「湯浅は急ぎすぎる」――岩盤を穿つ
『岩盤を穿つ』を読み終えたけれども、そのなかで印象に残った言葉が表題。といってもこれだけではよくわからないだろう。この本のなかで、湯浅さんは、アメリカに行って向こうの社会運動や労働運動と交流した経験を書いている。そこで、注目しているのか民衆教育・開発教育だ。言ってみれば、貧困などの当事者が、学びに参加し、運動や変革の主体になっていくというものなのだけれども。いまの日本社会の現状を見たとき、こうした取り組みのもつ意味や意義というのはかなり決定的に大きいとボクは思う。
ただ、これがなかなかうまく行かない。まあ効率よく学びが展開しないのだ。「おしゃべり」だけで終わったり。とくに昨今のように、外的にいろいろな圧力がかかってスピードがもとめられるときどうするのか。そんなことをアメリカの社会運動家に聞いたそうだ。その答えが、しゃれている。「みんなでサッカーをやる」。
韓国の活動家からも言われたそうだ。「湯浅は急ぎすぎる」と。
これには学ぶことが多い。
« 番組紹介 | トップページ | 石綿労災、977事業所公表 08年度認定 »
「読書」カテゴリの記事
- 10月号ができました(2024.09.11)
- 「歴史抹殺の態度を変えさせなければ」8月31日に都内で関東大震災朝鮮人・中国人虐殺犠牲者の追悼大会(2024.08.25)
- 木原稔防衛相、終戦の日に靖国神社に参拝 韓国「時代錯誤的」と反発 :「ニライカナイには行けない」(2024.08.15)
- 9月号ができています(2024.08.12)
- 『沖縄県知事 島田叡と沖縄戦』と「島守の塔」(2024.07.28)
「若者」カテゴリの記事
- 給食ない夏休み「恐怖」 過去最多2921の困窮家庭へ緊急食料支援(2024.07.25)
- 「命と向き合った日々」(2024.07.07)
- 深夜の東大安田講堂前に学生100人集結、警察官臨場も… 授業料値上げを巡る「総長対話」の一部始終(2024.06.24)
- 東京大学 授業料引き上げを検討 学生らの団体 撤回を訴え(2024.06.14)
- 来春卒大学生の採用面接解禁 既に内定率78%、進む形骸化(2024.06.01)
コメント