子どもサポートネット シリーズ 子どもの医療2 小児救急・現場からの報告
職場で仕事の途中、NHK教育の福祉ネットワークでやっていたこの番組を食い入るように見てしまった。
日本は、1歳から4歳までの小児の死亡率が先進国の中ではアメリカに次いで高く、その背景には小児救急の未整備があると言われている。 番組では、おととし、札幌で起きた、受け入れ先の病院が見つからず、命の危機にまでさらされる可能性があった事例を検証。ヘリコプターやドクターカーなど搬送ルートを確保、充実したスタッフをそろえ、24時間救命体制をとる静岡こども病院を取材。日本の小児救急体制をどの様にすればよいのかを考える。
1歳から4歳までの子どもの死亡率が、日本では極端に高いことは、あまり知られていない。かなりショッキングなデータである。経年的なデータがないと、根本的な問題はよくわからないが、それは、たん救急医療の問題のみならず、この年代の子育てをしている層の経済的な困難が拡大していること、2歳あたりが、貧困状態にある層がもっとも増えることとは無関係でないとは思う。
だからこそ、この医療体制の貧困さが、象徴的なことのようにも見えてくる。効率を優先した、政策の動向が、子どもの医療をここまで後回しにしてきたということなのだと思う。PICUという言葉も、NICUなどに比較しても認知度は低い。
子どもへの社会保障という考え方そのものが、あまりにも軽視されてきた。現在でも子どもの医療をめぐっては、医者にかかれない子どもの問題は解決されたわけではない。子どもの無保険の問題は、やっと解決へ踏み出したばかりだし、たとえ保険証が交付されたとしても、自己負担という大きな問題がある。子ども医療費の無料化は、少しずつでも前進はしているが、まだまだいろいろな問題がある。そもそも、医療保険制度そのものから、排除されていた層も、かなりの割合で存在することそのものも、やっと光があたってきたばかりだ。
そういう問題と、こうした重篤な症状に陥った子どもの医療の体制が、きわめて貧弱な現状と、表裏一体のような気がする。個々の都県での努力、現場の努力はあるけれども、やはり、命にかかわる基本的な仕組みは国の責任が大きく問われると思う。そういう議論が必要だと思った。
そんなことを考えながらも、1つのデータを思い出して、いろいろ思いをめぐらす。国立社会保障・人口問題研究所が昨年末に発表した、社会保障実態調査だ。、「過去1年間に経済的な理由で家族が必要とする食料が買えなかった経験」のある世帯は、全世帯で15.6%。子どものいる家庭で、両親がいる世帯では17.8%、ひとり親世帯では38.4%。
レベルの違う話のようではあるけれども、子どもの権利保障という視点から、社会保障が構築されていない、政治のあり方が問われているように思う。
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