高校と大学の学びをつなぐ
今日は、午後から、表題の法政大学キャリアデザイン学部のシンポジウムに行って来た。
大学で,高校で,高校生が大学教員の授業を聞くというかたちの高大連携がさかんに試みられています。しか し,それは本当に,高校生が大学生になるための支援として十分に機能しているでしょうか。進学後,大学の授業形態,大学生としての学びに適応できない学生は,現実には少なくありません。それが,学習意欲の減退を招き,時にはドロップアウトにまで至らしめる要因にもなっています。高校側,大学側のそれぞれの努力を通じてその間のギャップを埋め,ともに青年期の教育を担う者として2つの「学び」をつないでゆくことが,いま切実に求められています。本シンポジウムでは,大学進学後にも通用する主体的な学びを創造しようとする高校側の取り組み(総合学習など)と,入学後のスムースな移行を促すための大学側の取り組み(初年次教育)を切り口にします。そして,両者があわせもつキャリア教育としての効果にも注目しながら,上記のテーマに迫ることをめざします。
3人の人の報告。山田礼子同志社大学教授・初年次教育学会会長、杉森共和東京都立鐚飾総合高校教論・キャリアカウンセラー、佐貫浩法政大学キャリアデザイン学部教授だ。
シンポジウムが終わった後、たまたま、となりに座っていた、F先生から話しかけられた。キャリアデザイン学部でも、キャリア教育をめぐって、それを技術的なものととらえようという流れと、もっと、社会的なものとしてとらえよう動きのせめぎ合いですと言っておられた。このシンポジウムの討論でもそういうことが言えると思う。同時に、それは、2極にわかれているのではなく、まだらに浸透しあっているのだろうけれども。
でも討論を聞いていて、中等教育までのあいだで生じている「学び」の歪みをどう解決していくのかということが何よりも大きな課題であることだろう。競争の教育のもとで、若者たちは学ぶ喜びから排除されている。
そのとき、学びは、若者自身の関心からはじまるのだとは思う。やや狭いと感じられるような、そういう”専門分野”的なものから世界が広がっていくことは、十分ありうるのだと思う。もともと、日本の高等教育にも教養主義の伝統は大きなものがあるが、こうした”専門”的学習と、教養というものは対立するものではないとは思う。要は、そこから、その若者の生き方の基礎になるような知的な探求がどう広がるか、そのなかで、社会的な視野がどう広がっていくのかということなのだろう。
そして、そのベースにあるのは、若者が自由な表現ができるような、世界=空間、人間関係なのかなとも。
パネラーや参加者の多くも、どちらかというと行政が提示するキャリア教育をそのまま受けとめて実践している方が多いのだと思う。それでも、討論を通じては、そういう”学び”の質というか、あり方をどうつくりかえていくのかということに直面せざるをえないのだと思う。
若者の声から出発して、その声を受けとめ、よりそいながら、その組み替えをつくっていくことが大事なのだろうなと。
ダメですね。あまり整理されていません。このテーマは、後日、きっちり。
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