居場所づくり」「教育力の強化」を行う5つの中退対策
・「よい大学」を見抜くために平日の夕方のキャンパスを訪ねよう 

 うーん、ボクも中退だしなあ(苦笑)。
 二男が、どうなるのか、ちょっと気になるところでもあるのだ。
 中退者は、社会的に非常に不利な立場に立たされる現状はあるが、支援の体制はなく、孤立するばかりだ。そもそも、中等教育にしても、高等教育にしても、進学者が増加したにもかかわらず、その目的やありようというものは、はっきりしてきたわけではない。もっと、社会全体でよくかんがえなければいけない問題なのだと思う。
 同時に、不利な立場での孤立をどう防ぐのか。これだけの数が中退し、社会から放り出される現状をどうするのかも、大きな課題である。

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