地方自治と憲法
昨日は、法学館憲法研究所が開催した表題の講演会に行ってきた。講演は、白藤さん。地方自治や国と自治体の関係に関する包括的な話が中心。ほんとは聞きたいことがあったんだけど、それをはぐらされた感じで、ちょっと拍子抜けした感じがしている。
昨日、紹介した『民主党政権は何をなすべきか―― 政治学からの提言 ――』という本のなかで、実は、ちょっとどうなのかと気になった論文があった。それは、「分権・自治をどうすすめるか」という論文。言ってみれば、地方自治というものに、最大限の価値をおいて、そのための課題を提示するもの。たしかに、地方自治というものは、ほんとうに国民が大切にされる社会をつくっていくうえで、欠かせない問題なんだけれど。
でも、一方で、疲弊した地方に、権限を移譲することは、そのまま、国民の生活にかかわるものが切り捨てられる。ならば、国の役割とはなんなんだろうか。言い換えれば、地方自治の基本原理である補完性の原理や近接性の原理で新自由主義に立ち向かえるのか。
ある意味で、自由と平等ということのあいだの問題にも通じるのかな。
わかったようなつもりでいたけれど、実は、なかなかよくわからないでいるのだけれども。
« 福点の始まり | トップページ | カツドウカ、政府へ 反貧困・湯浅誠の1年 »
「平和」カテゴリの記事
- 『日米安保と砂川事件の黒い霧―最高裁長官の情報漏洩を訴える国賠訴訟』(2021.03.08)
- 「遺骨が残る土砂を埋め立てに…絶対間違っている」ガマフヤー具志堅さんがハンストに込めた思い(2021.03.02)
- 「震災時以外にも起きていた朝鮮人虐殺―岩手矢作事件( 1932 年)を中心に」(2021.02.26)
- 虚構の新冷戦 日米軍事一体化と敵基地攻撃論(2021.02.24)
- 近代の日本は朝鮮で何をしたのか―日本市民の歴史認識を考える(2021.02.20)
「政治」カテゴリの記事
- 『日米安保と砂川事件の黒い霧―最高裁長官の情報漏洩を訴える国賠訴訟』(2021.03.08)
- 「原発事故“最悪のシナリオ”〜そのとき誰が命を懸けるのか〜」 大日方さんの最終講義(2021.03.07)
- 「〈オンライントークイベント〉いま、教育の未来をめぐる「対話」を ―不易vs流行の二項対立を超えて―」(2021.03.06)
- 「沖縄・コロナ禍の女性たちはいま」(2021.03.05)
- 総務省接待問題、NHK役員とも会食判明 前田会長「適切と確信」(2021.03.03)
コメント