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2010/07/21

NHKドラマ「坂の上の雲」の歴史認識を問う 日清戦争の虚像と真実

Photo_13 何か、滅茶苦茶日本の近代史には詳しくなりましたよ。とくに日清戦争、日露戦争と「韓国併合」にかかわっては。1年ほどとりくんだこのテーマも、いよいよ最後になっています。
 さて、この本は,『司馬遼太郎の歴史観』の続編のような内容。『歴史観』が、NHKの番組放送前にかかれたものであったのだけど、今度の本は、最初のシリーズ5回を終えた時点で書かれていて、そのドラマで描かれた内容をそのものを批判している。江華島事件の本質、、日清戦争の実相を明らかにしながら、とくにこの間、強まっている、伊藤博文の美化を事実にもとづいて批判する。東学農民軍への弾圧は、美化論者が語らない問題でもある。「高陞号」撃沈の真実、そして、NHKドラマ「坂の上の雲」が描かなかった朝鮮王宮占領、抗日闘争、旅順の虐殺、「王妃殺害」をとりあげる。下関講和会議で日本がどんなことを中国(清)に求めたのかは、その後の日本の歩む道を見ていく上で決定的である。そしてそれは伊藤美化論、明治天皇美化論への明確な回答だ。
 ここまでは、中塚さんの手によるもの。ここに森川さんの福沢諭吉批判、醍醐さんのNHK批判が続く。
 通勤電車でたまに話をするT大のT教授がこの本のような歴史認識が、日本人の共通のものになればいいのだけれどと言っていた。歴史和解の出発点は、事実認識の共有である。なかなか困難は小さくはないが、批判的な議論は、積み上げていかなければいけないのだと思う。

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