米軍基地は抑止力か
今日は、早朝仕事からのスタート。午前中は、沖縄の人の話を聞く。そこで、教えてもらった話にこんな話がある。自民党政権時代の話である。
外相発言「悔しい」 性被害の女性語る 「心臓えぐられ、二度殺された思い」(琉球新報)米兵による性暴力被害を受けた自身のつらい過去を手紙で打ち明け、稲嶺恵一知事に基地撤去を直訴した富田由美さん(仮名)は14日、琉球新報社の取材に応じ、町村信孝外相の発言に対する思いなどを語った。被害者の立場を理解しない町村外相の発言に、富田さんはやりきれない様子で「心臓をえぐられているような気持ち」「二度殺された思いだ」と語った。
1984年、当時17歳だった富田さんは学校から帰宅途中、道を尋ねてきた3人組の米兵にナイフを突きつけられ、自宅からわずか100メートルの公園で性暴力被害に遭った。
相談できる人もなく、突然事件を思い出すなどの後遺症にも苦しむ中で、富田さんは何度も自殺未遂を繰り返したが、95年の米兵少女乱暴事件をきっかけに反基地運動に参加するようになった。
「大人として、子どもにも誰にもこんなつらい体験をさせたくない」との思いから、自分の体験も話し始めた。しかし、3日には米兵による女児わいせつ事件が発生。富田さんは「こんなことは許せないと思った。県民の側に立ち命を守ってほしい」との思いから、思い切って基地撤廃を訴える手紙を知事に送った。
だが、その内容に対して町村外相からは「軍隊があるから日本の平和が保たれたとの一面がすっぽり抜け落ちている」と、富田さんの思いを切り捨てるような発言があった。
その言葉に、悔しさのあまり一晩泣き明かしたという富田さん。「町村外相の目はどこに向いているのか。わたしの目を見て安保の方が大事だと言えるのか。日常に犯罪が入ってきているのに、平和を守っているなどとは言えないはずだ」と、手にハンカチを握りしめ、一言一言をかみしめるように話した。
それでも「声を上げることで県や国を動かす力になると思いたいし、そうであってほしい」と希望を捨てていない。「町村さんも、稲嶺知事も沖縄や日本を良くしようという気持ちで政治家になったはず」と話し、被害者の声に耳を傾けるよう切々と訴えた。…
これは05年。琉球新報のWebには、富田さんの手紙が掲載されている。
富田さんの言葉は重いし、町村さんの発言は驚くけれども、町村さんらしいといえば、そうだけれど。
でも、一番の問題は、いまの北沢さんや、岡田さん、そして鳩山さんの発言と、町村さんの発言にどれだけ、違いかあるのかという問題。「日米安保のもとで、米軍は抑止力」という発言は、何ら変わりはない。
沖縄は、いまそのことを問いかけている。
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