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2010/08/15

終戦特集ドラマ 15歳の志願兵

 こちらのドラマは、おもしろかったし、共感ができた。
 その時、生きた若者の葛藤…。それが、今生きるものに迫ってくる。

Nsp100815a 昭和18年。海軍は航空兵不足の解消のため、全国の中学校(旧制)に甲飛予科練習生の志願者数を強制的に割り当てた。
 愛知一中の割当ては47人。しかし、名門校を自負する生徒たちは戦争を冷ややかに見ており、愛知一中の3年生・藤山正美(池松壮亮)もその一人だった。正美にとって、端艇部(ボート部)の親友・笠井光男(太賀)と文学や将来について語って過ごす時間が何よりも大切だった。
 志願者の少なさに焦った軍部は、校長を通じて『時局講演会』を開き、生徒への指導強化を命じる。正美の父・順一(高橋克典)は同校の英語教師で、戦争に賛成ではなかったが、それを明確に口にすることはできなかった。
 7月5日、700人の生徒が集まった柔道場では、軍人たちが悲痛な戦争体験を話し、教師は名門一中の生徒として進んで戦場に行くべきだと語る。熱狂の中、お国のために役に立ちたいと使命感に目覚めた純真な生徒たちは、次々と志願を誓う。冷静に聴いていた正美までもその空気に飲み込まれ、「戦場に行く」ことを宣言した。

 原案は、「積乱雲の彼方に――愛知一中予科練総決起事件の記録」。主人公のモデルがその著者。彼は、戦後教師となり、級友の遺族から証言を集め、残された日記や資料などを調べ上げて書いたという。
 NHK名古屋が、「鬼太郎が見た玉砕~水木しげるの戦争~」、「最後の戦犯」、「気骨の判決」に続いて、制作。それぞれがすぐれた作品になっている。

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コメント

私もこれはみていました。結局5年生からはだれも志願しなかったというのが
ひどい。亡父が桑名出身なんだけど、やっぱ中学のときに、同じような煽り講演会に
触発されて、予科練志望しようとしたけど、祖父母に大反対されて断念した、という
ことをいってたのを思い出しました。「笠井」クンが小説の主人公がストーりーの結末を選択できる
わけでない、という意味のことを言ってたのが印象的でした。息子はこれをみたあと
ヴェルレーヌ読み返してたわ。

 当時の日本社会を冷静に受けとめることはとても大事な課題だと思って、いつもとりくんでいます。

 さて、いま和歌山にいます。いろいろな人と話ながら、考え続けることを、自分に課す日々ですね。

同感です。NHK名古屋はいい作品を提供してくれています。僕たちは死ねと学校に教わったんです。この国に学問がなかったのです。一つ一つの言葉が私たちへのメッセージとなって迫ってきました。感謝。

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