「命を守る」というのなら
今日は、何とか不調の身体をあやつって、朝から、びっちり、最終までの仕事。やや、会議が多いのは閉口する。とにかく遅れているインタビューの処理を必死ですすめる。まだ、来月初旬まで、3つのインタビューがあるというのに。実務的な仕事もたまっている。かなり詰められた、タイトな日が続くということか。トホホ。
さて、今日は、国会では、施政方針演説である。仕事をこなしながら、とにかく、乍らで聞く。
『命を守る』前面に 首相施政方針演説 『新しい公共』5月具体案(東京新聞)鳩山由紀夫首相は二十九日午後の衆院本会議で、就任後初の施政方針演説を行った。自身の政治理念として「命を守りたい」を掲げ、国民生活の安定や地球温暖化対策、核廃絶に取り組む決意を表明した。地域の子育てや介護に住民が参加する「新しい公共」の具体案を五月にまとめる考えを示した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題では、五月末までに移設先を決定する方針を強調した。
首相は「人の幸福や地域の豊かさは政治の力だけでは実現できない」と指摘し、教育や福祉など身近な課題の解決に住民が取り組む活動を「新しい公共」と位置付けた。二十七日に初会合を開いた有識者会議で「新しい公共」の担い手を増やす社会制度の具体案を検討する考えを示した。
首相はインド独立の父マハトマ・ガンジーが唱えた「理念なき政治」「労働なき富」「良心なき快楽」など「七つの社会的大罪」への共鳴を表明。「まさに今の日本と世界が抱える諸問題を言い当てている」と、政治理念を語ることこそが重要だと訴えた。…
演説の原文は、これ。
とにかく「命を守りたい」である。演出がきつすぎる。語られている内容が、実際に命を脅かされている人たちに対する言葉とはなっていないだけに、その演出があまりにも鼻につく。派遣切りやリストラで、職を奪われ、生存そのものを脅かされる人が、こうも増えているのに、雇用のルール強化については何ら具体的な展望はない。小泉「構造改革」で社会保障がボロボロにされ、セーフティネットが機能しない事態にあるというのに、その方策は先送りされたままである。実際に出されている予算は、どれだけ、国民の願いをないがしろにしたものになっているのか。
美しい理念を語るのはいい。その理念は、自民党政府の首相が語っていたものとは確かに違うし、共鳴するものがないわけではない。ならば、その理念を、現実の政治のなかで、考え、語ってほしい。そう考えると、たんに抽象的というだけでなく、あまりにも矛盾が多すぎる。言葉に込められた裏側まで見えてしまうのだ。
だいたい、命を守る、そのために政治家が襟を正すという。けれど、経済的な理由が原因で、生存を脅かされている人を前に、十数億という自身や幹事長の「不正な」お金の使い道を明らかにできないでいることに、恥ずかしさを感じない、その感覚が問われているということが、どうしてこの人たちにはわからないのか。そのことが最も不思議でもあるのだ。
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おおいに共感します。生活感の欠けているひとが救国のリーダーとなれるわけがない。
ガンジーなんておこがましい。久々に憤りを感じました。
子供手当は単なるバラマキ、財政破綻へ向かうだけ。成長戦略のない国家に未来はない、と
中原圭介のブログ↓にありましたが、このままでは衰退国まっしぐらです。
野党もこのあたりをきちんと追及してほしいと願います。
http://blog.livedoor.jp/asset_station/archives/51675597.html
投稿: 游 | 2010/01/30 08:36