障害者たちの太平洋戦争
結局、表題の番組のほうを優先して見た。吉田さんも出ているし。
もともと戦前、障害ある人への社会福祉はきわめて遅れていた。番組では、視力障害者の話を中心に組み立てられていたけれども、その視力障害者の団体も、戦時下に、戦争で障害をもった人が増えることをテコに、障害者への支援を広げることを目的にして、戦争への動員を積極的にすすめていく。その角度からつくられていた。
「戦争は悲劇の父であり、革新の母」という言葉が痛々しい。戦争は国民の平準化をおしすすめたが、全体として国民生活を押さえつける。あらたな差別と排除をテコにして。結局、そこからは本質的な解決は見えない。そのことはよくわかるし、そうした問題が、戦後、十分に深めきれてこなかった問題も正面から問われるべきなのだろう。
ただ、なぜ、日本に組み込まれていた朝鮮などの障害者について語られないのか? 朝鮮では44年に徴兵が実施されているけれども、ここでの障害者の動員はどうだったのだろうか? まだまだ欠落した問題は縦にも横にもあるわけで、もっと考えなければいけない問題だろう。
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