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2010/02/26

年度末の教育費の困難をのりこえるために

 全教などが、先日のホットラインをうけて、提言を発表しました。

教育費の困難を解決し、教育費無償化を前進させるための第2次緊急提言を発表

 全教・日高教・全国私教連の三教職員組合はさる2月11日、諸団体や専門家の協力を得て「授業料・教育費緊急ホットライン」による電話相談を行いました。昨年の第1次ホットラインに続くもので、17都府県から156件にも及ぶ相談が寄せられました。また、広島・富山・長野等でも同様の「教育費ホットライン」が行われました。
 こうした相談内容をふまえ、とりわけ3月末の卒業・進学・進級を目の前にして、教育費に苦しむ子どもや父母への緊急の支援体制をとることが急務と考え、あわせて動きはじめた教育費無償化を大きく前進させるために、この「第2次緊急提言」を発表しました。昨年の第1次ホットラインの際に発表した「緊急提言」に続いて、1年間の推移を踏まえてまとめたものです。

 提言の本文はこれ。

緊急提言1
 2009年度の高校卒業生に対して、授業料滞納を理由にした出席停止・除籍・卒業延期などの処分や、授業料滞納を理由に「卒業式に出席させない」「卒業証書を渡さない」などの非教育的な対応を行わない。

緊急提言2
 授業料滞納、家計急変による教育費負担の困難など年度末の緊急事態に対応するため、行政は学校現場の協力を得て「ワンストップ相談窓口」を設置する。

緊急提言3
 文部科学省は、2009年度第1次補正予算において措置された「高等学校授業料減免事業等支援臨時特例交付金」について、自治体が基金を取り崩して活用できるように改善をはかる。奨学金の「併給」を禁止している都道府県は、その規定を廃止し、併給が可能となるようにする。

緊急提言4
 厚生労働省が高校生の授業料滞納にかかわって通知した「生活福祉資金貸付制度(教育支援資金)」の特例措置をさらに拡充する。行政は学校現場への周知徹底を行う。

緊急提言5
 授業料未納で苦しむ大学生向けの緊急対策として、日本学生支援機構奨学金の無利子・緊急貸付を行う。

緊急提言6
 父母の失業・経営破綻、病気など家庭の経済的困難に対応するため、生活保護制度の「生業扶助」における高等学校等就学費の授業料分を「教育費扶助」として引き続き支給する。あわせて就学援助制度と生活保護制度の拡充を行う。

教育費問題の根本的解決に向けての提言
 鳩山首相が施政方針演説で「目標とする」と表明した国際人権A規約13条2項(b)(c)の留保撤回を一日も早く行い、教育費無償化に向けての日本政府の決意を内外に表明するとともに、先進諸国水準に教育予算を増やすよう努力をする。
 義務教育諸学校、公・私立高校、大学等の高等教育において、教育費負担を軽減するために現行制度の改善をはかり、教育費無償化の流れを前にすすめる。

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「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク(仮称)準備会(発起人:湯澤直美、山野良一、三輪ほう子)が以下の情報をひるげる活動を緊急にすすめています。

■1  厚労省所管の「生活福祉資金貸付制度」(市町村の社会福祉協議会が窓口)が、授業料滞納に活用できるようになったことについて、文部科学省が、都道府県の私立学校担当課と公立高校担当課に、15日付で通知していたことがわかりました。

問い合わせ先:文科省初等中等教育局児童生徒課 就学支援係
       電話 03-5253-4111 内線2560

■2
 さらに、文科省は、全国高等学校長協会、日本私立中学高等学校連合会あてにも、12日付で、「特に卒業を間近に控えたこの時期に、学ぶ意欲のある高校生が経済的理由によって修学を断念することがないよう・・・各々の状況に応じたきめ細かい柔軟な対応を行うことについて、周知等特段のご配慮いただけますようお願いします」との事務連絡を行っています。
 あわせて9日付の高井政務官名通知・生活福祉資金の活用についても紹介しています。

問い合わせ先:文科省初等中等教育局児童生徒課 就学支援係
       電話 03-6734-2389(直通)

