ノーマ・フィールドは語る 戦後・文学・希望
帰りの電車のなかでこのブックレットを読む。ノーマ・フィールドというのはとても魅力的な人だ。このブックレットを読みながら、断片的に記憶のなかにある『天皇の逝く国で』だとか、『変な子じゃないもの』などの文章が、ああ、こういうことを言っていたのかと、あらためていろいろ考えさせられる。まあ、自分は、どれだけいい加減に、これらの本を読んでいたのかなあと。昭和の終わりの1つの時代の考察もそうだけれど、興味をもったのは68年の出来事。世界のそれと、日本のそれの差異と共通というのは、自分のなかできちんと整理されているわけではない。
ものごとを考えるということは、同時に、自分自身の思想的な営みへのふり返りなわけで、そういうところは、自分がもっとも避けていることなんだろうなと思う。自分のいまを、自分はなかなか、向き合うことができない。そういう点で、まっすぐに、そういうことに向き合う姿勢というのは、激しくボクを揺さぶったりする。
結局、この社会のなかで、生きることへのまっすくな希求というか、探求が、彼女を結論として多喜二やプロレタリア文学への向かわしたのかと、納得させられる。思想というものは、生きることの探求であるべきなんだ、あたいりまえだけど。だからこそ、そこに希望というものが見えるのだろうな。自分の営みの、卑しさや軽薄さを痛感させられてしまった。
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