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2010/04/26

新潟の強制労働も和解=中国人連行、初の全工事解決-西松建設

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新潟の強制労働も和解=中国人連行、初の全工事解決-西松建設(時事通信)

 第2次世界大戦中に強制連行され、西松建設(東京都港区)による新潟県内での発電所建設に従事させられた中国人183人に関して、同社は26日、「歴史的責任」を認めて解決金1億2800万円を支払う条件で、元労働者側と東京簡裁で和解した。
 中国人強制連行の加害企業で初めて、全工事について和解に至った。
 今回の和解は、元労働者の遺族らと中国の民間団体「中国人権発展基金会」を相手に成立。同社が強制労働の事実と歴史的責任を認め、謝罪した。183人分の解決金が基金会に信託され、補償などに充てられる。
 ただ、元労働者側の弁護団によると、損害賠償を求めた裁判で同社と争った元原告5人(2007年6月に敗訴確定)は「受け入れられない」として、和解には参加しなかった。
 和解後の記者会見で、高橋融弁護団長は「連行された約4万人のうち、生きている人はわずかだ。国やほかの企業はこの結果に学んでほしい」と訴えた。連行された父が昨年死亡し、和解に加わった張造領さん(58)は「奴隷以下の苦痛だったと聞いた。本来なら謝罪や賠償で癒やされることはない」と涙を浮かべた。

 中国人強制連行・強制労働事件全国弁護団の声明はここ。
 声明が言うように、これは、全面解決への重要な足がかりとなる一歩であり、ドイツの「記憶・責任・未来」基金のような、日本政府と企業がその責任を認めての謝罪とその証としての基金の設立などが求められる。花岡事件もそうだけれど、「受け入れらない」として、参加しなかった被害者がいる。そのことを、肝に銘じて、歴史に向き合うことが求められるいるのだと思う。

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