シリーズ 安保とその時代 第1回 日米安保を生んだ“冷戦”
ETV特集を見た。
今年6月、サンフランシスコ郊外の旧アメリカ陸軍クラブで、日米安保改定50周年を記念する式典が開かれた。参列した日米の関係者は共に、両国の緊密な同盟関係の重要性を強調した。会場となったクラブは、1951年9月8日にサンフランシスコ講和条約に調印して占領を脱した日本が、同じ日に日米安保条約(旧安保)に調印をした場所である。史上初めて日米間に結ばれたこの同盟は、「冷戦の賜(たまもの)」だと言われる。では当時日本を覆っていった「冷戦」とは、どのような実態だったのか。現在、世界各地で「冷戦史」研究が進められている。上海華東師範大学・国際冷戦史研究センターの沈志華教授は、アメリカを日米同盟に向かわせた中ソの動向を解明し、東西陣営の外交上の駆け引きが、それぞれの体制強化と対立をもたらした点を指摘する。日米安保を生み出した「冷戦」のメカニズムを、世界最新の研究、関係者の証言、一次史料から読み解いていく。…
安保の締結にかかわっては、占領というものの特質(沖縄の分離なども含め)などももっと丁寧に描いて欲しいなあなどの思いは持つけれども、その経緯の結論として、基地貸与条約として結ばれたことなどを端的に描いている。
この体制の形成過程での「冷戦」の持つ意味。ここは、もっと勉強したいテーマでもあって刺激も受ける。
武田先生がお元気だったのが嬉しい。お会いしたことはないけれども、何冊が本を読ませていただいた。
安保とのかかわりでの、朝鮮戦争。日本人の平和意識にとっても大きな意味をもつ。それは、いまの「中国脅威」や「北朝鮮脅威」と、もちろん性格は違うけれども、重なるところも感じる。同時に、アジア外交に課せられた制約や課題、これも現在の課題だったりもする。
しかし、のっけから「同盟」。いつのまにか、日米同盟とよばれるようになった。かつては、この言葉は、憲法との矛盾から、使われなかった言葉だったけれども。
史実をどう読み解いていくのか。本当は、かなり大変な課題だということなんだろうなあ。
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