« 風知草:外交における信頼とは=山田孝男 | トップページ | 失業給付切れ、23万人が越年支援必要 »

2009/11/16

保育所:質、保てるの? 都市部認可園の基準緩和

 同じ毎日新聞が、保育所の規制緩和に疑問を投げかける記事を掲載している。

保育所:質、保てるの? 都市部認可園の基準緩和(毎日新聞)

 厚生労働省が全国一律の認可保育所の面積基準を東京などの都市部に限って時限的に緩和する方針をまとめた。待機児童の解消などが狙いというが、保育関係者からは「待機児童の解消には効果がない」「保育環境が悪化する」など疑問や懸念の声が上がっている。

 記事は、実例をあげながら、「保育所の最低基準が制定されたのは1948年。当時の保育所は終戦直後の救貧対策という位置付けだった。その後、保育所の役割も広がったが、面積の基準は当時のままだ。
 このため、全国社会福祉協議会は専門家らを集めた実証研究で、今年3月に報告書をまとめ、食事と午睡の空間を分けるため、2歳児未満は1人当たり4・11平方メートル以上、2歳児以上は2・43平方メートル以上必要であると提言した。米・英・仏などとの国際比較でも、日本の基準は最低レベルであると指摘した」とする。専門家(山梨大学の中村和彦准教授)も「4、5歳のころは遊びながら、生涯の基礎となる、さまざまな体の動きを獲得する時期。この時期にしか身につけられないものもある。スペースが限られると、子どもの自由な動きも制限されてしまう」と運動発達面から問題点を指摘するという。

 さらに、基準緩和が待機児童対策に有効かと疑問を呈する。「都内最多の613人の待機児童を抱える世田谷区の工藤郁淳保育課長は、基準を緩和しても効果は一時的とみる」というのだ。「保育の仕組み全体を見直さなければ解決にはならない」と。全国私立保育園連盟の川島克之政策局長も「基準を下げても保育園の新規建設は進まないだろう。問題は基準ではなく財源不足にあるからだ。このままでは既存施設への詰め込みになる」と言っているという。公立保育所は運営費・設備費が一般財源化され、結果的には財政難の市町村が保育予算を切り詰め、保育士の非正規化などが進んだとも指する。

 専門家(日本社会事業大学の金子恵美准教授)は「最低基準は、子どもの生活や発達を保障する最低限の水準であって規制ではない。国が基準を手放すことは責任放棄を意味する」と言う。

 真に子どもの立場にたった、真摯な議論と検討が求められている。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

|

« 風知草:外交における信頼とは=山田孝男 | トップページ | 失業給付切れ、23万人が越年支援必要 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59689/46783159

この記事へのトラックバック一覧です: 保育所:質、保てるの? 都市部認可園の基準緩和:

« 風知草:外交における信頼とは=山田孝男 | トップページ | 失業給付切れ、23万人が越年支援必要 »