公設派遣村 都知事の終了方針に怒り 「再起図る矢先」 まじめに生きようとしていること理解を
あまりにも一方的な言い方で、困難ある人を切り捨てる。
公設派遣村 都知事の終了方針に怒り 「再起図る矢先」 まじめに生きようとしていること理解を(しんぶん赤旗)東京都は8日、「公設派遣村」入所者554人中204人が、求職活動費として2万円支給された後に所在不明になっていることを発表。石原慎太郎都知事も同日、臨時宿泊施設の受け入れを18日で打ち切ることを明らかにしました。こうした都の対応に臨時宿泊施設「なぎさ寮」(東京都大田区)に9日現在も入所して就職活動と生活再建にあたっている人たちからは「生活再建のスタートを切ろうとした矢先にひどい」と、怒りの声があがっています。
…塗装工の男性(61)は、「204人全員が2万円持ち逃げしたと決め付けるのは正確ではないと思う。僕と同室の人は、仕事が見つかって働きに出ました。そうした入所者もいる。その人は『週払いだから戻れない』と話していた。極悪非道扱いはひどい」と話します。
この塗装工の男性は「石原都知事は18日で打ち切るというが、生活保護受給手続きで、区役所の窓口の対応が遅い。私の場合は12日に面接が決まった。生活保護決定がたとえすぐ出ても18日までに決定するのは無理」だと、強引なやり方に怒ります。
…男性は「一度はなぎさ寮に入ったことのある経験者が一定の割合で入所しています。そうした人たちは、住環境が悪いので国立オリンピックセンターからなぎさ寮に移るのを嫌がっていました。石原都知事の発言は論外で、全員の方向性が決まるまでは責任をもって生活再建を支援してほしい」と語りました。
なぎさ寮の住環境や支援体制の悪さは、これまでも指摘されている。実際に、2人前には、持病をもっていた人が、医療的な対応の遅れから、死亡している。
百歩譲って、お金をもらって、連絡がつかなくなった人が、多数いたとしても、この間の、社会から排除されてきた困難な生活の実態を考えれば、そういう人こそ、自立へのきめの細かい支援が必要なのではないのか?これでは、東京都は、困難な人の支援はまじめにしないよと言っているのも同じこと。
まるで、派遣村の村民は、やる気のないどうしょうもない人と言っているような言い方。一般受けるような言い方で、一気に、切り捨てる。それも、これまで、多くの人たちのたたかいでつくりあげた、セフティネットの到達そのものを掘り崩そうという攻撃に思えてならない。だからこそ、 年越し派遣村が必要ないワンストップ・サービスをつくる会の人たちは、緊急の、相談活動の強化をすすめている。
地方が、福祉を切り捨てる。今回は、国は、基本的には、すすめ方を地方にすべてゆだねた。地方自治とあり方と、国の責任、ナショナルミニマムをどうするのか。そういう行政のあり方も大きな問題として提起されているということだろうか。
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