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2010/11/03

柳澤協二元内閣官房副長官補講演

 昨日は、午後から、記者クラブで行われた、柳澤協二さんの講演を聞きに行ってきた。 『抑止力を問う』 という著書について話されたもの。

 冒頭、戦争の原因という角度から鳩山前首相の発言の危さから話がはじまった。
 つづいて、抑止力とはと、もともと76防衛大綱で「核はアメリカの抑止力に」という言葉で、最初に抑止力が出てくるが、ほかには書いていないという。つまり、冷戦時代には、核抑止が、戦争の危険を抑えるという考えにたったものであった。それが冷戦後の今、働いているいないというのが氏の問題意識だ。
 中国脅威論が最近言われるが、脅威とは何か? いま中国とアメリカ、中国と日本は向き合ってぶつかろうとしているのか?という問いをたてれば、ここまで経済的な相互依存をしている。脅威ということばではない定義の仕方が必要だと。しかもイラク戦争後 米単独で行動ができない時代になっていると。
 では抑止力といわれるが、なにを抑止するのかと氏は問う。北朝鮮はわかりやすいく、その実力以上に備えができているという。では、中国は? 中国は何をどこまでしたいのか、行き着く先を中国自身もわかっていないのではないかという。しかし、軍拡をはじめた動機は台湾危機での敗北感で、アフガン・イラクみて、アメリカの介入をふせぐというものだったと。中国はどこまで対抗していくのかという局面に来ていると。
 国際テロや破綻国家に対しては、軍事力によって抑止できないことははっきりしていると。
 日米同盟については、96年地域の目をむけることで、漂流から再定義をした。しかし、イラクから撤収したあとで、なにも手をつけられていないという。アメリカの本音はアフガンで、日米間の良好な条件はなくなっていると。
安保防衛懇では、相対的にアメリカの力が落ちていくなかで、どう補完していくのか、日本はなにをどこまでしていくのかが問われていると、
 抑止力を維持というのは、通用するのか。軍事的な常識から見ても、日本有事はミサイル防衛で対応していて、それならば海兵隊がいなければ成り立たないのかということになると。離島防衛などについては、ガイドラインで、日本の役割となっていて、アメリカはアフガン・イラクで手いっぱいのもとで、本音はいい加減にしろといいことだろうと。朝鮮半島有事については、韓国側が優位になっている。台湾有事については、軍事力でということにはならない、海兵隊を使うというのは陸上兵力を使うことであり、コントロールの聞かない全面戦争になる。海兵隊が抑止力というのはいざというときに使われるという認識が必要で、そういう認識まであるのかと。核密約も同じで、日本に置いて使うかもしれないということであり、日本はそういう悩み方をしてきたのかが問われていると。
 アメリカとぎくしゃくしていいのかという疑問が出されるが、それはアメリカの言い分をいつまでも聞かなくてはいけないのか?が問われていると。
 中国は自信をもつようになったが、中国の変わらない点は、外からどう見られているのかは、考えていないこと。
中国では強硬派の台頭している。アメリカはアジア対策を強める。尖閣問題は中国はソフトパワーは失ったが、日本はそれに対抗するソフトパワーがないと。世界では、30年アメリカの優位だが、東アジア、とくに東シナ海周辺ではすでにバランスしてしまっているのではないか。

 だいたいそんな感じの、講演。
 感想は、とても有能な官僚なんでしょうね。政治主導の危うさも問う。問題の本質でなく、政治の駆け引きで動く政治主導の危うさは、たしかに言うとおりだとは思う。その危うさを批判する、抑止力をめぐる議論はたしかに、刺激的で、現状認識はとても参考にはなるけどね。でも、危うい政治主導に対抗する、政治のヴィジョンの必要性を
強調するけれど、基盤になるようなものも、提示するわけでは決してなく。あくまで官僚のスタンス、大きな現状のうえにたつスタンスはかわらない。ここでも、ボクらのヴィジョンの必要性が求められているのはよくわからるなあ。

 ただ、政治部記者ってどうなんだろう。ほとんと国民の目線のない、政治家の駆け引きというもののうえにたった質問ばかり。あらためて、そのひどさには、目を覆うばかりだった。

 実は、柳澤さんの本。とても難しい。それで途中で放ってあった。やっぱりちゃんとよまないとあかんなあと、つくづく思った次第。反省。

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