「母子家庭の子どもと教育」 アンケート調査結果 報告会
昨晩は、ちょっといやなこともあったので、今日は、朝たっぷり寝た。午後から、しんぐるまざーず・ふぉーらむ主催の、表題の集会に参加した。
テーマは子どもの貧困と教育ということになろうか。ボク自身大学生の子どもをもっていて、その教育費の重さ深刻なほど参っているけれども、あらためて、ひとり親家庭の困難を実感してしまう。
発表された調査は、サンプルの少なさはあるけれども、なかなか興味深いもの、簡単に紹介することができないけれども、いろいろ考えさせられた。たとえば、母子家庭の母親ほうが、教育にかける期待、大学への進学希望は高い。差別や偏見へのスティグマ、困難のなかで、そう思わせるのか。子どもの調査は、少なく、実は、子どものほうがあきらめというのが多いのかもしれない。ちなみにNHKニュースは次のように報じた。
母子家庭 学費に大きな不安(NHK)…この調査は、母子家庭を支援しているNPOが11日に東京都内で記者会見して明らかにしたもので、中学生や高校生の子どもを持つ全国の母子家庭の母親233人が回答しました。それによりますと、回答した母親のうち、無職が20%、働いている人が79%で、働いている母親のうち、42%が派遣やアルバイトなどの仕事で、正社員は41%でした。この中で子どもの学費の支払いについて尋ねたところ、76%が「難しい」と回答し、高校生のいる家庭では、学費などのために30%の子どもがアルバイトをしていました。また、今後の進路を決めるうえで考慮することは、「家庭の経済状況」が94%で最も多く、進学にあたっても経済的な負担に大きな不安を感じていることがわかりました。会見には母子家庭の母親も同席し、中学3年生の子どもを持つ母親は「これから高校受験だが、私立高校はお金がかかり、とても行かせられず、塾に通わせる余裕もなく、非常に不安です」と話していました。NPOとともに調査を行った立教大学の湯澤直美教授は「経済的に厳しい母子家庭の子どものために、国は高校の授業料無償化だけでなく、返還する必要がない奨学金の充実など、支援策を広げてほしい」と話していました。…
緊急の対策と根源的な長期のスパンの対策というものがある。たしかに、経済的な支援という点で、まちがいなく急がれていることは多い。発言では、当事者の、塾代などの教育費の問題への言及があった。同時に、不登校の問題などもあった。一方で、長いスパンで見たとき、大事なことは、子どもが安心した環境で、安定した人間関係のなかで生きるための仕組みをどうつくるのかということがある。発達や成長を保障する関係のなかで、自身の自立をはぐくんでいくというのか。それは教育内容も含めてということなのだけれども。そのために、何が求められているのかなあなども考えさせられたし、そういう視点で赤石さんに、意見を聞いてみたかった。
結構濃密な時間だった。
« 憲法改正「賛成」減少43%、「反対」と拮抗 | トップページ | 神待ち少女 »
「教育」カテゴリの記事
- 3割近い公立小中校で教員不足の可能性 教頭会調査で指摘(2025.02.06)
- 全く異なる組織設立 学術会議法案の概要明らかに 井上議員に内閣府(2025.01.29)
- 絵本作家のいわむらかずおさんが逝去 フジテレビ労組、組合員が急増 専務が労組とのやり取りで辞意表明(2025.01.23)
- 大学入学共通テストの初日終了…現代文に大問追加「時間的に厳しい内容」(2025.01.18)
- 教師気付きにくい「仲間はずれ、集団から無視」 国研いじめ追跡調査(2025.01.16)
「政治」カテゴリの記事
- 3割近い公立小中校で教員不足の可能性 教頭会調査で指摘(2025.02.06)
- ソウルの春(2025.02.05)
- 昔のお家芸も「グループ外に出す覚悟」パナソニックがテレビ撤退検討(2025.02.04)
- ちあきなおみ 〜喝采と沈黙の間で〜(2025.02.03)
- 「崩れゆく世界遺産 軍艦島を守れ~閉山50年 よみがえる生きた証~」(2025.02.02)
「経済」カテゴリの記事
- 3割近い公立小中校で教員不足の可能性 教頭会調査で指摘(2025.02.06)
- 昔のお家芸も「グループ外に出す覚悟」パナソニックがテレビ撤退検討(2025.02.04)
- 「崩れゆく世界遺産 軍艦島を守れ~閉山50年 よみがえる生きた証~」(2025.02.02)
- 東京の転入超過、8万人 若者引きつけ一極集中加速 総務省統計(2025.02.01)
- 森友文書の不開示決定、高裁が取り消し「有無も答えないのは違法」(2025.01.30)
「若者」カテゴリの記事
- 東京の転入超過、8万人 若者引きつけ一極集中加速 総務省統計(2025.02.01)
- 大学入学共通テストの初日終了…現代文に大問追加「時間的に厳しい内容」(2025.01.18)
- 「『オールドなもの』への敵意──左右対立の消失と新たな争点」、【詳細】内乱首謀した疑いで拘束 ユン大統領 取り調べ終了(2025.01.15)
- (社会季評)半径5メートルの傷と誇り、託した選挙終えて 自分と異なる「物語」、思い馳せる 東畑開人(2024.12.19)
- 「年収150万円」に引き上げへ 学生バイト、103万円の壁―政府・与党(2024.12.13)
コメント