働くナビ:「ブラック企業」という言葉が若者たちの間で話題です。
毎日新聞の記事をクリップです。
働くナビ:「ブラック企業」という言葉が若者たちの間で話題です。(毎日新聞)◇働かせ方、労働法抵触 安定遠い「周辺的正社員」増加
◇長時間残業強制、低待遇、退職強要…「ブラック企業」とは、残業代不払いやパワハラなど労働法に違反する状態の労働を強いる企業のことだ。若年者で非正規雇用労働者が増える中、正社員の仕事を得ても、ブラック企業でひどい目に遭うという現状が浮かぶ。非正規とブラック企業。両者の関連を問う議論が始まっている。
「基本給20万円で募集があったのに、就職したら実は残業代込み。長時間の残業を強制されている」
今月15日、労働者の働き方を人権の視点で議論している研究会「職場の人権」などが開いたブラック企業を考えるシンポジウム。若者の労働問題に取り組むNPO「POSSE」の今野晴貴代表は、寄せられた相談からブラック企業のやり口の一端を紹介した。
正社員としての仕事を得ても、こうしたブラック企業だったり、昇給制度や賞与がない会社、安易に解雇されるなど、安定や終身雇用を誇った従来の正社員の扱いとは違う「周辺的正社員」と呼ばれる人たちが増えている。POSSEが行った労働実態調査では、正社員の約4割に定昇や賞与がない。今野代表は「典型的な正社員の割合は縮小している」と分析する。
IT関連の会社で正社員として働く東京都内在住の女性(28)は、納期に追われ、ほぼ毎日会社に泊まり込んでいる。しかし、残業代は20時間分しか支払われず、週1回の休みもない。それでも正社員だと思って頑張ってきたが、「人間関係が下手だ」と自主退職を迫られた。
以前は非正規で働いていた女性は「勉強してITの資格を取り、正社員で就職できた。でも、安定した仕事でもなく、待遇が良いわけでもなかった。まじめに働いた結果がこれだと思うと、泣くに泣けない。もう希望はない」と怒る。…
「職場の人権」代表の熊沢誠・甲南大名誉教授は、「非正規は不安定で低賃金、スキルアップも望めない状況で、ワーキングプア(働く貧困層)として固定化される。周辺的正社員は、ワーキングプアになることを恐れ、それが過重労働のムチとなる」と言う。本田由紀・東京大教授は「非正規は餓死の恐怖から(企業の)違法行為を受け入れ、正社員はそのことに対する恐怖から過酷な労働状況を受け入れる」と。
職場の大きな変化をもたらしたのは、非正規の拡大とともに、成果主義の導入という言い方もされる。次のような記事もあった。
雑記帳:新社会人「年功序列」希望が4割以上 ネット調査(毎日新聞)今年の新社会人は「年功序列」を希望する若者が4割を超え、「能力主義」派を初めて上回ったことが、調査会社「マクロミル」(東京都)のインターネット調査で分かった。
87~88年生まれの男女516人にどちらを望むか尋ねたところ、年功序列の41%に対し、能力主義は35%。年功序列は08年32%、09年37%と年々増加し「リーマン・ショック」後の安定志向をうかがわせた。
初任給の使い道も、09年のトップは「両親へのプレゼント」だったが、今年は「貯金」。今年の新社会人は「ゆとり教育」の第1世代だが、社会に出たら「ゆとり」はなかった?
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