おとうと
実は、この「おとうと」は、ちゃんと見ていなかったので、今日、DVDで見た。そういえば山田洋次監督の映画をこの間、映画館でみていないなあ。ちょっと反省。いい映画だよね。
ただ、かあべえの時も思ったけど、吉永小百合を主演にもってくると、どうしても生活感がなくなる。リアリティが…。それと、後半は、民間ホスピスが舞台になるわけだけれど、そのモデルはいうまでもなく、山谷のきぼうのいえ。だけど、やっぱり、ドキュメンタリーには勝てない。でしょう。それに、その当事者の人生を追うのではなく、その姉が主人公だから、どうしても深まらない。
映画の主題は、どちらかと言えば、人間関係。人へのまなざし。たしかに、ボクらの生きている社会は、かつての「世間体」だとかいうような、視線からは少しは解放されたけれども、「できる」とか「うまくつきあえる」ということが、支配するようになった。それが人としてのすべてでは決してないのに。そのことを問い、人と人との新たな関係を提起するというもの。
山田洋次は、やっぱり山田洋次。
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