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2009/11/12

若者自立塾などをめぐって――事業仕分け

 新聞を読んでいると、やや腹が立ってくる。なぜって、事業仕分けのすすめかたが、あまりにもあまりにもで。

 ボクの近場の問題としては、たとえば「若者自立塾」という問題がある。たしかに、この事業そのものは、対象はきわめて限られるなど、実効性も含めて問題がある。それは否定しない。でも、ニートや引きこもりなど、若者の自立の困難に関わるものがこれまで、家庭に深く沈殿していたのが、社会的な支援がはじまったという点では大きな意味がある。もちろん実施して5年で、この程度かといわれれば、改善が充分はかられていないのは問題だ。それでも、関係者の要求にもとづいて、少しずつではあるが、いろいろこの分野の事業の改善は試行錯誤されている。これまで、社会的にとりくまれていなかった問題なんだから。
 それをどういう理由で廃止というのだろうか!
 そんでもって、どんな議論がなされたのかをみてみた。

●事業の有効性(費用対効果)、自己負担のあり方も含めて一旦廃止をして、再検討すべき。
●平成17 年度開始以来5 年が経過。ニート対策の重要性は十分共感できるが、この事業につい
ては、一度廃止しやり方を変えたほうがよい。
●若者自立塾はコストに対して成果が小さすぎる。(財)日本生産性本部に丸投げで事業委託する
必要性は疑問。当事業は一度廃止して、ニート対策の総合的効果的な施策を検討すべき。
●少なくとも入塾者や卒塾者に関する情報や効果についてもっときちんと把握すべきである。
●600 人/64 万人<0.1%では問題に対する施策になっていない。自治体・民間に任せるべき。
自治体を通じてNPOにやってもらうべき。
●地域の産業や教育事情をよく知っている地方に基本的には運営を任せるべき。国は地方のモニ
タリングに徹するか、地方に予算を付けて任せてしまったほうがよいのではないか。
●日本生産性本部の手数料が過大である。お金が先で、事業が後付けになっていないか。
●効果の検証が出来ていない。効果がありニーズがあるなら拡大もありうるが、対象者数と到達目標
がないところで、予算などとれるものではない。日本生産性本部を通さなくても直接NPOで対応で
きる。
● 国で見えない形でする事業ではなく、ニートを利権のタネにするものを見逃してはならない。

 公表されているのはこれだけである。現物はここ。

 もっともここで言われている議論もあえてすべてを否定するつもりはない。でも、じゃあ、困難をかかえている若者をいったいどうするのか、廃止して、再度議論をするというのならばその支援の仕組みをつくるまでどれだけ時間がかかるというのか?民間や自治体にまかさるべきだというが、民間が財政的に困難を抱えていたから、こういう制度をつくったのではなかったのか。
 利権があるというのなら利権をなくせばいいので、事業そのものがすべて利権というわけではない。

 効果ということをいうのなら、それは小泉「改革」とどうちがうというのか!

 ほかにも、ボクがお世話になったものでは「子ども夢基金」とうものがある。子どものためのいろいろなとりくみを市民の手でしようとしたときにまずぶつかるのは、財政的な問題だ。裕福な団体や企業がやることだったら別だけけれども、だれもが安心して利用できるように、市民の手で子どもにかかわる取り組みをするといのは、大変な仕事である。もちろん、この基金、そのものは、使い勝手が悪いし、そこに、天下りがあることが大きな弊害になっているのだろうとは思う。けれども、では、そうした取り組みをすすめ市民にとって大切な事業をどうするというのだろうか?

 関係者にとっては目の前の問題である。もちろん、ここで決定されたことが、そくそのまま施策にかかわる決定になるわけではないのだろうけれども、でも、ここの決定は、放っておくと一人歩きしかねない。
 なぜ、こうした事業の選び方がされるのか? なぜこんな進め方がされるのか? これが国民の声を聞いてすすめるやり方の形ではないだろう。よく考える必要があると思う。

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