新採教師はなぜ追いつめられたのか 苦悩と挫折から希望と再生を求めて
希望に燃えて教壇に立ったばかりの三人の女性教師がわずか半年で自ら命を絶った。なにが彼女らを追いつめたのか? 新宿区立小学校Aさん、西東京市立小学校Bさん、そして静岡の木村百合子さんのケースを追う。荒れる教室と子どもの「異変」、そして、教師への「不信の視線」が広がっている。しかし、教師の間では、責め立てる「関係」と沈黙の職員室…。
3人の若い教師の手記は、胸が詰まる。そこからはこの問題が決して特別なことでないことがわかる。何よりも、いま、教師たちはおいこまれている。一刻も放置のできない問題だと痛感する。
先日、「朝日」で、この本をベースにしたような連載が掲載された。その連載には、教師たちからは、共感の反響が多かったそうだけれども、一般の読者からは、甘いというものが多かった。たしかに一面として、多くの人が、教師たちに、そういう厳しい視線を送っている現実がある。それは、まったく根拠がないとは思わない。けれども、それはすべてではないし、問題の核心ではないとは思う。何かそこには、認識のうえでの誤りがあるような気がする。
ここからは、ちょっと変な話だけれど、教師へのバッシングと同じようなバッシングがある。たとえは生活保護受給者へのバッシングもある意味似ているのかもしれない。極論すれば、歴史問題での中国や朝鮮へのバッシングと似ているのだろうか? そこにもやっぱり認識のうえでの誤りがある。では、どうすれば、解決できるのか。
解決は、なかなか見えないのだけれども。
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