従属の同盟―日米安保の50年を検証する
本になって、改めて読んでみると、ものすごく刺激的な本である。この手の本というのは、解説的なもの、国民の実感から出発するようなもの、新しい論点や資料などを提示するものなど、結構、作り手の側は悩ましい。その中間あたりの本なのだけれども。普天間問題からはじまって、安保の歴史を紐解き、さらにこの根底にある基地特権の構造、自衛隊の変容、地位協定の問題、そして核密約と「有識者委員会」報告など、内容は全面的でもある。結構、むずかしい問題を、わかりやすく解説する苦労は並大抵のものではない。しかも、あまり知られていない、資料なども含め、そうとうおもしろい、刺激的なことがちりばめられている。さらっとね。しっかりかけば、分厚い本になるような問題が書かれているのだ。そういう意味では、より知りたいという思いにさせてくれる本でもある。
ちょっと、玄人好みっぽいところもあるのかなと思うけど、読み終えて、おもしろかったというのが、実感である。
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