日米密約~裁かれない米兵犯罪
間違いなく吉田さんの本とかぶっているわけですが、こちらの方が、直球勝負。シンプルでわかりやすさもある。そして、この問題の根源にある安保を問う。
米軍犯罪や、そのことにかかわる密約について考えるとき、大事なのは、アメリカが、その軍事的要請からおこなっている裁判権を軍の側にもつ政策という問題と、同時に、日本の場合、基地が自由に使えるという日米関係の特殊性、異常性からくる問題があることを押さえることだ大事だと思う。世界に共通する面と同時に、日本独自の課題がある。とくに沖縄については、オーナーズ・シップといわれるような血によって勝ち取った土地という意識があるのだろう。
そういうもとで、基地のつかいがってを確保し、兵士の特権を維持する。しかし、そのことは、その国の国民の権利ともあいいれないし、国際的な人権の発展とも相容れない。こうして密約は、52年のサンフランシスコ条約時、60年の安保改定、そして、72年の沖縄返還の時期に拡大していくということなのだと思う。
著者のいうとうに、問題の本質は安保にあるということの議論の必要性を考えさせられた。
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