日本近現代史を読む
やっと読み終えました。一テーマ見開き、写真も資料もふんだんで、注もコラムも多く、工夫された、わかりやすく、読み応えのあるものになっています。
なかなか感想は書きにくいというか、ただただ、学ぶうえで、たいせつなものがつまっているという感じの、この手の本としては、とてもよくできたものになっていると思います。歴史認識の国民的な議論が大事と言われながら、なかなかいいテキストはなかったのですが、まちにまった一冊ができたという感じですね。
「刊行にあたって」というところで、通史叙述の骨格ということで指摘されていることがあります。
1、時代区分をはっきりさせ、それぞれの時期の特徴を明確にするとともに、次の時代への移行の論理を具体的に示すこと。
2、男女人民の政治的、社会的、文化的な進歩と前進のたたかいを権力・支配階級との対抗のなかでとらえていくこと。
3、世界史との内的関連の中でとらえていくこと。
4、日清戦争以降の日本の植民地主義と帝国主義的侵略の事実を明らかにすること。
です。
これは、ボクらが歴史を学ぶ上で、とても大事な視点ではないでしょうか。
たくさん、読まれるといいなあという本でもあります。
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