沖縄密約文書の開示命令=政府間合意と判断-「不存在」認めず-東京地裁
何かあっという間に1週間がすぎていきますね。とくに今週は体調は最悪でした。仕事も、頭がまわりません。早くすっきりしたいなあと、つくづく思います。
さて、
沖縄密約文書の開示命令=政府間合意と判断-「不存在」認めず-東京地裁(時事通信)1972年の沖縄返還に伴う日本の財政負担をめぐり、日米両政府が交わしたとされる密約文書の開示を求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。杉原則彦裁判長は「文書は政府間の密約を示すものというべきだ」と判断した上で、存在しないとした国側の主張を認めず、全文書の開示と総額250万円の慰謝料支払いを命じた。
不存在を理由とした行政文書の不開示決定を取り消す判決は極めて異例で、外交上の重要文書の取り扱いについて、国の姿勢を明確に批判した。判決を受け、岡田克也外相は「そのまま受け入れることはないと思う。控訴の可能性を検討する」と表明した。
杉原裁判長は文書について、「第一級の歴史的価値のある重要文書」と認定した上で、「日本が国民に知らせないままに財政負担することを、米国との間で合意した密約を示すもので、国民から隠す必要があった」と指摘。「交渉経過を示すメモ類なので廃棄してもおかしくない」とする国側の主張を退けた。
文書の存否に関しては、「永久保存するべきなのに、仮に廃棄されているなら、高い立場の者が関与した組織的な意思決定があったと理解するしかない」と述べた。その上で、「既に廃棄された疑いはあるが、十分な調査を行わず具体的な主張をあえてしないのに、国側を勝訴させるべきではない」として、失われたと認めることはできないと結論付けた。…
この密約は、有識者会議報告でも、その存在を想定しながらも、見つけることができなかったとしていたもの。これに対し、司法はまっこうから違う判断をした。だいたい、米文書でもその存在は確認し、そのコピーは沖縄の公文書にあるともいう。そして、この密約が原型となり、その後の「思いやり予算」、そして、グアム移転の経費負担まで続いているのだから、きわめて現代的な問題でもあるのだから。そして、その司法判断は、ボクら一般の国民の常識にきわめて近い視点でなされたということなのだと思う。
共同配信の判決要旨はこれ。判決を直接読みたい。
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