■3 再掲
 生活福祉資金の運用について・問い合わせ先

 厚生労働省「生活福祉資金」の運用について

 2月12日付で厚生労働省より通知された「高校生の授業料滞納に係る生活福祉資金(教育支援資金)の取扱について」の運用が、次のように可能であることが、2月23日付で、各県の社会福祉協議会宛、通知されましたので、お知らせいたします。
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Q1)今回の生活福祉資金を年度末の緊急対応に使う場合、授業料減免措置を受けている場合にも貸付は受けることは可能か。
A→可能である。
Q2)授業料本体部分ではなく、他の学校納付金が滞納になっている場合にも、今回の生活福祉資金の貸付は使うことは可能か。
A→基本的に学校に直接払うもので、支払わないと卒業できない場合は可能である。
Q3)他の奨学金との併用での貸付は可能か。(自治体の奨学金を借りても、学費全部を支払えない家庭があるため)
A→通常、奨学金は授業料と同額のはずである。授業料と同額の奨学金を受けている場合は困難である。但し、もともと月額50000円滞納し、35000円を生活福祉資金で借り、残りを他で借りれる場合、二重借り受けとなるが、償還計画の内容を確認して判断する。

■この件についての厚生労働省問い合わせ先
 厚生労働省・地域福祉課 電話 03-3595-2615

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 滞納学費の各学校宛て納付期限が2月末~3月初旬であることから、市町村社会福祉協議会への申請~決定まで時間がかかり、当該の生徒さんが、卒業資格を得られない、卒業式への出席ができないという懸念があります。
 が、先の通知には、文末に「留意事項」として、「卒業の時期が間近に迫っており、資金の必要時期に間に合うよう迅速な貸付決定にご配慮いただきたい。」との一文があります。
 これについても、手続きの窓口である市町村の社会福祉協議会に、積極的にご相談ください。

 こまったことがあったときは、是非、「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク準備会宛、声をお寄せください。
※貸付を利用することが可能になった場合にも、是非声をお聞かせください。

■「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク(仮称)準備会
 TEL 080-1158-3494
 アドレス anti_childpoverty@yahoo.co.jp

発起人 湯澤直美、三輪ほう子、山野良一

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平成22年2月12日 社援地発0212第1号
各都道府県民生主管部(局)長宛 厚生労働省社会・援護局地域福祉課長通知

高校生の授業料滞納に係る生活福祉資金(教育支援資金)の取扱について

 生活福祉資金貸付制度については、平成21年7月28日厚生労働省発社援0728第9号厚生労働事務次官通知「生活福祉資金の貸付けについて」の別紙「生活福祉資金貸付制度要綱」等に基づいて行われているところである。
 今般、高校生が、授業料を滞納しているために出席停止処分等を受け、学校を卒業できないおそれがあると指摘されているところである。この問題に対しては、そもそも教育行政において、授業料の減免等の対応を行っているところである。しかしながら、一方で、経済的な理由で卒業できないという子どもの貧困問題という面から、福祉的観点からも取り組むべき事柄と考えられる。
 本制度の教育支援資金は、低所得世帯に属する子等に対し、学校教育法に規定する高等学校等に修学するために必要な経費について貸付けを行っているところであり、今般、こうした事態にセーフティネット機能として対応するため、今年度に限り、下記のとおり、特例的に高校の授業料について遡及して貸し付けることを可能とするので、ご了知の上、必要な世帯が利用できるよう積極的に本制度の周知に取り組むとともに、都道府県社会福祉協議会、教育委員会及び学校等関係者に対する周知を徹底されたい。
 なお、本取扱については、各都道府県の社会福祉協議会の準備が整い次第、速やかに実施していただくようお願いしたい。

1 教育支援資金の取扱について
 教育支援資金について、高等学校の授業料を止むをえない事情により滞納したときまで遡及して、当該滞納額(現在高)を貸し付けることを可能とする。
2 貸付条件等
① 現に高校に在学中であること。
② 授業料を滞納したことについて止むをえない理由があること。
③ 遡及貸付の対象となる経費は、高校在学中の者が過去に滞納している授業料(現在高)であって借受世帯が直接学校に支払うべきものであること。
 金額については、書類などで確認を行うこととし、また、借受人が学校に支払った後、領収書を提示させることにより確認をすることとする。
④ 貸付金額は、一月当たり35,000円以内とする。
⑤ この取扱は、貸付対象を遡及するものである。したがって、貸付手続等の日付それ自体は、当然、当概手続等を行う日のものとされたい。
3 留意事項
 本取扱は、あくまで対象を遡及して貸付けを行うというものであり、貸付けの対象となる要件を拡大するものではないが、一方、卒業の時期が間近に迫っており、資金の必要時期に間に合うよう迅速な貸付決定にご配慮いただきたい。

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